日本市場投入を正式発表
ソニー、耳を塞がない“デュアルリスニング”完全ワイヤレスイヤホン「Xperia Ear Duo」
ソニーモバイルコミュニケーションズは、耳を塞がない独自の音導管設計によって音楽と環境音を同時に聴く“デュアルリスニング”スタイルを実現させたことに加え、スマートフォンと連携するスマートアシスタント機能も備える完全ワイヤレスイヤホン“Xperia Ear Duo”「XEA20」を4月21日に発売する。3万円前後での実売が予想され、本日4月11日から予約受付を開始した。カラーバリエーションはブラックとゴールドの2色で展開する。
■音楽や環境音を一緒に聴けるスマートイヤホン。しかも完全ワイヤレス
1月に開催されたCESなどで参考出展し、2月のMWCで海外発表(関連ニュース)されていた製品の日本市場導入が明らかになった格好。独自の音声アシスタント機能「Assistant for Xperia」を搭載することに加え、Googleアシスタント、Siri、そしてLINEによる「Clova」にも対応する(関連記事:まるで耳に着けるスマートスピーカー! “賢い完全ワイヤレス”「Xperia Ear Duo」開発者インタビュー)。
最大約4時間再生が可能で、3回分充電できるケースが付属。急速充電にも対応し、7分の充電で約1時間再生できる。充電ケースのUSB端子はtype Cで、USB type Cケーブルも付属する。なおBluetoothのバージョンは4.2 Low Energyで、SBC/AACコーデックに対応。IPX2相当の防滴機能も備えている。ドライバー径は10mm。
左右筐体の接続にはNFMI(Near Field Magnetic Induction/近距離電磁誘導)技術を採用。アンテナ設計を工夫することで、低遅延と安定した接続を実現したとする。また、これにより音と映像の遅延が少ないリップシンクが可能なため、動画視聴にも最適とアピールしている。
ソニーの技術・研究開発プログラム「Future Experience Program(旧Future Lab Program)」で開発した、独自の音導管設計を採用。ドライバーユニットを耳の後ろに配置し、音導管を通して鼓膜へダイレクトに音を届けることで、周囲の音と機器からの音(音楽など)がブレンドされる新しいリスニング体験“デュアルリスニング”を提供するとしている。
音導管を耳の下から回して装着する下掛けスタイルを採用した点も、大きな特徴のひとつ。装着時に正面から目立ちにくいだけでなく、メガネやサングラスを使用しているような場合でも干渉せずに装着できるようにした。
また、耳についての独自の測定データを独自に多数集めた結果、耳の上部よりも下部のほうが個人差が少ないことに注目したと同社は説明。このため、上掛けよりも下掛けのほうが多くのユーザーの耳にフィットしやすいのだという。
加えて、S/M/L 3サイズのリングサポーターを用意。より安定した装着感を実現できるように配慮している。また本機は耳を塞がないため、長時間装着時にも蒸れづらく快適に使用できるともアピールしている。
ソニーの様々なオーディオ機器にも投入されている高音質化技術「Clear Phase」を搭載し、オープンな構造ながら高音質を担保していると同社は説明。また、周囲の環境にあわせて自動で音量調節する「アダプティブボリュームコントロール」機能も搭載している。
そのほか、左右各2基ずつ、計4つのマイクによる「クアッドビームフォーミングマイク」を搭載。ノイズ分離のためのマイクと、音声を拾うためのマイクを組み合わせ、周囲のノイズからユーザーの音声だけを分離することで、クリアな音質での音声通話が行えるようにした。
■音声でLINEメッセージを作成/送信できる初の製品
スマート機能では、独自の音声アシスタント機能「Assistant for Xperia」への音声指示で電話をかけたり、音楽の再生指示、スケジュールの確認などが可能。「東京タワーまでナビして」「富士山について教えて」「明日の天気は?」「6時に起こして」などの会話で各種機能を利用できる。
また、Assistant for XperiaとClovaが連携し、ソニーのアシスタントを使いながらもClovaの機能を呼び出すことが可能。Android端末のみの対応となるが、LINEメッセージを読み上げるだけでなく、音声によってハンズフリーでメッセージを作成して送信することができる。そのほか、「クローバ、リラックスできる曲を再生して」と話しかけることでLINE MUSICを再生する、といったことができる。
