キヤノンも8K対応カメラを参考出展
<Inter BEE>8K関連展示多数。NHKは8K放送向け技術を多数紹介/シャープ、8K対応カメラ&テレビなどデモ
本日より開幕したInter BEE 2017(2017年国際放送機器展)。主催はJEITA(一般社団法人 電子情報技術産業協会)で、入場は無料。本記事では、NHK/JEITA、アストロデザイン/シャープのブースなど、8K関連の出展を中心お伝えする。
■NHK/JEITA
NHK/JEITAのブースは、入り口には「8K」という巨大なパネルを掲げ、2018年の4K・8K実用放送開始に向けた様々な施策や技術をアピールした。ブース内では4K・8K推進のためのロードマップが紹介され、2020年東京オリンピック・パラリンピックで数多くの中継が4K・8Kで放送されることを目指すとした。
ブースには、実物の8K中継車を用意。実際に内部を見学することができるツアーを実施していた。中継車内には機材室と制作室が備えられ、実際に中継のために使われる8Kモニターや8Kカメラのオペレーションパネルなどを実際に見ることができた。
これまで課題となっていた、4K/8Kカメラにおけるフォーカス調整を容易にする「フォーカスアシスト技術」デモも行われていた。この技術は、高精細なカメラ映像からフォーカス調整に必要な高域信号成分を取りだし、低解像度の映像上に見えやすく合成することで、解像度の低いカメラ用ビューファインダーでもフォーカス位置をわかりやすくするというものだ。
フルスペック8K用に開発された、120Hz撮影が可能なカメラと記録装置を用いて、8K映像の2倍速スローモーション再生する装置のデモも行っていた。撮像装置については、カメラヘッドに小型キューブカメラを用い、CCUと通常の光カメラケーブル1本で接続。情報量が大きい8K 120kHz映像の伝送を、光波多重技術を使うことで実現。最大1kmまで伝送が行えるという。
記録装置は高速の圧縮・記録技術により、8K 120Hz映像を約2時間収録できる。なお、このスローモーションシステムは、2018年2月に行われる平昌五輪でも使用される。
また、リビングを模した場所に70インチの8Kモニターを設置したスペースも用意。家庭における8K映像視聴を模擬体験することもできた。
BS・110度CSを通じて4K・8K放送を視聴するために必要な設備を紹介するコーナーも用意。4K・8K対応のブースターや分配器、右左施対応アンテナなどが展示され、対応機器を使わないと受信できない放送があることを強調していた。
8K映像と22.2ch音声を組み合わせたデモも実施。8K映像に合わせて、22.2ch音声を、サブウーファーを含む32個のスピーカーに割り振って再生していた。
■アストロデザイン/シャープ
もうひとつ8Kを全面に展開していたのが、アストロデザインとシャープによる共同ブースだ。目玉となったのは、先日シャープが発表された業務用8Kカムコーダー「8C-B60A」(関連ニュース)のデモンストレーションだ。本機は、1台で8K/60p映像の「撮影」「収録」「再生」「ライン出力」を実現した世界初の8Kカムコーダーとなる。
ブースにはスタジオが用意され、8C-B60Aで撮影した映像を、シャープ製の70インチ 8K HDR対応モニター「LV-70002」からリアルタイムで視聴することができた。
また、世界初の8K対応液晶テレビ「LC-70X500」も出展。80インチの8Kモニター「LV-85001」と共に8K映像を再生するデモが行われていた。さらにIGZO技術を用いた27インチの8K HDRモニターも参考出展されていた。
ブース内には大型シアタールームが用意され、アストロデザインによる8K HDR対応プロジェクター「INSIGHT LASER 8K」を用いた8K映像再生が行われた。本機は25,000ルーメンの高輝度レーザーを光源を搭載。120fps入力やBT.2020色域の入力にも対応する。
アストロデザインは、フルスペック8K(8K、4:4:4、12bit、120Hz)のカメラシステムを開発していることもアピール。フルスペック8K対応のSSDレコーダーや8K映像のIP伝送に対応した伝送装置、8K対応リアルタイムマルチ処理システム、8K対応コンバーターなど、アストロデザインの8K関連機器の展示が行われていた。
