国内4店舗めの直営店
ソニー、九州初の直営店「ソニーストア 福岡天神」を'16年4月にオープン
カスタマーマーケティングでは、例えば“4K製品ユーザー”や“αユーザー”、“ハイレゾ製品ユーザー”などといった顧客の属性に注目。例えばカメラでは撮影テクニックを指南する体験イベント“αカフェ”などのように、ダイレクトコミュニケーションを通して顧客に合った製品使いこなしや関連製品提案を行っているという。
その上で、直営店舗であるソニーストアは「カスタマーマーケティングにおける“最重要拠点”」だと説明。フェイス・トゥ・フェイスで最も濃い顧客体験を提供できる場として最重要視していると続けた。
そして、福岡を国内4店舗目に選んだ理由について「人口でも日本有数の都市であるし、交通的にも九州をカバーできる。インバウンドも大きい。拠点として考えると福岡は非常に重要だ」とコメント。「製品登録のID発行者(※製品を購入した後にアフターサービスなどのためにユーザー登録をしたユーザー)も九州、福岡地区は割合が非常に高い。ユーザーIDを持っている方に来訪してもらえるようなことも視野に入れている」と言葉を添えた。
また、天神に居を構えることについては「若い方が多い街だと聞いているし、実際に訪れてみると幅広い年齢層の方がいる。集客を考えると魅力的だと考えた」と説明。「幅広い層の方がいる立地に出店できるので、お客様層に適した展示レイアウトを行いたい。特にαをどう見せるか。ハイレゾオーディオ製品群も力強い動きなので、それをいかに体感してもらうかにも注力したい」と述べた。
そのほか、海外からの観光客も多い福岡という立地を鑑みて、オーバーシーズモデルの展示も行うことも示唆。海外からの旅行者向け施策はソニーストア名古屋や大阪でも7月から順次行っていくという。
■4Kやハイレゾなど高付加価値戦略が奏功
浅山氏は、国内のエレクトロニクス製品市場の状況なども説明。「特にアナログ停波以降、グンと市場が縮んだ。2015年は1.7兆円規模になると見ている」とする一方で、「ここ数年、ソニーは高付加価値戦略をとっており、特にこの1年は成果が出始めている」ともコメント。「今後はいかに高付加価値を提案していくかがポイントだ」と続ける。