加えて、Radikoアプリを音声指示で起動することも可能。「ラジコをかけて」と呼びかけることでアプリが起動して再生が行われる。
本体部は左右どちらもタッチパッドになっており、1回タップで音楽再生/一時停止、2回タップで曲送り、3回タップで曲戻し、上下になぞって音量調整などといったタッチ操作が可能。こうした機能アサインは、スマートフォンにインストールしたXperia Ear Duoアプリから設定を変更することもできる。
さらに、ヘッドジェスチャーにも対応。電話着信時にうなずくことで応答したり、右を向くことで音楽の曲送り、左を向いて曲戻しなどといったことができる。
現在の時間や次の予定、天気やニュースなどの情報を、ユーザーの状況にあわせて最適なタイミングでアナウンスする「デイリーアシスト」機能を搭載。
デイリーアシストでは、ジャイロや加速度など各種センサー機能を持つソニーの超低消費電力センシングプロセッサー「CXD5602」でユーザーの状況を判断。たとえば朝に家を出て会社に近づいたら現時刻の次の予定を読み上げ、夜に帰宅したら「明日は午前9時から家族で水族館。東京の明日の天気は晴れ、最高気温は24度です」などといった具合に教えてくれる。
Xperia Ear Duoおよび従来機Xperia Earのユーザー同士であれば、本機を最大5人でトランシーバーのように利用できる「Anytime Talk」機能も装備している。
タッチパッド長押しで自分の声を仲間に送ることができるほか、話すのが難しいシーンでもヘッドジェスチャーで、あらかじめ録音しておいたサウンドを送信できる。
なお、Radiko連携、デイリーアシスト、Anytime Talkは、LINEメッセージ作成同様にAndroid端末のみの対応となる。これらの機能のiOS対応については「現時点で今後の予定は未定」とのことだった。
一般ユーザー向けの体験イベントとして、東京・白金台にあるホテル「八芳園」とコラボした「耳から感じる新庭園体験」を5月14日〜18日まで実施。同イベントは上記「デイリーアシスト」機能を利用したもので、Xperia Ear Duoを装着して鳥の鳴き声やガイド音声を聴きながら、八芳園にある緑豊かな庭園を散策できる。各日とも開催時間は19時〜19時30分で、1回10名の回を2回開催。当日18時に本館ロビーにて先着順で参加を受け付ける。
また、日本航空(JAL)と共同で法人用途での使用を想定した実証実験も実施。客室乗務員が、業務用に特別仕様としたXperia Ear Duoを装着し、「Anytime Talk」機能などで客室乗務員同士のコミュニケーションを効率化できるかの実験を行う。
■Xperia Ear Duoで「革新的なリスニングスタイルを提供」
発表会で製品説明を担当したソニーモバイルコミュニケーションズ スマートプロダクト部門 商品企画課の八木泉氏は、「スマートフォンは今や生活に欠かせないアイテム。しかし、一方で操作に集中しなければならないといった面もある。そこで今回、Xperia Ear Duoによって新しいコミュニケーションスタイル、革新的なリスニングスタイルを提供する」と宣言。「例えば音楽を聴いているときに有人や家族と会話しようとすると、ヘッドホンでは耳を塞いでしまうため、自分の声もこもる。一方、Xperia Ear Duoは耳を塞がないので会話がしやすい」など、デュアルリスニングスタイルの魅力をアピールした。
また、ソニーモバイルコミュニケーションズジャパン コンパニオンプロダクト営業部ビジネス企画課統括課長の黒川直通氏は、完全ワイヤレスイヤホンの市場が昨年同月比で約20倍と大きく伸長していることに触れ、「ケーブルから解き放たれたストレスレスなリスニングスタイルの需要が拡大している」とコメント。Xperia Ear Duoはこうした時代の流れを受けた製品であると語る。
そして、「ソニーは1979年にウォークマンで音楽を外に持ち出すことを世に提案し、それからの40年間も、様々なリスニングスタイルを提供してきた。Xperia Ear Duoでは、自分の音楽を楽しみながら周囲との会話も楽しめるとうい、革新的なリスニングスタイルを実現。『音楽聴取中は周りの人と会話ができない』ストレスから解放する」と語った。