■キヤノン
キヤノンは、8K映像の撮影に対応した8Kカメラ/8Kレンズ/8K変換ボックスを参考出展した。8Kカメラは新たに開発されたスーパー35mm相当サイズの8K専用CMOSセンサーを採用。小型/軽量なカメラヘッドにより、機動性を活かした撮影が可能。EFマウント採用によるキヤノンのEFレンズが使用できることも特徴とのこと。
8Kレンズは、レンズの収差を極限まで補正することで、画面の隅まで高解像度で色に地味の少ない映像表現を可能にするという。また新しいフォーカス方式や新光学材料の採用などにより、被写体距離による収差変動をほぼゼロに補正している。
HDRに対応した8Kディスプレイも参考出展。こちらはSMPTE ST.2084やITU-R BT.2020、HLGに対応する。300ppi超の画素密度によって、これまで不可能だった繊細な光の強弱まで再現することが可能と紹介されていた。
2.5億画素のCMOSセンサーを用いて撮影された映像のデモも実施した。19K×13Kの静止画、タイムラプス映像、5fps動画の撮影に対応しているほか、このCMOSセンサーを応用することで10億画素相当の静止画の撮影も可能になるという。
ブースにはスタジオが用意され、「EOS C300 MarkII」など4K対応のデジタルシネマカメラの撮影デモが行われた。同社の4K HDRモニターや4K対応プロジェクターも出展されていた。
事前に登場が予告されていた、自由視点映像生成システムも参考出展。このシステムによって生成されたサッカーの試合の3D・自由視点映像を実際に視聴することができた。
自由視点映像生成システムは、スタジアム内を取り囲むように設置した複数の高解像度カメラをネットワークでつなぎ、ソフトウェアでコントロールしながら、同じタイミングで多方向から撮影。撮影後に画像処理技術を用いて、撮影映像から高精細な3D空間データを構築。その3D空間で仮想カメラを自由に動かし、さまざまな視点から好みの角度で映像を見ることができる。
■日立国際電気
日立国際電気は、放送用の8K 単板カメラ「SK-UHD8060B」を出展。8K/4K/2K映像を同時出力可能で、HDR、BT.2020にも対応する。また、8K伝送に向けた高効率周波数利用技術の研究の一環として手がける、8K伝送を可能にするTDD-SVD-MIMO伝送システムを紹介。関連機器を参考出展していた。
■NHK/JEITA
NHK/JEITAのブースは、入り口には「8K」という巨大なパネルを掲げ、2018年の4K・8K実用放送開始に向けた様々な施策や技術をアピールした。ブース内では4K・8K推進のためのロードマップが紹介され、2020年東京オリンピック・パラリンピックで数多くの中継が4K・8Kで放送されることを目指すとした。
ブースには、実物の8K中継車を用意。実際に内部を見学することができるツアーを実施していた。中継車内には機材室と制作室が備えられ、実際に中継のために使われる8Kモニターや8Kカメラのオペレーションパネルなどを実際に見ることができた。
これまで課題となっていた、4K/8Kカメラにおけるフォーカス調整を容易にする「フォーカスアシスト技術」デモも行われていた。この技術は、高精細なカメラ映像からフォーカス調整に必要な高域信号成分を取りだし、低解像度の映像上に見えやすく合成することで、解像度の低いカメラ用ビューファインダーでもフォーカス位置をわかりやすくするというものだ。
フルスペック8K用に開発された、120Hz撮影が可能なカメラと記録装置を用いて、8K映像の2倍速スローモーション再生する装置のデモも行っていた。撮像装置については、カメラヘッドに小型キューブカメラを用い、CCUと通常の光カメラケーブル1本で接続。情報量が大きい8K 120kHz映像の伝送を、光波多重技術を使うことで実現。最大1kmまで伝送が行えるという。
記録装置は高速の圧縮・記録技術により、8K 120Hz映像を約2時間収録できる。なお、このスローモーションシステムは、2018年2月に行われる平昌五輪でも使用される。
また、リビングを模した場所に70インチの8Kモニターを設置したスペースも用意。家庭における8K映像視聴を模擬体験することもできた。
