折原一也が音質と使い勝手を試す
“素直な高音質”のノイキャンヘッドホン − POLK AUDIO「UltraFocus 8000」を聴く
米国・ボルティモア発のヘッドホンブランドPolk Audio。1972年に米国で創業したブランドとして「モニターシリーズ」を手がける同社は、米国内ではヘッドホンは勿論のこと、ホームオーディオ用スピーカー、サウンドバー、ワイヤレスオーディオ、カーオーディオまでも手がける総合音響機器ブランドだ。
今回紹介するのは、オーバヘッド型ヘッドホンの「UltraFocus 8000」。同社の米国版のホームページを見るとラインナップの最上位モデルと位置づけられ、海外ブランドとしては貴重なアクティブタイプのノイズキャンセルに対応する。
「UltraFocus 8000」の最大の特徴であるアクティブ・ノイズキャンセリングは、最大15dBまでのノイズをキャンセル。40oの内蔵ドライバーユニットは「アクティブ・ダイナミック・ドライバー」と呼ばれる同社の特許技術を用いたもので、ノイズキャンセル技術と一体化し、素材から厳選して作り上げられている。なお、バッテリーは単四電池2本をハウジングの左側に装着する形で、連続駆動時間は40〜60時間。
また、右ハウジングがそのままiOS対応のリモコン及びハンズフリー通話に対応した設計を採用。ヘッドホンを装着した状態でパット上で再生、左右でボリューム調整、下ボタンで「プッシュ・トゥ・ヒア」(後述)に対応する。
ヘッドホンとしての再生特性は8Hz〜28kHzと、スペック上からも見た目通りの重低音志向。インピーダンスは32Ωとなっている。
さて、実機を前にすると、まずそこに感じるのは“米国流”のデザイン。大柄ながらマットに仕上げで精悍なブラックのヘッドホン本体の作りもさることながら、ヘッドバンド部にはカーボンファイバーのプレートを採用し光を当てるとうっすらとPolk Audioのロゴが浮かび上がる凝った作り。音楽好きが屋外でもヘッドホンを持ち出しじっくり音楽に浸る、そんな米国流カルチャーが目に浮かぶようだ。
■ナチュラルなノイズキャンセル性能と解像度志向のサウンド
まずは、「UltraFocus 8000」の性能を確かめるべくノイズキャンセルの効果の程から試してみた。「UltraFocus 8000」のハウジング右側にある電源スイッチを入れると全自動でノイズキャンセルがスタート。ノイズキャンセルのキャンセル効果の種類としては唸る様な重低音を特に軽減するタイプ。エアコンの動作音の響く屋内では唸るような重低音をカットしてくれた。
ノイズキャンセルの機能がより有効に働くのが電車や地下鉄といった轟音が常時響くような環境下で、特に電車走行時に響くような重低音には効果的。デジタルタイプではないのでノイズキャンセル効果は控え目だが、音質に与える影響が小さいのはメリットだ。
ノイズキャンセル関連の面白い機構としてリモコンである右ハウジングの下側が独自機能「プッシュ・トゥ・ヒア」で、押す度にノイズキャンセル効果のオン/オフを切り替えることができる。ヘッドホンを装着したまま人と話をする時など、ハウジング下側を押せばすぐに切り替えられ直感的で扱いやすかった。
次にiPhone 6、そしてハイレゾプレイヤーのAK Jrヘッドホンとしてのサウンドを聴き込むと、中高域に情報量を持たせた解像度の高いサウンドで、ノイズキャンセル対応ということもあり静けさのなかのエネルギーを持たせて空気感も伝えるタイプ。
宇多田ヒカルの『Automatic』を聴くと、重低音は空気を震われるようなパワフルな量感を持たせビートを聴かせながらも、歌声の余韻や質感、そしてコーラスとまでもナチュラルに響かせる。シンバルの刻む金属音も繊細かつシャープに効かせる。SHANTIのジャズナンバーでも声の特に高域のアタックを輪郭を持たせて立たせる。アコースティックギターの響きと音場の広がりも見通しが良い。
アニソンより藍井エイルの『IGNITE』を聴いても音数の多いダイナミックな楽曲も高域から低域までめいっぱいの迫力で鳴らし切る。
最後に注意点となるが「UltraFocus 8000」はノイズキャンセル対応ヘッドホンとして単四電池2本で駆動するが、電池が切れた状態(或いは電源が入っていない状態)では音は聞こえなくなるタイプ。連続駆動時間は40〜60時間と海外出張にも十分通用するレベルの上に入手性の良い乾電池駆動なため心配しすぎる必要はないが、予め頭に入れておきたい。
米国発のヘッドホンブランドとして素直な高音質を備えるPolk Audioの「UltraFocus 8000」、店頭で見かけたら一度そのノイズキャンセル効果、そしてサウンドを体感してみてほしい。