また発表会には、LINE Clova事業企画室 Clovaオープンプラットフォーム企画チーム プロジェクトマネージャーの小城久美子氏もゲスト登壇。「初めて他社端末からClovaを呼び出すという点、そしてウェアラブルデバイスにClovaを搭載して外出先からも利用できるようにするという2点において、LINEにとっても大きなチャレンジだった」と、今回の取り組みの意義を説明。「Clova、ランニングにあった音楽をかけて」と指示できるなど、ウェアラブルデバイスとClovaの相性はとてもいいと思っている」などとアピールした。
■音楽や環境音を一緒に聴けるスマートイヤホン。しかも完全ワイヤレス
1月に開催されたCESなどで参考出展し、2月のMWCで海外発表(関連ニュース)されていた製品の日本市場導入が明らかになった格好。独自の音声アシスタント機能「Assistant for Xperia」を搭載することに加え、Googleアシスタント、Siri、そしてLINEによる「Clova」にも対応する(関連記事:まるで耳に着けるスマートスピーカー! “賢い完全ワイヤレス”「Xperia Ear Duo」開発者インタビュー)。
最大約4時間再生が可能で、3回分充電できるケースが付属。急速充電にも対応し、7分の充電で約1時間再生できる。充電ケースのUSB端子はtype Cで、USB type Cケーブルも付属する。なおBluetoothのバージョンは4.2 Low Energyで、SBC/AACコーデックに対応。IPX2相当の防滴機能も備えている。ドライバー径は10mm。
左右筐体の接続にはNFMI(Near Field Magnetic Induction/近距離電磁誘導)技術を採用。アンテナ設計を工夫することで、低遅延と安定した接続を実現したとする。また、これにより音と映像の遅延が少ないリップシンクが可能なため、動画視聴にも最適とアピールしている。
ソニーの技術・研究開発プログラム「Future Experience Program(旧Future Lab Program)」で開発した、独自の音導管設計を採用。ドライバーユニットを耳の後ろに配置し、音導管を通して鼓膜へダイレクトに音を届けることで、周囲の音と機器からの音(音楽など)がブレンドされる新しいリスニング体験“デュアルリスニング”を提供するとしている。
音導管を耳の下から回して装着する下掛けスタイルを採用した点も、大きな特徴のひとつ。装着時に正面から目立ちにくいだけでなく、メガネやサングラスを使用しているような場合でも干渉せずに装着できるようにした。
また、耳についての独自の測定データを独自に多数集めた結果、耳の上部よりも下部のほうが個人差が少ないことに注目したと同社は説明。このため、上掛けよりも下掛けのほうが多くのユーザーの耳にフィットしやすいのだという。
加えて、S/M/L 3サイズのリングサポーターを用意。より安定した装着感を実現できるように配慮している。また本機は耳を塞がないため、長時間装着時にも蒸れづらく快適に使用できるともアピールしている。
ソニーの様々なオーディオ機器にも投入されている高音質化技術「Clear Phase」を搭載し、オープンな構造ながら高音質を担保していると同社は説明。また、周囲の環境にあわせて自動で音量調節する「アダプティブボリュームコントロール」機能も搭載している。
そのほか、左右各2基ずつ、計4つのマイクによる「クアッドビームフォーミングマイク」を搭載。ノイズ分離のためのマイクと、音声を拾うためのマイクを組み合わせ、周囲のノイズからユーザーの音声だけを分離することで、クリアな音質での音声通話が行えるようにした。
■音声でLINEメッセージを作成/送信できる初の製品
スマート機能では、独自の音声アシスタント機能「Assistant for Xperia」への音声指示で電話をかけたり、音楽の再生指示、スケジュールの確認などが可能。「東京タワーまでナビして」「富士山について教えて」「明日の天気は?」「6時に起こして」などの会話で各種機能を利用できる。
また、Assistant for XperiaとClovaが連携し、ソニーのアシスタントを使いながらもClovaの機能を呼び出すことが可能。Android端末のみの対応となるが、LINEメッセージを読み上げるだけでなく、音声によってハンズフリーでメッセージを作成して送信することができる。そのほか、「クローバ、リラックスできる曲を再生して」と話しかけることでLINE MUSICを再生する、といったことができる。
加えて、Radikoアプリを音声指示で起動することも可能。「ラジコをかけて」と呼びかけることでアプリが起動して再生が行われる。
