AKG「N90Q」やテクニクスのヘッドホンなど
<IFA>オンキヨー&パイオニアの新ハイレゾDAPや各社の注目ヘッドホンを一斉試聴!
IFAを訪れるジャーナリストや一般来場者から「めっきりオーディオの出展が減ってしまった」という声が聞かれることもある。長年IFAを取材して、確かにそう感じられる時期はあったものの、ここ2〜3年はオーディオ分野の出展が充実し、特に今年は完全にカムバックを遂げたと言い切れる。
そして、IFAのオーディオ復活を支える二つのキーワードが「ハイレゾ」と「ヘッドホン」だ。本項ではIFA2015の会場で見つけた注目すべき製品の試聴レポートをお届けしたい。
■IFAで発表されたパイオニアとオンキヨーのハイレゾDAPを聴き比べる
今年のIFA2015ではソニーがウォークマン「NW-ZX100」を発表したほか、パイオニア、オンキヨーからもハイレゾ対応のポータブルオーディオプレーヤーが発売された。ウォークマンの音質については先にファーストインプレッションを報告しているが、あらためてパイオニアとオンキヨーのブースに足を運び、それぞれのサウンドを聴き比べてみた。
パイオニアにとっては初めてのポータブルオーディオプレーヤーとなる「XDP-100R」は、リニアPCM最大384kHz/24bit、11.2MHzのDSD再生をサポートする。
オンキヨーの「DP-X1」はハイレゾが再生できるポータブルオーディオプレーヤーとしては、9月に発売される「DAC-HA300」に続く第2弾モデルとなる。DAC-HA300がポタアン機能とのハイブリッド仕様となるのに対して、DP-X1はストレートなポータブルオーディオプレーヤーだ。
同じ4.7インチのディスプレイが搭載されていたり、スクウェアデザインのアルミ筐体を用いていたりと、外観上はある程度共通する部分もあるが、その内容はかなり違う。DACには同じESS社製「ES9018K2M」が採用されているが、オンキヨーはDACとヘッドホンアンプをデュアルで内蔵しているのでバランス駆動ができる。パイオニアはバランス駆動には非対応だが、スピーカーを内蔵してカジュアルに音楽を楽しむこともできる。
GUIのコンセプトにも違いがあり、オンキヨーはボリュームをサークル状のインターフェースの操作により調節、左右のフリック操作が中心になるが、パイオニアは画面の上下スワイプによりホーム画面からプレイリスト、グラフィックイコライザーの表示に切り替わる。
音質はどちらのモデルも発売予定時期が11月とまだ少し先ということもあり、IFAの会場では試聴展示も行っていたが音質はまだ未完成であることをふまえて、持参したゼンハイザーの「Momentum In-Ear」で音を聴いたインプレッションを簡単に報告したい。オンキヨーのサウンドはきめ細かくシルキーで上品な、どちらかと言えばHi-Fi志向のサウンド。バランス的にはもう少し低域が落ち着いて欲しいところもあるが、発売までにはしっかりチューニングしてくるに違いない。
パイオニアの方は明るく元気なサウンド。中高域のクリアで伸びやかに広がる音場感も気持ち良い。試作機の段階ですでにワイドレンジな音を再現するが、発売までにはもっと帯域のつながりがスムーズになっているはずだ。
なおパイオニアの「XDP-100R」は、IFAでは発売が決まっているブラックとシルバーのほか、カッパーも参考出品されていた。パイオニアのスタッフによれば「商品化は展示会での反響をみながら決めたい」とのことだったが、落ち着いた高級感のある色合いは、筆者としては一番好みで、しっくりときた。
プラットフォームにはどちらのモデルもAndroidを採用している。ハイレゾ音源をPCレスで直接ダウンロードできたり、定額制音楽配信のストリーミングもダイレクト再生ができるのが大きなメリット。対してソニーがウォークマンの新しいハイクラスモデル「NW-ZX100」で、ZX1に採用していたAndroid OSを組み込みOSに変更してしまったことが、改めて残念なことに思えてきた。
