全体で売上高/営業利益とも増
パナソニック、'14年1Qはテレビ事業で営業利益黒字転換
パナソニックは、2014年度第1四半期(2014年4月1日〜6月30日)の連結決算概要を発表した。
売上高は前年同期比2%増の1兆8,523億円で、為替・事業譲渡を除く実質ベースで増収。主に住宅・車載関連事業が伸長し、地域別でみると欧州を除く全地域で増収になった。営業利益は前年比28%増の823億円で、実質販売増や固定費圧縮が寄与して増益となった。この結果について同社では、構造改革等で経営体質を強化し、売上増が利益拡大に直結する構造へ転換した成果としている。
一方で、税引前利益は551億円、当期純利益は379億円でそれぞれ前年同期比で減益となったが、これは前年同期に年金制度変更に伴う一時金798億円を営業外収益に計上したことが主な要因とのこと。
なお、主要課題事業の1つとしていたテレビ事業は、製版連結で売上高が前年比92%の1,151億円となったものの、前年13億円の損失であった営業利益が今期で10億円の黒字に転換した。本日開催された決算発表会では、代表取締役専務 河井英明氏が登壇し「テレビは大型製品のラインナップを拡大させてきた。若干ではあるが、計画を上回る形でテレビ事業全体が改善できた」とコメントした。
セグメント別で見ても、テレビ事業を含むAVCネットワークス事業全体で売上高が前年同期比101%の2,738億円で微増。営業利益も、154億円の損失であった前年同期比から81億円の損失に大幅改善している。
また、主要課題事業の1つである液晶パネル事業についても、売上高は前年比132%の161億円、営業利益は50億円の損失で前年同期より15億円改善した。
河井氏は増税による反動減について「想定より少なかった」とコメント。なお、「2Qは収益拡大を図る」としながら「全体的に慎重にみていく」としており、2014年度の通期連結業績見通しについては前回公表値を据え置き、売上高は7兆7,500億円、税引前利益は1,200億円、営業利益は3,100億円、当期純利益は1,400億円としている。
■有機ELディスプレイパネルの研究会開発機能新会社「JOLED」
なお既報の通り、同社は産業革新機構(INCJ)、ジャパンディスプレイ(JDI)、ソニーと有機ELディスプレイパネルに関する統合新会社「株式会社JOLED(ジェイオーレッド)」を2015年1月に設立することを発表している。
パナソニックとしては、同社AVCネットワークス社OLED事業推進室が運営している有機ELディスプレイパネル事業、および同社本部デバイスソリューションセンター有機材料デバイスグループが運営する高精細OLED印刷技術に関する材料・プロセスに関する事業を、2015年1月5日を効力発生日として新会社に吸収分割の方法で承継させる。
本件について河井氏は、「各社の技術を結集して、有機ELディスプレイパネルの開発技術を進化させていく」とコメント。パナソニックでは、2006年度から有機ELディスプレイパネルの研究開発を開始しており、2013年度には世界初の印刷方式による大型4K有機ELディスプレイパネルの開発に成功していた。「その後の競争環境の変化にあわせ、パナソニック単独で開発を継続するよりも、開発・量産パートナーとの協業による事業の立ち上げが合理的と判断した」と、今回の協業合意に至る理由を説明している。
なお、JOLEDでは、中型以上のタブレット/ノートPCやサイネージなど向けに製品開発を行っていく予定としている。テレビ製品向けの有機EL技術について河井氏は、「これまでに共同開発も行ってきた分野だが、体制化までに時間が掛かる。現状では、有機ELディスプレイパネル開発に関する技術そのものをまず進化させることがマストで、今回の協業もそのための判断。JOLEDの開発領域を補間する技術や、同社で扱わない領域の分野などは、今後単独で開発を行っていく可能性もある」と語った。
売上高は前年同期比2%増の1兆8,523億円で、為替・事業譲渡を除く実質ベースで増収。主に住宅・車載関連事業が伸長し、地域別でみると欧州を除く全地域で増収になった。営業利益は前年比28%増の823億円で、実質販売増や固定費圧縮が寄与して増益となった。この結果について同社では、構造改革等で経営体質を強化し、売上増が利益拡大に直結する構造へ転換した成果としている。
一方で、税引前利益は551億円、当期純利益は379億円でそれぞれ前年同期比で減益となったが、これは前年同期に年金制度変更に伴う一時金798億円を営業外収益に計上したことが主な要因とのこと。
なお、主要課題事業の1つとしていたテレビ事業は、製版連結で売上高が前年比92%の1,151億円となったものの、前年13億円の損失であった営業利益が今期で10億円の黒字に転換した。本日開催された決算発表会では、代表取締役専務 河井英明氏が登壇し「テレビは大型製品のラインナップを拡大させてきた。若干ではあるが、計画を上回る形でテレビ事業全体が改善できた」とコメントした。
セグメント別で見ても、テレビ事業を含むAVCネットワークス事業全体で売上高が前年同期比101%の2,738億円で微増。営業利益も、154億円の損失であった前年同期比から81億円の損失に大幅改善している。
また、主要課題事業の1つである液晶パネル事業についても、売上高は前年比132%の161億円、営業利益は50億円の損失で前年同期より15億円改善した。
河井氏は増税による反動減について「想定より少なかった」とコメント。なお、「2Qは収益拡大を図る」としながら「全体的に慎重にみていく」としており、2014年度の通期連結業績見通しについては前回公表値を据え置き、売上高は7兆7,500億円、税引前利益は1,200億円、営業利益は3,100億円、当期純利益は1,400億円としている。
■有機ELディスプレイパネルの研究会開発機能新会社「JOLED」
なお既報の通り、同社は産業革新機構(INCJ)、ジャパンディスプレイ(JDI)、ソニーと有機ELディスプレイパネルに関する統合新会社「株式会社JOLED(ジェイオーレッド)」を2015年1月に設立することを発表している。
パナソニックとしては、同社AVCネットワークス社OLED事業推進室が運営している有機ELディスプレイパネル事業、および同社本部デバイスソリューションセンター有機材料デバイスグループが運営する高精細OLED印刷技術に関する材料・プロセスに関する事業を、2015年1月5日を効力発生日として新会社に吸収分割の方法で承継させる。
本件について河井氏は、「各社の技術を結集して、有機ELディスプレイパネルの開発技術を進化させていく」とコメント。パナソニックでは、2006年度から有機ELディスプレイパネルの研究開発を開始しており、2013年度には世界初の印刷方式による大型4K有機ELディスプレイパネルの開発に成功していた。「その後の競争環境の変化にあわせ、パナソニック単独で開発を継続するよりも、開発・量産パートナーとの協業による事業の立ち上げが合理的と判断した」と、今回の協業合意に至る理由を説明している。
なお、JOLEDでは、中型以上のタブレット/ノートPCやサイネージなど向けに製品開発を行っていく予定としている。テレビ製品向けの有機EL技術について河井氏は、「これまでに共同開発も行ってきた分野だが、体制化までに時間が掛かる。現状では、有機ELディスプレイパネル開発に関する技術そのものをまず進化させることがマストで、今回の協業もそのための判断。JOLEDの開発領域を補間する技術や、同社で扱わない領域の分野などは、今後単独で開発を行っていく可能性もある」と語った。