4K AQUOS生産ラインなど披露
シャープ、テレビ開発・製造拠点の矢板工場内部を公開。「今後ますます重要な存在に」
さらに、高精細モデルで目標にしていた売上構成比30%を達成できたことを受け、「2016年は4割以上を目指す」とコメント。テレビ事業に対して「今後について様々なご心配をかけているが、家庭内において、視覚と聴覚に訴えるディスプレイは決してなくならないと思っている」とコメント。インフラの進化やIoT化といった潮流を捉えて「従来のテレビジョンを超えた、新たな価値観をを想像する」と、意気込みの高さを見せた。
そして、今後の液晶テレビに対する方向性として「高精細化」と「IoT化」の2点があると言及。高精細化については、世界初の8K規格映像準拠映像モニター「LV-85001」を発売中であることに触れ、「まずは放送業界はもちろん2020年に向けて様々な用途で利用してもらい、それらで得られたものをテレビに展開していきたい」とした。
また、IoT化についてはCEATECの際に発表した新ビジョン「AIoT(AI + IoT)」(関連ニュース)に触れ、「テレビはオープンプラットフォーム化で、単に映像を見るだけの機器から、新たなサービスでお客様が喜んでいただける商品になっていく」とコメント。IoTの潮流にアクオスもしっかりと対応させていく考えを示した。
なお、テレビ事業の損益については2015年7月〜9月期に黒字化を達成し、下期も営業黒字の見通しであると紹介。「国内で台数も維持できていることから、テレビ事業は安定した体質にもっていけると思っている」とした。
また、以前に液晶事業の分社化という話題があったことについては「複数社と検討している状況に変わりはない。仮に分社化された場合のテレビ事業への影響はコメントを差し控えるが、今後もテレビ事業を続けていくのは間違いない。パネルのコストについては是々非々で今後もやっていく」と述べた。
■自動化・省力化も矢板工場の強み
続いて登壇した同社コンシューマエレクトロニクスカンパニー デジタル情報家電事業本部 生産統括部長の魚(うお)譲司氏も、「ものづくりに関わる関連部門が同じ敷地内にあるのが強み」だとコメント。「これにより、部門間の各種フィードバックが非常に早い。設計・生産の効率化につながっている」と言葉を重ねる。