今夏は4Kテレビ10モデルで反転攻勢へ
8K解像度で“4Kの先”へ − シャープ“AQUOS”「80XU30」発表会レポート
シャープ(株)は、2015年夏モデルの4K液晶テレビ新製品発表会を開催。同社は、4Kクアトロンパネルを搭載し、8K相当の解像度を実現した液晶テレビ “AQUOS 4K NEXT” 「80XU30」を7月10日に発売する。本稿では発表会の模様をお伝えする。製品の詳細記事はこちら。
本発表会に登壇した同社 デジタル情報家電事業本部 液晶デジタルシステム第一事業部 事業部長 宗俊昭広氏は、まず業界とユーザーの動向について説明をした。内閣府の発表によると、テレビの買い替え時期は7〜8年周期となっており、4Kテレビの買い替えは既に始まっているという。
また、2016年には8K・4K試験放送の開始、2018年には8K・4K実用放送の開始、2020年には東京オリンピックが開催されるなどイベントが控えており、今後はテレビの買い替えが加速していく環境にあると説明した。
そして、50型以上のテレビと4Kテレビの金額構成比が年々上がっているデータがあることから、50型以上の4Kテレビが市場を牽引していくとも説明。
その中で、同社の2015年夏モデルは「80XU30」のほか、50型ゾーンを充実させた全10モデルをラインナップする。現行機の「UD20シリーズ」は70型/60型/52型、新製品の「US30シリーズ」は60型/52型、「U30シリーズ」は58型/55型/50型/40型を用意。新製品の「US30シリーズ」「U30シリーズ」は6月30日に発売する。
2015年夏モデルについて、宗俊氏は「4Kの売れ筋は50インチ台だが、我々はそこに対しては昨年あまりモデルを投入できていなかった。そこでサイズ展開を5機種に増やした。ボリュームゾーンでのお客様の選択肢が増えれば、お客様に選んでいただけるのかなと思う。そこで販売量を上げていきたい」と説明した。
また、テレビ事業の不振に対する戦略については「例えば6月に一気に投入していくことでのインパクトであったり、4Kの売れ筋の価格帯に合わせた商品を投入するなど色々な戦略がある。今日は披露できないが、キャンペーンなども今後展開しようと考えている。このような施策で、4Kでのステージを上げていきたい。」とも説明した。
2015年夏モデルの中で、「80XU30」は同社のフラグシップモデルにあたり、このモデルでシャープの4Kでのイメージを上げていきたいと宗俊氏は説明。また、「イメージが上がることによって、他のモデルへのシャワー効果も狙っている。4Kは立ち遅れていたので、なんとかイメージを上げていこうという戦略だ。」ともコメントした。
“AQUOS 4K NEXT”というシリーズ名は、4Kの次を目指すテレビという意味を込めて名付けられた。同社は、8Kを見据えながら、4Kテレビの魅力を高めていきたいと考えているのだという。
以下、質疑応答の模様をお届けする。
Q.LSIは自社技術なのか。以前はICCと組んでいたこともあるが。
A.弊社独自の設計のものだ。
Q.矢板工場は今回のモデルの開発にも関わっているのか。また、矢板工場の位置付けをどう考えているのか。
A.ほとんどの開発は矢板で行っている。開発、生産していくマザー工場的な位置付けだ。我々の技術力を高めていっているのは全部矢板工場で、それを海外などに水平展開している。矢板工場なくしてほかはないと思っている。
Q.矢板工場で生産する理由は技術的な面が中心なのか。円安で国内生産を増やしていく考えなのか。
A.円安については色々と検討はしている。バランスシートというかポートフォリオというか、色々検討して見極めている段階だ。
Q.決算の赤字の要因にテレビ事業があったかと思う。会社として今回のモデルに対する期待感はどうなのか。
A.ひとつは今後始まるであろう4K放送、8K放送といった超高精細映像の時代を見据えて開発した。世の中の流れ、インフラに対応しながら新しい価値を提案していかねばならない。一方、実利という点で、50型ゾーンの4Kが伸びている。ここの開発に力を入れ、ラインナップを広げることとの両面で戦略を組み立て、売上を追うのを一義にはせず収益面を考えていきたい。
Q.8Kという表現が頻繁に出てくるが、消費者に誤解されずに展開する方策をどう考えているか。
A.8Kという表現は、JEITAやARIBでいろいろと検討されている。誤解を与えないように、『8K解像度表現能力』という表現を使っていく。
Q.8Kテレビのロードマップはどうなっているのか。
A.8Kはまだ色々な規格が進行中だ。ソースも、4Kは放送やVOD、BD規格なども決まってきているので、こちらは4K映像をいかにキレイに表現するのかを訴求していく。8Kはコンテンツの状況なども見ながら検討していきたい。
Q.テレビ事業の運営方針で収益面重視ということだったが、これまではシェア重視だったかと思う。テレビ事業の黒字化に向けて、量を追わない方向に舵を切っていくのか。