BS・110度CSを通じて4K・8K放送を視聴するために必要な設備を紹介するコーナーも用意。4K・8K対応のブースターや分配器、右左施対応アンテナなどが展示され、対応機器を使わないと受信できない放送があることを強調していた。
8K映像と22.2ch音声を組み合わせたデモも実施。8K映像に合わせて、22.2ch音声を、サブウーファーを含む32個のスピーカーに割り振って再生していた。
■アストロデザイン/シャープ
もうひとつ8Kを全面に展開していたのが、アストロデザインとシャープによる共同ブースだ。目玉となったのは、先日シャープが発表された業務用8Kカムコーダー「8C-B60A」(関連ニュース)のデモンストレーションだ。本機は、1台で8K/60p映像の「撮影」「収録」「再生」「ライン出力」を実現した世界初の8Kカムコーダーとなる。
ブースにはスタジオが用意され、8C-B60Aで撮影した映像を、シャープ製の70インチ 8K HDR対応モニター「LV-70002」からリアルタイムで視聴することができた。
また、世界初の8K対応液晶テレビ「LC-70X500」も出展。80インチの8Kモニター「LV-85001」と共に8K映像を再生するデモが行われていた。さらにIGZO技術を用いた27インチの8K HDRモニターも参考出展されていた。
ブース内には大型シアタールームが用意され、アストロデザインによる8K HDR対応プロジェクター「INSIGHT LASER 8K」を用いた8K映像再生が行われた。本機は25,000ルーメンの高輝度レーザーを光源を搭載。120fps入力やBT.2020色域の入力にも対応する。
アストロデザインは、フルスペック8K(8K、4:4:4、12bit、120Hz)のカメラシステムを開発していることもアピール。フルスペック8K対応のSSDレコーダーや8K映像のIP伝送に対応した伝送装置、8K対応リアルタイムマルチ処理システム、8K対応コンバーターなど、アストロデザインの8K関連機器の展示が行われていた。
■キヤノン
キヤノンは、8K映像の撮影に対応した8Kカメラ/8Kレンズ/8K変換ボックスを参考出展した。8Kカメラは新たに開発されたスーパー35mm相当サイズの8K専用CMOSセンサーを採用。小型/軽量なカメラヘッドにより、機動性を活かした撮影が可能。EFマウント採用によるキヤノンのEFレンズが使用できることも特徴とのこと。
8Kレンズは、レンズの収差を極限まで補正することで、画面の隅まで高解像度で色に地味の少ない映像表現を可能にするという。また新しいフォーカス方式や新光学材料の採用などにより、被写体距離による収差変動をほぼゼロに補正している。
HDRに対応した8Kディスプレイも参考出展。こちらはSMPTE ST.2084やITU-R BT.2020、HLGに対応する。300ppi超の画素密度によって、これまで不可能だった繊細な光の強弱まで再現することが可能と紹介されていた。
2.5億画素のCMOSセンサーを用いて撮影された映像のデモも実施した。19K×13Kの静止画、タイムラプス映像、5fps動画の撮影に対応しているほか、このCMOSセンサーを応用することで10億画素相当の静止画の撮影も可能になるという。
ブースにはスタジオが用意され、「EOS C300 MarkII」など4K対応のデジタルシネマカメラの撮影デモが行われた。同社の4K HDRモニターや4K対応プロジェクターも出展されていた。
事前に登場が予告されていた、自由視点映像生成システムも参考出展。このシステムによって生成されたサッカーの試合の3D・自由視点映像を実際に視聴することができた。
自由視点映像生成システムは、スタジアム内を取り囲むように設置した複数の高解像度カメラをネットワークでつなぎ、ソフトウェアでコントロールしながら、同じタイミングで多方向から撮影。撮影後に画像処理技術を用いて、撮影映像から高精細な3D空間データを構築。その3D空間で仮想カメラを自由に動かし、さまざまな視点から好みの角度で映像を見ることができる。
■日立国際電気
日立国際電気は、放送用の8K 単板カメラ「SK-UHD8060B」を出展。8K/4K/2K映像を同時出力可能で、HDR、BT.2020にも対応する。また、8K伝送に向けた高効率周波数利用技術の研究の一環として手がける、8K伝送を可能にするTDD-SVD-MIMO伝送システムを紹介。関連機器を参考出展していた。