ヘッドホンの出展も多数
<Inter BEE>イマーシブオーディオが活況 − プロオーディオ関連ブースをレポート
Inter BEE 2018(2018年国際放送機器展)が、幕張メッセで11月14日から16日まで開催されている。主催はJEITA(一般社団法人 電子情報技術産業協会)で、入場は無料。本記事では、プロオーディオ製品が出展されたHall 1/Hall 2の各ブースの模様をお伝えする。
業務用レコーディング機器やPA関連機器、業務用マイクロホン、放送関連の音響機器、会議システムなどが展示の大部分を占めるこの区域において、コンシューマーにも絡んだ展示としてはイマーシブオーディオに関連するものが目立った。
ゼンハイザージャパンは同社が手がける3Dオーディオ技術「AMBEO」を大きく取り上げたブースを展開。ブース内に同社が取り扱うノイマンのスタジオモニター「KHシリーズ」を用いた9.1chイマーシブオーディオシステムを用意。トップクリエーターが製作したコンテンツを再生するイベントなどを行っていた。
また、Ambisonic方式の3Dオーディオを録音できる「AMBEO VR MIC」、iOSデバイス向けのイヤホン一体型バイノーラルレコーディング用マイク「AMBEO SMART HEADSET」を今年も出展していた。
ジェネレックジャパンのブースでは、GENELECの最新アクティブスピーカー「ONESシリーズ」と「S360」を用いた7.1.5ch(ハイトスピーカーは前方3ch、後方2ch)システムを構築してイマーシブオーディオのデモを実施。両モデルは高解像なスタジオモニターながら広い指向性も獲得しており、3次元音場を再現する上でも優位性を備えているとアピールされていた。
タムラ製作所は、独自の高速データ伝送プロトコル「TR-LINK」を採用したデジタルオーディオミキシングコンソール「NT900C」を用いた22.2ch再生のデモを今年も実施し、サカナクションのデモソースを22.2chで再生。ZOOMはAmbisonic方式のVRマイク「H3-VR」のデモを行っていた。
さらに各社のブースの模様もお伝えしていこう。オーディオテクニカは、ワイヤレスマイクロホン、会議用マイクシステム、マイクロホンなどの業務用器機の最新製品を中心に展示を行っていた。
ワイヤレスマイクロホンについては、最新モデル「5000シリーズ」「3000シリーズ」を出展。コンサートなどの利用も想定される上位モデル5000シリーズでは、ホワイトスペース帯(470〜710MHz)を1機でカバーできる広帯域レシーバーを用意。高域と低域を別々に処理するデュアルコンパンダー方式とトゥルーダイバーシティ方式により、高いオーディオ品質と安定性を実現するとする。3000シリーズは新開発の独自コーデックを搭載した、最大10波を同時運用できるデジタルワイヤレスシステムとなる。
同社ブースでは、有線/赤外線で多数のマイクを接続・集中管理するデジタル会議システム「ATUC-508シリーズ」(有線)と「ATUC-IRシリーズ」(無線)も大きく取り上げられていた。
業務用マイクの新製品では、ショットガンマイクの新製品「BP28」「BP28L」が出展。いずれも軽量化しつつマイク径を太く設計することで、使い勝手を高めながら同社らしい高品位な音質を実現したという。
シュアはワイヤレス伝送プラットフォーム「AXT Digital」を筆頭に展示。現時点で最高のRF安定性とオーディオ品質、高度なコントロール機能を備えているとする。今秋発売のADXシリーズの送信機や、マイクロボディパック「ADX1M」も展示していた。
ゼンハイザーは今年2月に発表した同社のワイヤレスマイクロホンシステム「evolution wireless G4」シリーズを、「ライブ&イベント」「教育&ビジネス」「放送・映画」といった分野ごとに紹介していた。
ボーズはポータブルPA製品を多数展示。「S1 Pro」はコンパクトなオールインワンPAシステム。質量は約7.1kgで、内蔵の3チャンネルミキサーを経由した入力が行えるほか、Bluetoothで入力した音声の再生にも対応している。オプションでリチウムイオンバッテリーも用意する。
ヒビノは、Soundcraftのコンパクトミキサー「NOTEPAD」シリーズを展示。5ch仕様で13,000円前後、8ch仕様で18,000円前後とお手頃価格ながら同社らしい高音質を実現していることが特徴だという。発売は来年を予定する。また同社ブースでは、JBL Professionalの新製品としてミキサー内蔵アンプも出展。本機は飲食店などへの導入が想定される製品で、USBメモリーを直接再生することもできる。
プロオーディオ向けのネットワーク規格「Dante」に対応したオーディオインターフェースの新製品も各社から登場。シンタックスジャパンは、FerrofishのDante対応AD・DAコンバーター「Pulse16 DX」を国内初公開。MADI/ADAT/Dante入出力、16チャンネル・アナログ入出力を備え、これらを2つのTFT液晶画面で直感的にコントロールできるという。
