ライフスタイルに溶け込むテレビ目指す
<GPC>サムスンから“まるで絵画のような薄型・液晶テレビ”「THE FRAME」がデビュー
ポルトガルのリスボンで開催されているIFAのプレイベントにサムスン電子が参加。絵画のようなデザインと設置性を特徴とする薄型液晶テレビの新シリーズ「THE FRAME」を出展した。
プレゼンテーション形式で実施された製品発表会には、サムスン電子の欧州法人からビジュアルディスプレイ部門バイスプレジデントのMichael Zoeller氏が登壇。今年のCESでコンセプトが紹介され3月に公式発表、いよいよ5月から欧州で発売開始を予定するTHE FRAMEシリーズのコンセプトを語った。
サムスンは今年も液晶テレビのフラグシップ「Q9」など3つのシリーズについて量子ドット(Quantum Dot)の技術をベースとしたカラーフィルターによる高画質化を図り、「QLED」の名称を与えて積極的なブランディングを展開している。Zoeller氏は「欧州でも4K(UHD)テレビの成長は今や安定基調に入り、今年はテレビ市場の成長をさらに牽引する期待感がある。いよいよ“4Kが当たり前”になっていくだろう」との予測を示す。
QLEDシリーズのメリットが量子ドット技術の優位性を活かすことによる色彩感や輝度の高さ、コントラストの再現力にあるとしながら、Zoeller氏は今後も「4Kテレビ、あるいはリビングに置く大画面テレビの需要を喚起していくためには“高画質”を説くだけでは足りないだろう。なぜなら一般の人々にとって画質のメリットはもはやわかりにくいものになっているからだ。今後は新たな価値観として、ユーザーのライフスタイルへ自然に溶け込む“デザイン性”や”設置性”をより強くアピールすることが大事。インターネットにつながり、ユーザーと様々なコンテンツを結ぶ“窓”であるテレビの魅力を伝えるカギになる」として、競争の軸足を画質からライフスタイルに移しながら4Kテレビのポテンシャルユーザーを刺激。サムスンのシェアを拡大していく戦略を述べた。
THE FRAMEシリーズは発売当初65/55型の2サイズで展開される。価格は地域によって異なるが2,199ユーロをスタートポイントとする。量子ドットの技術を用いない通常の4K液晶パネルを採用。スマートOSは独自開発のTizenだ。
デザイン性を高めるため、ベゼルの側面にはブラウン/ベージュ/ホワイトの3色から選べる額縁のようなデザインの金属製フレームを用意。マグネットで簡単に着脱ができる“絵画のようなテレビ”を魅力として訴求する。人感センサーや明るさセンサーを統合する「インテリジェントセンサー」が内蔵され、ユーザーがテレビの前からしばらく離れると、テレビの映像から「アートモード」と呼ぶ壁紙表示のモードに自動で切り替わり、静止画像などを表示する。映像の明るさを室内環境の明るさと自動で合わせて、アートモードの表示を絵画のような質感に整える効果も持たせた。
どんなにデザインがスタイリッシュになっても、コンテンツを楽しむためのプレーヤーやLANケーブルなどを接続すると部屋の美観を損ねてしまうことがテレビのペインポイント(弱点)であるとZoeller氏は指摘する。この考察を踏まえて、サムスンのTHE FRAMEシリーズは「ONE CONNECT」と呼ぶ新しい接続方式を採用した。
テレビのディスプレイとチューナーや入出力端子を搭載する「ONE CONNECT BOX」をセパレート構成として、それぞれの間を独自の極細光ファイバーケーブル1本で接続。BDプレーヤーにゲームコンソール、インターネットなどはすべてONE CONNECT BOXにHDMIケーブル等でつなぐ。本機のディスプレイ専用のウォールマウント用金具や、イーゼルタイプのフロアスタンド、スタイリッシュなデザインのテーブルトップスタンドもオプションとして用意した。Zoeller氏は「テレビの画面が大型化するほどリビングルームのスペースを占有してしまう悩ましい課題がある。THE FRAMEシリーズは独自のケーブルによって、ディスプレイとONE CONNECT BOXとの間を約15mの距離まで離してレイアウトできることが特徴」であるとした。サムスンはこの独自ソリューションの開発に3年を費やしたという。
IFA GPCの会場ではTHE FRAMEシリーズの実機も展示されていた。正直に言って映像の解像度やコントラスト感はそこそこの出来映えという印象を受けたが、壁掛けスタイルで導入ができればそれなりのインパクトを持つ製品だと思う。プロダクト展示のコーナーで説明に立つサムスンのスタッフは「今後、欧州での導入に向けてインストーラーとのパートナーシップも強化しながら壁掛け設置を積極的に推していきたい」と語っていた。
