話題のモデルが正式発表
JVC、同社初のポータブルヘッドホンアンプ「SU-AX7」− 「K2」搭載のハイレゾ対応機
JVCケンウッドは、JVCブランドのポータブルヘッドホンアンプ「SU-AX7」を5月下旬に発売する。価格はオープンだが、55,000円前後での販売が予想される。
同社は昨年10月の製品発表会で、ハイレゾ対応ポータブルヘッドホンアンプを開発中であることを表明し(関連ニュース)、モックアップを展示した。その後、今年1月の発表会で続報を紹介(関連ニュース)。2014年5月に商品化すること、「新K2テクノロジー」を搭載することなどを明らかにしていた。今回、ようやく正式発表された格好となる。
JVCでは現在、ウッドコーンオーディオシステム「EX-N70」「EX-N50」、イヤホンのウッドシリーズ「HA-FX850/750/650」など、ハイレゾ関連商品群の拡充に力を入れている。本機もこの一連のラインナップに連なる製品で、同社の「原音探求」という、オーディオ商品開発における基本理念のもと、「ハイレゾサウンドを高付加価値なヘッドホンで楽しむための最適な環境を提案したい」という企画意図から開発された。
■K2テクノロジー搭載、DSD入力には非対応
大きな特徴は、同社独自の「K2テクノロジー」を搭載したこと。デジタル入力音源を最大192kHz/24bitへ拡張する技術で、これによりCD品位の音源や圧縮音源などを高音質化することが可能だ。K2処理は背面のスイッチでオン/オフできる。
またハイレゾ音源にも対応。PC内の楽曲を、前面のUSB microB端子から入力し、再生することができる。なお、USB micro B端子の横にはUSB A端子も備え、同端子からはiPodやiPhone/iPadの音声をデジタル入力できる。ただしこの場合は48kHz/16bitまでの対応となり、ハイレゾ音源をデジタル入力することはできない。
なおPCとのUSB接続時で入力できる音声はリニアPCMのみで、DSDには非対応。これはDACにDSD非対応のAKM製「AK4390」を採用したことが主因だ。同社シニアエンジニアリングスペシャリストの堀田信之氏は、「AK4390を採用するまでには紆余曲折あった。各社のデバイスをかなりの数、試聴した。その結果、今回のAK4390が最も適している、望む音質を得られると判断した」と語る。同氏はまた、DSDに非対応であることについて「選択したベストマッチなDACが、たまたまDSDに対応していなかった。そのため、DSDについては『ごめんなさい』だが、その代わり音質を向上させた。音質を優先するとトレードオフする部分も当然出てくる」と述べた。
本体背面には、光デジタル入力端子やライン入力端子、2段階のゲイン切替スイッチ、入力切替スイッチなどを搭載。豊富な入力端子により、様々な機器と接続できる。なお、光デジタル端子は96kHz/24bitまでの対応となる。
そのほか、ヘッドホンアンプ部にはTI製「TPA6120」を採用。これは「定番なので悩むこともなくチョイスした」という。
■フローティング構造や強固なシャーシで音質向上
筐体構造も工夫し、「フローティング構造」を採用した。一般的な構造では、ケースに回路基板が固定されているため、ケースの振動が回路基板に伝わってしまう。本機はシャーシで回路基板を保持する構造のため、ケース内で基板がフローティング(浮いている)状態となり、ケースの振動が回路基板に伝わらず、設置環境に音質が左右されない。
シャーシは非磁性ステンレスを採用した強固なもの。コンピュータで振動解析を行い、形状を最適化した。さらに、バイオリンなどに空いているものと同じ形状の「fホール」によって振動を調整し、豊かで自然な響きを実現するという。
さらに回路やパーツでも高音質化を実現。チャンネルセパレーションを改善するため、LR独立のグランドパターンを採用した。なお回路基板は、デジタルとアナログを明確に分離しており、これも音質向上に寄与しているという。そのほか、φ1mm極太金メッキジャンパーなどにより、20kHzを越える帯域までのセパレーションを確保した。
音量調整は、DAC前段に置いたデジタルアッテネータを採用する。可変抵抗器で発生するギャングエラーを回避し、小音量でも大音量でも音色が変わらないとしている。
またLINE INから入力したアナログ音声はアナログ専用モードで処理される。アナログ専用ボリュームで音量調節を行うほか、デジタル系とUSB系をスリープさせる専用モードも用意される。
使い勝手の面では、前面にUSB入力端子やヘッドホン端子を集中配置させ、カバンやポケットに入れやすくした。
バッテリーはリチウムイオン電池で、デジタル入力時で5時間の駆動が可能。
最大出力は140mW+140mW(16Ω)、周波数特性は10Hz〜100kHz(LINE IN入力時)。
外形寸法は75.2W×25H×140.2Dmm、質量は280g。