ヤマハはDante対応I/Oラック「Rio3224-D2」「Rio1608-D2」を出展。TASCAMは来年2月中旬発売予定というハーフラックサイズのDanteコンパクトプロセッサーシリーズを展示していた。
コンシューマーに近い話題としては、MQA Limitedが同会場にて16日に日本初となるMQAライブストリーミングを実施する。都内スタジオでの生演奏をMQAリアルタイムエンコーダーを用いてMQAに変換して、幕張メッセの会場へリアルタイムでストリーミングする。MQAはブースも出展しており、MQA対応のオーディオ製品を用いて、最新のMQA-CDを試聴するデモを行っていた。
スタジオモニタースピーカーについては、オーディオ分野でも馴染みのあるブランドの製品が数多く見られた。ミックスウェーブはamphionのスタジオモニターを出展。フォステクスは昨日発表したばかりのコンパクトなアクティブスピーカー「NF04R」(関連ニュース)を披露した。
上述のようにゼンハイザーはノイマンのスタジオモニター「KHシリーズ」を出展。GENELECは最新モデル「ONESシリーズ」「S360」を全面に押し出してアピールしていた。
amphionのコンシューマー向けパッシブスピーカーを新たに輸入開始するウインテストは、フラグシップ「Argon」をはじめとするラインナップをブースに用意。再生デモを行っていた。来年にかけて、全国のオーディオショップへ導入を行っていくという。
須山歯研は同社が手がけるFitEarブランドのイヤーモニターのデモを実施。昨日、同社とヤマハの協業により、ヤマハのデジタルミキサー「RIVAGE PM/CL/QL/TF」シリーズにおいてFitEarのインイヤーモニター用EQプリセットが提供されたのに合わせて、ブースにもヤマハ製デジタルミキサーを用意。実際にFitEar用のEQプリセットを体験することができた。
ミックスウェーブのブースでは、コンシューマー向けモデルとしても展開されている64 Audioの各イヤホンが出展。64 Audioは聴覚保護を目的とした独自技術「apex」を特徴とするが、これがプロのステージ用途やモニター用途でも好評を博していると同社。実際、64 Audioのイヤホンを著名なアーティストがステージモニターとして導入する例が増えているとのことだった。
近年のInter BEEのプロオーディオ部門では、ヘッドホン体験コーナー「X-Headphone」が設けられるなどヘッドホンやイヤホンにも力が入れられている。今年の同コーナーにはウルトラゾーン、オーディオテクニカ、シュア、スタックス、ゼンハイザー、ソニー、ベイヤーダイナミック、ヤマハ、AKGなどのブースが設けられ、各社のヘッドホンを試聴することができた。いずれのブースも、専門学校生とおぼしき若い女性を中心に多くの来場者で賑わっていた。
業務用レコーディング機器やPA関連機器、業務用マイクロホン、放送関連の音響機器、会議システムなどが展示の大部分を占めるこの区域において、コンシューマーにも絡んだ展示としてはイマーシブオーディオに関連するものが目立った。
ゼンハイザージャパンは同社が手がける3Dオーディオ技術「AMBEO」を大きく取り上げたブースを展開。ブース内に同社が取り扱うノイマンのスタジオモニター「KHシリーズ」を用いた9.1chイマーシブオーディオシステムを用意。トップクリエーターが製作したコンテンツを再生するイベントなどを行っていた。
また、Ambisonic方式の3Dオーディオを録音できる「AMBEO VR MIC」、iOSデバイス向けのイヤホン一体型バイノーラルレコーディング用マイク「AMBEO SMART HEADSET」を今年も出展していた。
ジェネレックジャパンのブースでは、GENELECの最新アクティブスピーカー「ONESシリーズ」と「S360」を用いた7.1.5ch(ハイトスピーカーは前方3ch、後方2ch)システムを構築してイマーシブオーディオのデモを実施。両モデルは高解像なスタジオモニターながら広い指向性も獲得しており、3次元音場を再現する上でも優位性を備えているとアピールされていた。
タムラ製作所は、独自の高速データ伝送プロトコル「TR-LINK」を採用したデジタルオーディオミキシングコンソール「NT900C」を用いた22.2ch再生のデモを今年も実施し、サカナクションのデモソースを22.2chで再生。ZOOMはAmbisonic方式のVRマイク「H3-VR」のデモを行っていた。
さらに各社のブースの模様もお伝えしていこう。オーディオテクニカは、ワイヤレスマイクロホン、会議用マイクシステム、マイクロホンなどの業務用器機の最新製品を中心に展示を行っていた。
ワイヤレスマイクロホンについては、最新モデル「5000シリーズ」「3000シリーズ」を出展。コンサートなどの利用も想定される上位モデル5000シリーズでは、ホワイトスペース帯(470〜710MHz)を1機でカバーできる広帯域レシーバーを用意。高域と低域を別々に処理するデュアルコンパンダー方式とトゥルーダイバーシティ方式により、高いオーディオ品質と安定性を実現するとする。3000シリーズは新開発の独自コーデックを搭載した、最大10波を同時運用できるデジタルワイヤレスシステムとなる。