さて、次ページからはヘッドホン/イヤホン注目モデルのファーストインプレッションをお届けしていこう。
そして、IFAのオーディオ復活を支える二つのキーワードが「ハイレゾ」と「ヘッドホン」だ。本項ではIFA2015の会場で見つけた注目すべき製品の試聴レポートをお届けしたい。
■IFAで発表されたパイオニアとオンキヨーのハイレゾDAPを聴き比べる
今年のIFA2015ではソニーがウォークマン「NW-ZX100」を発表したほか、パイオニア、オンキヨーからもハイレゾ対応のポータブルオーディオプレーヤーが発売された。ウォークマンの音質については先にファーストインプレッションを報告しているが、あらためてパイオニアとオンキヨーのブースに足を運び、それぞれのサウンドを聴き比べてみた。
パイオニアにとっては初めてのポータブルオーディオプレーヤーとなる「XDP-100R」は、リニアPCM最大384kHz/24bit、11.2MHzのDSD再生をサポートする。
オンキヨーの「DP-X1」はハイレゾが再生できるポータブルオーディオプレーヤーとしては、9月に発売される「DAC-HA300」に続く第2弾モデルとなる。DAC-HA300がポタアン機能とのハイブリッド仕様となるのに対して、DP-X1はストレートなポータブルオーディオプレーヤーだ。
同じ4.7インチのディスプレイが搭載されていたり、スクウェアデザインのアルミ筐体を用いていたりと、外観上はある程度共通する部分もあるが、その内容はかなり違う。DACには同じESS社製「ES9018K2M」が採用されているが、オンキヨーはDACとヘッドホンアンプをデュアルで内蔵しているのでバランス駆動ができる。パイオニアはバランス駆動には非対応だが、スピーカーを内蔵してカジュアルに音楽を楽しむこともできる。
GUIのコンセプトにも違いがあり、オンキヨーはボリュームをサークル状のインターフェースの操作により調節、左右のフリック操作が中心になるが、パイオニアは画面の上下スワイプによりホーム画面からプレイリスト、グラフィックイコライザーの表示に切り替わる。
音質はどちらのモデルも発売予定時期が11月とまだ少し先ということもあり、IFAの会場では試聴展示も行っていたが音質はまだ未完成であることをふまえて、持参したゼンハイザーの「Momentum In-Ear」で音を聴いたインプレッションを簡単に報告したい。オンキヨーのサウンドはきめ細かくシルキーで上品な、どちらかと言えばHi-Fi志向のサウンド。バランス的にはもう少し低域が落ち着いて欲しいところもあるが、発売までにはしっかりチューニングしてくるに違いない。
パイオニアの方は明るく元気なサウンド。中高域のクリアで伸びやかに広がる音場感も気持ち良い。試作機の段階ですでにワイドレンジな音を再現するが、発売までにはもっと帯域のつながりがスムーズになっているはずだ。
なおパイオニアの「XDP-100R」は、IFAでは発売が決まっているブラックとシルバーのほか、カッパーも参考出品されていた。パイオニアのスタッフによれば「商品化は展示会での反響をみながら決めたい」とのことだったが、落ち着いた高級感のある色合いは、筆者としては一番好みで、しっくりときた。
プラットフォームにはどちらのモデルもAndroidを採用している。ハイレゾ音源をPCレスで直接ダウンロードできたり、定額制音楽配信のストリーミングもダイレクト再生ができるのが大きなメリット。対してソニーがウォークマンの新しいハイクラスモデル「NW-ZX100」で、ZX1に採用していたAndroid OSを組み込みOSに変更してしまったことが、改めて残念なことに思えてきた。
さて、次ページからはヘッドホン/イヤホン注目モデルのファーストインプレッションをお届けしていこう。