同社は昨年10月の製品発表会で、ハイレゾ対応ポータブルヘッドホンアンプを開発中であることを表明し(関連ニュース)、モックアップを展示した。その後、今年1月の発表会で続報を紹介(関連ニュース)。2014年5月に商品化すること、「新K2テクノロジー」を搭載することなどを明らかにしていた。今回、ようやく正式発表された格好となる。
JVCでは現在、ウッドコーンオーディオシステム「EX-N70」「EX-N50」、イヤホンのウッドシリーズ「HA-FX850/750/650」など、ハイレゾ関連商品群の拡充に力を入れている。本機もこの一連のラインナップに連なる製品で、同社の「原音探求」という、オーディオ商品開発における基本理念のもと、「ハイレゾサウンドを高付加価値なヘッドホンで楽しむための最適な環境を提案したい」という企画意図から開発された。
■K2テクノロジー搭載、DSD入力には非対応
大きな特徴は、同社独自の「K2テクノロジー」を搭載したこと。デジタル入力音源を最大192kHz/24bitへ拡張する技術で、これによりCD品位の音源や圧縮音源などを高音質化することが可能だ。K2処理は背面のスイッチでオン/オフできる。
またハイレゾ音源にも対応。PC内の楽曲を、前面のUSB microB端子から入力し、再生することができる。なお、USB micro B端子の横にはUSB A端子も備え、同端子からはiPodやiPhone/iPadの音声をデジタル入力できる。ただしこの場合は48kHz/16bitまでの対応となり、ハイレゾ音源をデジタル入力することはできない。
なおPCとのUSB接続時で入力できる音声はリニアPCMのみで、DSDには非対応。これはDACにDSD非対応のAKM製「AK4390」を採用したことが主因だ。同社シニアエンジニアリングスペシャリストの堀田信之氏は、「AK4390を採用するまでには紆余曲折あった。各社のデバイスをかなりの数、試聴した。その結果、今回のAK4390が最も適している、望む音質を得られると判断した」と語る。同氏はまた、DSDに非対応であることについて「選択したベストマッチなDACが、たまたまDSDに対応していなかった。そのため、DSDについては『ごめんなさい』だが、その代わり音質を向上させた。音質を優先するとトレードオフする部分も当然出てくる」と述べた。
本体背面には、光デジタル入力端子やライン入力端子、2段階のゲイン切替スイッチ、入力切替スイッチなどを搭載。豊富な入力端子により、様々な機器と接続できる。なお、光デジタル端子は96kHz/24bitまでの対応となる。
そのほか、ヘッドホンアンプ部にはTI製「TPA6120」を採用。これは「定番なので悩むこともなくチョイスした」という。
■フローティング構造や強固なシャーシで音質向上
筐体構造も工夫し、「フローティング構造」を採用した。一般的な構造では、ケースに回路基板が固定されているため、ケースの振動が回路基板に伝わってしまう。本機はシャーシで回路基板を保持する構造のため、ケース内で基板がフローティング(浮いている)状態となり、ケースの振動が回路基板に伝わらず、設置環境に音質が左右されない。
シャーシは非磁性ステンレスを採用した強固なもの。コンピュータで振動解析を行い、形状を最適化した。さらに、バイオリンなどに空いているものと同じ形状の「fホール」によって振動を調整し、豊かで自然な響きを実現するという。
さらに回路やパーツでも高音質化を実現。チャンネルセパレーションを改善するため、LR独立のグランドパターンを採用した。なお回路基板は、デジタルとアナログを明確に分離しており、これも音質向上に寄与しているという。そのほか、φ1mm極太金メッキジャンパーなどにより、20kHzを越える帯域までのセパレーションを確保した。
音量調整は、DAC前段に置いたデジタルアッテネータを採用する。可変抵抗器で発生するギャングエラーを回避し、小音量でも大音量でも音色が変わらないとしている。
またLINE INから入力したアナログ音声はアナログ専用モードで処理される。アナログ専用ボリュームで音量調節を行うほか、デジタル系とUSB系をスリープさせる専用モードも用意される。
使い勝手の面では、前面にUSB入力端子やヘッドホン端子を集中配置させ、カバンやポケットに入れやすくした。
バッテリーはリチウムイオン電池で、デジタル入力時で5時間の駆動が可能。
最大出力は140mW+140mW(16Ω)、周波数特性は10Hz〜100kHz(LINE IN入力時)。
外形寸法は75.2W×25H×140.2Dmm、質量は280g。
関連リンク
- ジャンルその他
- ブランドJVC
- 型番SU-AX7
- 発売日2014年5月下旬
- 価格¥OPEN(予想実売価格55,000円前後)
【SPEC】●連続駆動時間:5時間(デジタル入力時) ●最大出力:140mW+140mW(16Ω) ●周波数特性:10Hz〜100kHz(LINE IN入力時) ●外形寸法:75.2W×25H×140.2Dmm ●質量:280g