A.出遅れている4Kを早くキャッチアップする。その次に、4Kや8K放送が始まってくるので、それを睨みながら移行していくシナリオで技術開発をしていこうと検討している状況だ。4Kでボリュームも追っていくが、松竹梅というか、いろいろ出てくるだろうと思うので、付加価値の高いところを提案していきたい。
本発表会に登壇した同社 デジタル情報家電事業本部 液晶デジタルシステム第一事業部 事業部長 宗俊昭広氏は、まず業界とユーザーの動向について説明をした。内閣府の発表によると、テレビの買い替え時期は7〜8年周期となっており、4Kテレビの買い替えは既に始まっているという。
また、2016年には8K・4K試験放送の開始、2018年には8K・4K実用放送の開始、2020年には東京オリンピックが開催されるなどイベントが控えており、今後はテレビの買い替えが加速していく環境にあると説明した。
そして、50型以上のテレビと4Kテレビの金額構成比が年々上がっているデータがあることから、50型以上の4Kテレビが市場を牽引していくとも説明。
その中で、同社の2015年夏モデルは「80XU30」のほか、50型ゾーンを充実させた全10モデルをラインナップする。現行機の「UD20シリーズ」は70型/60型/52型、新製品の「US30シリーズ」は60型/52型、「U30シリーズ」は58型/55型/50型/40型を用意。新製品の「US30シリーズ」「U30シリーズ」は6月30日に発売する。
2015年夏モデルについて、宗俊氏は「4Kの売れ筋は50インチ台だが、我々はそこに対しては昨年あまりモデルを投入できていなかった。そこでサイズ展開を5機種に増やした。ボリュームゾーンでのお客様の選択肢が増えれば、お客様に選んでいただけるのかなと思う。そこで販売量を上げていきたい」と説明した。
また、テレビ事業の不振に対する戦略については「例えば6月に一気に投入していくことでのインパクトであったり、4Kの売れ筋の価格帯に合わせた商品を投入するなど色々な戦略がある。今日は披露できないが、キャンペーンなども今後展開しようと考えている。このような施策で、4Kでのステージを上げていきたい。」とも説明した。
2015年夏モデルの中で、「80XU30」は同社のフラグシップモデルにあたり、このモデルでシャープの4Kでのイメージを上げていきたいと宗俊氏は説明。また、「イメージが上がることによって、他のモデルへのシャワー効果も狙っている。4Kは立ち遅れていたので、なんとかイメージを上げていこうという戦略だ。」ともコメントした。
“AQUOS 4K NEXT”というシリーズ名は、4Kの次を目指すテレビという意味を込めて名付けられた。同社は、8Kを見据えながら、4Kテレビの魅力を高めていきたいと考えているのだという。
以下、質疑応答の模様をお届けする。
Q.LSIは自社技術なのか。以前はICCと組んでいたこともあるが。
A.弊社独自の設計のものだ。
Q.矢板工場は今回のモデルの開発にも関わっているのか。また、矢板工場の位置付けをどう考えているのか。
A.ほとんどの開発は矢板で行っている。開発、生産していくマザー工場的な位置付けだ。我々の技術力を高めていっているのは全部矢板工場で、それを海外などに水平展開している。矢板工場なくしてほかはないと思っている。
Q.矢板工場で生産する理由は技術的な面が中心なのか。円安で国内生産を増やしていく考えなのか。
A.円安については色々と検討はしている。バランスシートというかポートフォリオというか、色々検討して見極めている段階だ。
Q.決算の赤字の要因にテレビ事業があったかと思う。会社として今回のモデルに対する期待感はどうなのか。
A.ひとつは今後始まるであろう4K放送、8K放送といった超高精細映像の時代を見据えて開発した。世の中の流れ、インフラに対応しながら新しい価値を提案していかねばならない。一方、実利という点で、50型ゾーンの4Kが伸びている。ここの開発に力を入れ、ラインナップを広げることとの両面で戦略を組み立て、売上を追うのを一義にはせず収益面を考えていきたい。
Q.8Kという表現が頻繁に出てくるが、消費者に誤解されずに展開する方策をどう考えているか。
A.8Kという表現は、JEITAやARIBでいろいろと検討されている。誤解を与えないように、『8K解像度表現能力』という表現を使っていく。
Q.8Kテレビのロードマップはどうなっているのか。
A.8Kはまだ色々な規格が進行中だ。ソースも、4Kは放送やVOD、BD規格なども決まってきているので、こちらは4K映像をいかにキレイに表現するのかを訴求していく。8Kはコンテンツの状況なども見ながら検討していきたい。
Q.テレビ事業の運営方針で収益面重視ということだったが、これまではシェア重視だったかと思う。テレビ事業の黒字化に向けて、量を追わない方向に舵を切っていくのか。
A.出遅れている4Kを早くキャッチアップする。その次に、4Kや8K放送が始まってくるので、それを睨みながら移行していくシナリオで技術開発をしていこうと検討している状況だ。4Kでボリュームも追っていくが、松竹梅というか、いろいろ出てくるだろうと思うので、付加価値の高いところを提案していきたい。