本体部は左右どちらもタッチパッドになっており、1回タップで音楽再生/一時停止、2回タップで曲送り、3回タップで曲戻し、上下になぞって音量調整などといったタッチ操作が可能。こうした機能アサインは、スマートフォンにインストールしたXperia Ear Duoアプリから設定を変更することもできる。
さらに、ヘッドジェスチャーにも対応。電話着信時にうなずくことで応答したり、右を向くことで音楽の曲送り、左を向いて曲戻しなどといったことができる。
現在の時間や次の予定、天気やニュースなどの情報を、ユーザーの状況にあわせて最適なタイミングでアナウンスする「デイリーアシスト」機能を搭載。
デイリーアシストでは、ジャイロや加速度など各種センサー機能を持つソニーの超低消費電力センシングプロセッサー「CXD5602」でユーザーの状況を判断。たとえば朝に家を出て会社に近づいたら現時刻の次の予定を読み上げ、夜に帰宅したら「明日は午前9時から家族で水族館。東京の明日の天気は晴れ、最高気温は24度です」などといった具合に教えてくれる。
Xperia Ear Duoおよび従来機Xperia Earのユーザー同士であれば、本機を最大5人でトランシーバーのように利用できる「Anytime Talk」機能も装備している。
タッチパッド長押しで自分の声を仲間に送ることができるほか、話すのが難しいシーンでもヘッドジェスチャーで、あらかじめ録音しておいたサウンドを送信できる。
なお、Radiko連携、デイリーアシスト、Anytime Talkは、LINEメッセージ作成同様にAndroid端末のみの対応となる。これらの機能のiOS対応については「現時点で今後の予定は未定」とのことだった。
一般ユーザー向けの体験イベントとして、東京・白金台にあるホテル「八芳園」とコラボした「耳から感じる新庭園体験」を5月14日〜18日まで実施。同イベントは上記「デイリーアシスト」機能を利用したもので、Xperia Ear Duoを装着して鳥の鳴き声やガイド音声を聴きながら、八芳園にある緑豊かな庭園を散策できる。各日とも開催時間は19時〜19時30分で、1回10名の回を2回開催。当日18時に本館ロビーにて先着順で参加を受け付ける。
また、日本航空(JAL)と共同で法人用途での使用を想定した実証実験も実施。客室乗務員が、業務用に特別仕様としたXperia Ear Duoを装着し、「Anytime Talk」機能などで客室乗務員同士のコミュニケーションを効率化できるかの実験を行う。
■Xperia Ear Duoで「革新的なリスニングスタイルを提供」
発表会で製品説明を担当したソニーモバイルコミュニケーションズ スマートプロダクト部門 商品企画課の八木泉氏は、「スマートフォンは今や生活に欠かせないアイテム。しかし、一方で操作に集中しなければならないといった面もある。そこで今回、Xperia Ear Duoによって新しいコミュニケーションスタイル、革新的なリスニングスタイルを提供する」と宣言。「例えば音楽を聴いているときに有人や家族と会話しようとすると、ヘッドホンでは耳を塞いでしまうため、自分の声もこもる。一方、Xperia Ear Duoは耳を塞がないので会話がしやすい」など、デュアルリスニングスタイルの魅力をアピールした。
また、ソニーモバイルコミュニケーションズジャパン コンパニオンプロダクト営業部ビジネス企画課統括課長の黒川直通氏は、完全ワイヤレスイヤホンの市場が昨年同月比で約20倍と大きく伸長していることに触れ、「ケーブルから解き放たれたストレスレスなリスニングスタイルの需要が拡大している」とコメント。Xperia Ear Duoはこうした時代の流れを受けた製品であると語る。
そして、「ソニーは1979年にウォークマンで音楽を外に持ち出すことを世に提案し、それからの40年間も、様々なリスニングスタイルを提供してきた。Xperia Ear Duoでは、自分の音楽を楽しみながら周囲との会話も楽しめるとうい、革新的なリスニングスタイルを実現。『音楽聴取中は周りの人と会話ができない』ストレスから解放する」と語った。
また発表会には、LINE Clova事業企画室 Clovaオープンプラットフォーム企画チーム プロジェクトマネージャーの小城久美子氏もゲスト登壇。「初めて他社端末からClovaを呼び出すという点、そしてウェアラブルデバイスにClovaを搭載して外出先からも利用できるようにするという2点において、LINEにとっても大きなチャレンジだった」と、今回の取り組みの意義を説明。「Clova、ランニングにあった音楽をかけて」と指示できるなど、ウェアラブルデバイスとClovaの相性はとてもいいと思っている」などとアピールした。