米国屈指のスピーカーブランド
<CES>Polk Audio/Definitive Technologyの最新製品を同社幹部に聞く
日本でも人気が高まりつつあるPolk Audioと、Polkとは少し異なる製品展開を行っているDefinitive Technology。この両ブランドを手がけている会社が、SOUND UNITEDだ。
1月9日までラスベガスで開催されたCES 2016において、SOUND UNITEDのブースを訪問。グローバルマーケティングを担当するAaron Levine氏に両ブランドの特徴や製品について聞いた。
■Polk Audioの歴史と最新製品
まずPolk Audioについて紹介していこう。Polk Audioは、日本ではまだそれほど知名度が高くはないが、アメリカでの人気は非常に高い。HI-FI/シアター向けスピーカーの米国内市場シェアで、あのKLIPSCH(クリプシュ)と1、2を争っているといえば、そのポジションがおわかり頂けるだろう。当サイトでもレビュー記事の集積ページを掲載している。
日本ではPolk Audioと言えばヘッドホンやイヤホンのイメージが強い。それはいまのところ日本ではヘッドホン/イヤホンしか正規輸入販売が行われていないからなのだが、実はアメリカでは40年以上の歴史を持つブランドなのだ。
Polk Audioが創業したのは1972年。創業の地はメリーランド州ボルティモアだ。創業者のマシュー・ポーク氏が、「ロックスターが家でライブするような音を届けたい」という思いから、製品をつくりはじめたのがきっかけ。その後は「良い音を手が届きやすい価格帯で届ける」ことをモットーに製品を投入してきた。
スピーカーのラインナップは129ドル程度のエントリー機からスタート。高級モデル「LSIMシリーズ」も用意され、LSIM707という製品は2,000ドル程度となる。LSIMは前面バッフルにベースラジエーターを2基搭載するなどかなり特徴的な構成で、低域を強化している。
CESのブースには、Polk Audioのサウンドバー「SB1 Plus」(699.95ドル)も出展。特徴はサウンドバーの中央に、人間の声の帯域に特化したドライバーを搭載したこと。声をはっきりと再生するためにDSPも内蔵し、ボーカルやセリフの再現に力を注いだ。リモコンも、全体のボリュームとは別に、声のボリュームを独立で調整するボタンが用意されている。
そのほか、ワイヤレススピーカーも展示。Wi-Fi/Bluetooth両対応の「Omni S2」や、Wi-Fiオンリーでステレオスピーカーの「S6」など、多彩なラインナップが並んでいた。
ヘッドホンは、日本でも売られているワイヤレスヘッドホン「Hinge Wireless」やイヤホン「Nue Era」などを出展。またゲーミングヘッドホン「Striker Pro」のContract Editionも展示していた。ただしケース内に飾られており、ヘッドホンの試聴は行えなかった。
■Definitive Technology
Definitive Technologyの製品は、ブラックを基調としたシンプルなデザインのものが多く、Polk Audioに比べてクールなイメージだ。このブランドも25年の歴史を持ち、米国では高い認知度を誇る。
Definitive Technologyのスピーカーも、かなり個性的なものが多い。まず、ほとんどのスピーカーにアクティブサブウーファーやDSPを内蔵している。これによりダイナミックレンジと、深い低音を実現しているのだ。
一般的にサブウーファーを内蔵しているというと、横幅が大きいスピーカーを連想しがちだが、Definitiveの製品は違う。通常のスピーカー並み、いやそれ以上にスッキリとしており、背面の端子部を見なければサブウーファー内蔵とは思えないほどだ。
これらの製品はもちろんHI-FI用途で使えるが、SOUND UNITEDブースでは、Definitiveのスピーカー5本を使ったマルチチャンネルシステムを展開。しかもイネーブルドスピーカーを使い、ドルビーアトモス再生のデモを行っていた。
ドルビーアトモスのデモ自体は珍しいものではないが、イネーブルドスピーカーの幅や奥行きがスピーカーと同じで、デザイン的に完璧に一体化しているため、一見すると少し背の高いスピーカーに見える。なおイネーブルドスピーカーはフロントスピーカーだけでなくリアスピーカーにも付けられていた。
もう一つの特徴は、スピーカー本体にサブウーファーを内蔵しているため、あの大きく四角いサブウーファーが存在しないことだ。イネーブルドスピーカーとサブウーファーがスピーカーと一体化しているため、シンプルかつスタイリッシュなサラウンドシステムを実現できる。デモではドルビーアトモスにおける「5.2.4」スピーカー配置を実現していたのだが、システムの見た目からはとてもそうは見えない。
POLKと同じく、Definitiveもサウンドバーやワイヤレススピーカーを展開している。
中でも興味深かったのは「W7」という製品。サウンドバーのワイヤレスリアスピーカーとしても使えるモデルで、マルチルームでの使用にも対応している。ふだんは他の部屋でマルチルームスピーカーあるいはワイヤレススピーカーとして使い、シアター再生のときだけリビングに持ってきてリアスピーカーとして活用する、などといったことができる。
