2日間で6カテゴリのセッションを実施
<IFA>“次の20年”を展望する「IFA+Summit」。新時代を作るスタートアップ支援や最新技術動向をプレゼン
9月2日から7日まで、ドイツ・ベルリンにて開催された「IFA2016」。現地時間5日、6日には、併催イベント「IFA+Summit」も開かれた。
「IFA+Summit」は今年で2回目となるイベント。“Next Level of Thinking”をテーマに、Intelligent Data/Smart World/Mixed Reality/Exponential Technology/Future Medicine/Understanding Designという6つのカテゴリにおいて、各業界のトップが約90分間のセッションを行うというものだ。メッセ・ベルリン社CEOのChristian Goeke博士が「IFAは次シーズンの新製品を発表する場であり、IFA+Summitは10年、20後以降の未来を展望する催し」だと説明する。
5日は、最初のセッション開始に先駆け、フランスの経済・財務大臣付 デジタル・イノベーション担当大臣のAxelle Lemaire氏が登壇。今後のヨーロッパ経済成長のためのスタートアップ企業の重要性についてスピーチした。
フランスは企業設立数で欧州トップ。同国各所にスタートアップ企業を受け入れる場を用意しており、2016年には1,000以上を収容できる「Station F」をオープン。昨年からはプロジェクト1件につき4.5万ユーロの資金援助を行う「FrenchTech Ticket」も用意しており、2017年には世界中からコンペで選ばれた70のスタートアップに適用される予定だという。
Lemaire氏は「ヨーロッパのテックシーンは好調ですが、現状は『寄り集まって素晴らしいロボットを作ったけれど、誰もその動かし方を知らない』という感じではないでしょうか。私たちは『デジタル・リパブリック』というのを提示しています。データやインフラをオープンに共有し、教育やイノベーション、新しい価値をつくる機会をともにつくることで、次なるユニコーン企業(非上場の大規模スタートアップ企業)が登場するきっかけになるかも知れません」と語った。
11時からの「Exponential Technology」のセッションでは、まずベルリン工科専門大学のManfred Hild博士が、未来の家庭内で活躍するロボットについて、ヒューマノイドロボット「MYON」とともにプレゼンテーションを実施。
続いて登壇したのは、Open Bionicsの共同設立者でCOOのSamantha Payne氏。同社は筋電義肢を作るスタートアップ。購入しやすく、使いやすく、スタイリッシュな製品を作るのを目的としており、手を切断した子供達のためにスター・ウォーズやアナと雪の女王、マーベルコミックスのヒーローを模した義手を作り話題を呼んだ。Payne氏は「現実はSFの世界に限りなく近づいてきている」と語り、同社の取り組みを紹介した。
そのほか、SkycartのLukas Wrede氏はドローンを使ったデリバリーサービスについてプレゼン。ブレーメン大学の教授でRobotics Innovation CenterのCEOであるFrank Kirchner氏は、人間の動きを助けるための機構を作るアクチュエーターやセンサー技術の最新動向について語った。
◇ ◇
「IFA+Summit」は企業だけでなくアカデミックな場の研究者も登壇し、最新情報や最先端の知見に触れられる場。コンシューマー側から見たトレンドもあわせ、今後のビジネスモデルやブレイクスルーについて考察することができる。各セッションには世界各国から多くの来場者が出席していた。
「IFA+Summit」は今年で2回目となるイベント。“Next Level of Thinking”をテーマに、Intelligent Data/Smart World/Mixed Reality/Exponential Technology/Future Medicine/Understanding Designという6つのカテゴリにおいて、各業界のトップが約90分間のセッションを行うというものだ。メッセ・ベルリン社CEOのChristian Goeke博士が「IFAは次シーズンの新製品を発表する場であり、IFA+Summitは10年、20後以降の未来を展望する催し」だと説明する。
5日は、最初のセッション開始に先駆け、フランスの経済・財務大臣付 デジタル・イノベーション担当大臣のAxelle Lemaire氏が登壇。今後のヨーロッパ経済成長のためのスタートアップ企業の重要性についてスピーチした。
フランスは企業設立数で欧州トップ。同国各所にスタートアップ企業を受け入れる場を用意しており、2016年には1,000以上を収容できる「Station F」をオープン。昨年からはプロジェクト1件につき4.5万ユーロの資金援助を行う「FrenchTech Ticket」も用意しており、2017年には世界中からコンペで選ばれた70のスタートアップに適用される予定だという。
Lemaire氏は「ヨーロッパのテックシーンは好調ですが、現状は『寄り集まって素晴らしいロボットを作ったけれど、誰もその動かし方を知らない』という感じではないでしょうか。私たちは『デジタル・リパブリック』というのを提示しています。データやインフラをオープンに共有し、教育やイノベーション、新しい価値をつくる機会をともにつくることで、次なるユニコーン企業(非上場の大規模スタートアップ企業)が登場するきっかけになるかも知れません」と語った。
11時からの「Exponential Technology」のセッションでは、まずベルリン工科専門大学のManfred Hild博士が、未来の家庭内で活躍するロボットについて、ヒューマノイドロボット「MYON」とともにプレゼンテーションを実施。
続いて登壇したのは、Open Bionicsの共同設立者でCOOのSamantha Payne氏。同社は筋電義肢を作るスタートアップ。購入しやすく、使いやすく、スタイリッシュな製品を作るのを目的としており、手を切断した子供達のためにスター・ウォーズやアナと雪の女王、マーベルコミックスのヒーローを模した義手を作り話題を呼んだ。Payne氏は「現実はSFの世界に限りなく近づいてきている」と語り、同社の取り組みを紹介した。
そのほか、SkycartのLukas Wrede氏はドローンを使ったデリバリーサービスについてプレゼン。ブレーメン大学の教授でRobotics Innovation CenterのCEOであるFrank Kirchner氏は、人間の動きを助けるための機構を作るアクチュエーターやセンサー技術の最新動向について語った。
「IFA+Summit」は企業だけでなくアカデミックな場の研究者も登壇し、最新情報や最先端の知見に触れられる場。コンシューマー側から見たトレンドもあわせ、今後のビジネスモデルやブレイクスルーについて考察することができる。各セッションには世界各国から多くの来場者が出席していた。