【SPEC】型式:オーバーイヤー型 ドライバーユニット:ダイナミック型40mm インピーダンス:32Ω 音圧感度:110dB/mW 再生周波数帯域:8Hz〜28kHz プラグ:3.5mm ミニプラグ ケーブル:140cm
今回紹介するのは、オーバヘッド型ヘッドホンの「UltraFocus 8000」。同社の米国版のホームページを見るとラインナップの最上位モデルと位置づけられ、海外ブランドとしては貴重なアクティブタイプのノイズキャンセルに対応する。
「UltraFocus 8000」の最大の特徴であるアクティブ・ノイズキャンセリングは、最大15dBまでのノイズをキャンセル。40oの内蔵ドライバーユニットは「アクティブ・ダイナミック・ドライバー」と呼ばれる同社の特許技術を用いたもので、ノイズキャンセル技術と一体化し、素材から厳選して作り上げられている。なお、バッテリーは単四電池2本をハウジングの左側に装着する形で、連続駆動時間は40〜60時間。
また、右ハウジングがそのままiOS対応のリモコン及びハンズフリー通話に対応した設計を採用。ヘッドホンを装着した状態でパット上で再生、左右でボリューム調整、下ボタンで「プッシュ・トゥ・ヒア」(後述)に対応する。
ヘッドホンとしての再生特性は8Hz〜28kHzと、スペック上からも見た目通りの重低音志向。インピーダンスは32Ωとなっている。
さて、実機を前にすると、まずそこに感じるのは“米国流”のデザイン。大柄ながらマットに仕上げで精悍なブラックのヘッドホン本体の作りもさることながら、ヘッドバンド部にはカーボンファイバーのプレートを採用し光を当てるとうっすらとPolk Audioのロゴが浮かび上がる凝った作り。音楽好きが屋外でもヘッドホンを持ち出しじっくり音楽に浸る、そんな米国流カルチャーが目に浮かぶようだ。
■ナチュラルなノイズキャンセル性能と解像度志向のサウンド
まずは、「UltraFocus 8000」の性能を確かめるべくノイズキャンセルの効果の程から試してみた。「UltraFocus 8000」のハウジング右側にある電源スイッチを入れると全自動でノイズキャンセルがスタート。ノイズキャンセルのキャンセル効果の種類としては唸る様な重低音を特に軽減するタイプ。エアコンの動作音の響く屋内では唸るような重低音をカットしてくれた。
ノイズキャンセルの機能がより有効に働くのが電車や地下鉄といった轟音が常時響くような環境下で、特に電車走行時に響くような重低音には効果的。デジタルタイプではないのでノイズキャンセル効果は控え目だが、音質に与える影響が小さいのはメリットだ。
ノイズキャンセル関連の面白い機構としてリモコンである右ハウジングの下側が独自機能「プッシュ・トゥ・ヒア」で、押す度にノイズキャンセル効果のオン/オフを切り替えることができる。ヘッドホンを装着したまま人と話をする時など、ハウジング下側を押せばすぐに切り替えられ直感的で扱いやすかった。
次にiPhone 6、そしてハイレゾプレイヤーのAK Jrヘッドホンとしてのサウンドを聴き込むと、中高域に情報量を持たせた解像度の高いサウンドで、ノイズキャンセル対応ということもあり静けさのなかのエネルギーを持たせて空気感も伝えるタイプ。
宇多田ヒカルの『Automatic』を聴くと、重低音は空気を震われるようなパワフルな量感を持たせビートを聴かせながらも、歌声の余韻や質感、そしてコーラスとまでもナチュラルに響かせる。シンバルの刻む金属音も繊細かつシャープに効かせる。SHANTIのジャズナンバーでも声の特に高域のアタックを輪郭を持たせて立たせる。アコースティックギターの響きと音場の広がりも見通しが良い。
アニソンより藍井エイルの『IGNITE』を聴いても音数の多いダイナミックな楽曲も高域から低域までめいっぱいの迫力で鳴らし切る。
最後に注意点となるが「UltraFocus 8000」はノイズキャンセル対応ヘッドホンとして単四電池2本で駆動するが、電池が切れた状態(或いは電源が入っていない状態)では音は聞こえなくなるタイプ。連続駆動時間は40〜60時間と海外出張にも十分通用するレベルの上に入手性の良い乾電池駆動なため心配しすぎる必要はないが、予め頭に入れておきたい。
米国発のヘッドホンブランドとして素直な高音質を備えるPolk Audioの「UltraFocus 8000」、店頭で見かけたら一度そのノイズキャンセル効果、そしてサウンドを体感してみてほしい。
【SPEC】型式:オーバーイヤー型 ドライバーユニット:ダイナミック型40mm インピーダンス:32Ω 音圧感度:110dB/mW 再生周波数帯域:8Hz〜28kHz プラグ:3.5mm ミニプラグ ケーブル:140cm