同社ブースでは、有線/赤外線で多数のマイクを接続・集中管理するデジタル会議システム「ATUC-508シリーズ」(有線)と「ATUC-IRシリーズ」(無線)も大きく取り上げられていた。
業務用マイクの新製品では、ショットガンマイクの新製品「BP28」「BP28L」が出展。いずれも軽量化しつつマイク径を太く設計することで、使い勝手を高めながら同社らしい高品位な音質を実現したという。
シュアはワイヤレス伝送プラットフォーム「AXT Digital」を筆頭に展示。現時点で最高のRF安定性とオーディオ品質、高度なコントロール機能を備えているとする。今秋発売のADXシリーズの送信機や、マイクロボディパック「ADX1M」も展示していた。
ゼンハイザーは今年2月に発表した同社のワイヤレスマイクロホンシステム「evolution wireless G4」シリーズを、「ライブ&イベント」「教育&ビジネス」「放送・映画」といった分野ごとに紹介していた。
ボーズはポータブルPA製品を多数展示。「S1 Pro」はコンパクトなオールインワンPAシステム。質量は約7.1kgで、内蔵の3チャンネルミキサーを経由した入力が行えるほか、Bluetoothで入力した音声の再生にも対応している。オプションでリチウムイオンバッテリーも用意する。
ヒビノは、Soundcraftのコンパクトミキサー「NOTEPAD」シリーズを展示。5ch仕様で13,000円前後、8ch仕様で18,000円前後とお手頃価格ながら同社らしい高音質を実現していることが特徴だという。発売は来年を予定する。また同社ブースでは、JBL Professionalの新製品としてミキサー内蔵アンプも出展。本機は飲食店などへの導入が想定される製品で、USBメモリーを直接再生することもできる。
プロオーディオ向けのネットワーク規格「Dante」に対応したオーディオインターフェースの新製品も各社から登場。シンタックスジャパンは、FerrofishのDante対応AD・DAコンバーター「Pulse16 DX」を国内初公開。MADI/ADAT/Dante入出力、16チャンネル・アナログ入出力を備え、これらを2つのTFT液晶画面で直感的にコントロールできるという。
ヤマハはDante対応I/Oラック「Rio3224-D2」「Rio1608-D2」を出展。TASCAMは来年2月中旬発売予定というハーフラックサイズのDanteコンパクトプロセッサーシリーズを展示していた。
コンシューマーに近い話題としては、MQA Limitedが同会場にて16日に日本初となるMQAライブストリーミングを実施する。都内スタジオでの生演奏をMQAリアルタイムエンコーダーを用いてMQAに変換して、幕張メッセの会場へリアルタイムでストリーミングする。MQAはブースも出展しており、MQA対応のオーディオ製品を用いて、最新のMQA-CDを試聴するデモを行っていた。
スタジオモニタースピーカーについては、オーディオ分野でも馴染みのあるブランドの製品が数多く見られた。ミックスウェーブはamphionのスタジオモニターを出展。フォステクスは昨日発表したばかりのコンパクトなアクティブスピーカー「NF04R」(関連ニュース)を披露した。
上述のようにゼンハイザーはノイマンのスタジオモニター「KHシリーズ」を出展。GENELECは最新モデル「ONESシリーズ」「S360」を全面に押し出してアピールしていた。
amphionのコンシューマー向けパッシブスピーカーを新たに輸入開始するウインテストは、フラグシップ「Argon」をはじめとするラインナップをブースに用意。再生デモを行っていた。来年にかけて、全国のオーディオショップへ導入を行っていくという。
須山歯研は同社が手がけるFitEarブランドのイヤーモニターのデモを実施。昨日、同社とヤマハの協業により、ヤマハのデジタルミキサー「RIVAGE PM/CL/QL/TF」シリーズにおいてFitEarのインイヤーモニター用EQプリセットが提供されたのに合わせて、ブースにもヤマハ製デジタルミキサーを用意。実際にFitEar用のEQプリセットを体験することができた。
ミックスウェーブのブースでは、コンシューマー向けモデルとしても展開されている64 Audioの各イヤホンが出展。64 Audioは聴覚保護を目的とした独自技術「apex」を特徴とするが、これがプロのステージ用途やモニター用途でも好評を博していると同社。実際、64 Audioのイヤホンを著名なアーティストがステージモニターとして導入する例が増えているとのことだった。
近年のInter BEEのプロオーディオ部門では、ヘッドホン体験コーナー「X-Headphone」が設けられるなどヘッドホンやイヤホンにも力が入れられている。今年の同コーナーにはウルトラゾーン、オーディオテクニカ、シュア、スタックス、ゼンハイザー、ソニー、ベイヤーダイナミック、ヤマハ、AKGなどのブースが設けられ、各社のヘッドホンを試聴することができた。いずれのブースも、専門学校生とおぼしき若い女性を中心に多くの来場者で賑わっていた。