プレゼンテーション形式で実施された製品発表会には、サムスン電子の欧州法人からビジュアルディスプレイ部門バイスプレジデントのMichael Zoeller氏が登壇。今年のCESでコンセプトが紹介され3月に公式発表、いよいよ5月から欧州で発売開始を予定するTHE FRAMEシリーズのコンセプトを語った。
サムスンは今年も液晶テレビのフラグシップ「Q9」など3つのシリーズについて量子ドット(Quantum Dot)の技術をベースとしたカラーフィルターによる高画質化を図り、「QLED」の名称を与えて積極的なブランディングを展開している。Zoeller氏は「欧州でも4K(UHD)テレビの成長は今や安定基調に入り、今年はテレビ市場の成長をさらに牽引する期待感がある。いよいよ“4Kが当たり前”になっていくだろう」との予測を示す。
QLEDシリーズのメリットが量子ドット技術の優位性を活かすことによる色彩感や輝度の高さ、コントラストの再現力にあるとしながら、Zoeller氏は今後も「4Kテレビ、あるいはリビングに置く大画面テレビの需要を喚起していくためには“高画質”を説くだけでは足りないだろう。なぜなら一般の人々にとって画質のメリットはもはやわかりにくいものになっているからだ。今後は新たな価値観として、ユーザーのライフスタイルへ自然に溶け込む“デザイン性”や”設置性”をより強くアピールすることが大事。インターネットにつながり、ユーザーと様々なコンテンツを結ぶ“窓”であるテレビの魅力を伝えるカギになる」として、競争の軸足を画質からライフスタイルに移しながら4Kテレビのポテンシャルユーザーを刺激。サムスンのシェアを拡大していく戦略を述べた。
THE FRAMEシリーズは発売当初65/55型の2サイズで展開される。価格は地域によって異なるが2,199ユーロをスタートポイントとする。量子ドットの技術を用いない通常の4K液晶パネルを採用。スマートOSは独自開発のTizenだ。
デザイン性を高めるため、ベゼルの側面にはブラウン/ベージュ/ホワイトの3色から選べる額縁のようなデザインの金属製フレームを用意。マグネットで簡単に着脱ができる“絵画のようなテレビ”を魅力として訴求する。人感センサーや明るさセンサーを統合する「インテリジェントセンサー」が内蔵され、ユーザーがテレビの前からしばらく離れると、テレビの映像から「アートモード」と呼ぶ壁紙表示のモードに自動で切り替わり、静止画像などを表示する。映像の明るさを室内環境の明るさと自動で合わせて、アートモードの表示を絵画のような質感に整える効果も持たせた。
どんなにデザインがスタイリッシュになっても、コンテンツを楽しむためのプレーヤーやLANケーブルなどを接続すると部屋の美観を損ねてしまうことがテレビのペインポイント(弱点)であるとZoeller氏は指摘する。この考察を踏まえて、サムスンのTHE FRAMEシリーズは「ONE CONNECT」と呼ぶ新しい接続方式を採用した。
テレビのディスプレイとチューナーや入出力端子を搭載する「ONE CONNECT BOX」をセパレート構成として、それぞれの間を独自の極細光ファイバーケーブル1本で接続。BDプレーヤーにゲームコンソール、インターネットなどはすべてONE CONNECT BOXにHDMIケーブル等でつなぐ。本機のディスプレイ専用のウォールマウント用金具や、イーゼルタイプのフロアスタンド、スタイリッシュなデザインのテーブルトップスタンドもオプションとして用意した。Zoeller氏は「テレビの画面が大型化するほどリビングルームのスペースを占有してしまう悩ましい課題がある。THE FRAMEシリーズは独自のケーブルによって、ディスプレイとONE CONNECT BOXとの間を約15mの距離まで離してレイアウトできることが特徴」であるとした。サムスンはこの独自ソリューションの開発に3年を費やしたという。
IFA GPCの会場ではTHE FRAMEシリーズの実機も展示されていた。正直に言って映像の解像度やコントラスト感はそこそこの出来映えという印象を受けたが、壁掛けスタイルで導入ができればそれなりのインパクトを持つ製品だと思う。プロダクト展示のコーナーで説明に立つサムスンのスタッフは「今後、欧州での導入に向けてインストーラーとのパートナーシップも強化しながら壁掛け設置を積極的に推していきたい」と語っていた。