ヘッドホンでは「Symphony 1」という製品に注目だ。オーバーイヤータイプの密閉型ヘッドホンで、Bluetoothとアクティブノイズキャンセリングに両対応している。バッテリー持続時間は約15時間。50mmドライバーを備えている。
1月9日までラスベガスで開催されたCES 2016において、SOUND UNITEDのブースを訪問。グローバルマーケティングを担当するAaron Levine氏に両ブランドの特徴や製品について聞いた。
■Polk Audioの歴史と最新製品
まずPolk Audioについて紹介していこう。Polk Audioは、日本ではまだそれほど知名度が高くはないが、アメリカでの人気は非常に高い。HI-FI/シアター向けスピーカーの米国内市場シェアで、あのKLIPSCH(クリプシュ)と1、2を争っているといえば、そのポジションがおわかり頂けるだろう。当サイトでもレビュー記事の集積ページを掲載している。
日本ではPolk Audioと言えばヘッドホンやイヤホンのイメージが強い。それはいまのところ日本ではヘッドホン/イヤホンしか正規輸入販売が行われていないからなのだが、実はアメリカでは40年以上の歴史を持つブランドなのだ。
Polk Audioが創業したのは1972年。創業の地はメリーランド州ボルティモアだ。創業者のマシュー・ポーク氏が、「ロックスターが家でライブするような音を届けたい」という思いから、製品をつくりはじめたのがきっかけ。その後は「良い音を手が届きやすい価格帯で届ける」ことをモットーに製品を投入してきた。
スピーカーのラインナップは129ドル程度のエントリー機からスタート。高級モデル「LSIMシリーズ」も用意され、LSIM707という製品は2,000ドル程度となる。LSIMは前面バッフルにベースラジエーターを2基搭載するなどかなり特徴的な構成で、低域を強化している。
CESのブースには、Polk Audioのサウンドバー「SB1 Plus」(699.95ドル)も出展。特徴はサウンドバーの中央に、人間の声の帯域に特化したドライバーを搭載したこと。声をはっきりと再生するためにDSPも内蔵し、ボーカルやセリフの再現に力を注いだ。リモコンも、全体のボリュームとは別に、声のボリュームを独立で調整するボタンが用意されている。
そのほか、ワイヤレススピーカーも展示。Wi-Fi/Bluetooth両対応の「Omni S2」や、Wi-Fiオンリーでステレオスピーカーの「S6」など、多彩なラインナップが並んでいた。
ヘッドホンは、日本でも売られているワイヤレスヘッドホン「Hinge Wireless」やイヤホン「Nue Era」などを出展。またゲーミングヘッドホン「Striker Pro」のContract Editionも展示していた。ただしケース内に飾られており、ヘッドホンの試聴は行えなかった。
■Definitive Technology
Definitive Technologyの製品は、ブラックを基調としたシンプルなデザインのものが多く、Polk Audioに比べてクールなイメージだ。このブランドも25年の歴史を持ち、米国では高い認知度を誇る。
Definitive Technologyのスピーカーも、かなり個性的なものが多い。まず、ほとんどのスピーカーにアクティブサブウーファーやDSPを内蔵している。これによりダイナミックレンジと、深い低音を実現しているのだ。
一般的にサブウーファーを内蔵しているというと、横幅が大きいスピーカーを連想しがちだが、Definitiveの製品は違う。通常のスピーカー並み、いやそれ以上にスッキリとしており、背面の端子部を見なければサブウーファー内蔵とは思えないほどだ。
これらの製品はもちろんHI-FI用途で使えるが、SOUND UNITEDブースでは、Definitiveのスピーカー5本を使ったマルチチャンネルシステムを展開。しかもイネーブルドスピーカーを使い、ドルビーアトモス再生のデモを行っていた。
ドルビーアトモスのデモ自体は珍しいものではないが、イネーブルドスピーカーの幅や奥行きがスピーカーと同じで、デザイン的に完璧に一体化しているため、一見すると少し背の高いスピーカーに見える。なおイネーブルドスピーカーはフロントスピーカーだけでなくリアスピーカーにも付けられていた。
もう一つの特徴は、スピーカー本体にサブウーファーを内蔵しているため、あの大きく四角いサブウーファーが存在しないことだ。イネーブルドスピーカーとサブウーファーがスピーカーと一体化しているため、シンプルかつスタイリッシュなサラウンドシステムを実現できる。デモではドルビーアトモスにおける「5.2.4」スピーカー配置を実現していたのだが、システムの見た目からはとてもそうは見えない。
POLKと同じく、Definitiveもサウンドバーやワイヤレススピーカーを展開している。
中でも興味深かったのは「W7」という製品。サウンドバーのワイヤレスリアスピーカーとしても使えるモデルで、マルチルームでの使用にも対応している。ふだんは他の部屋でマルチルームスピーカーあるいはワイヤレススピーカーとして使い、シアター再生のときだけリビングに持ってきてリアスピーカーとして活用する、などといったことができる。
ヘッドホンでは「Symphony 1」という製品に注目だ。オーバーイヤータイプの密閉型ヘッドホンで、Bluetoothとアクティブノイズキャンセリングに両対応している。バッテリー持続時間は約15時間。50mmドライバーを備えている。