制作陣が見どころを解説
貴重な国宝を8K撮影した「国宝へようこそ」がNHK BS 8Kで10/13から放送。試写会を記者が見てきた
NHKは、全国から選りすぐった国宝を8K撮影した番組「国宝へようこそ」を10月13日・20日・27日の3回に渡ってBS 8K(新8K衛星放送)チャンネルで放送する。メディア向けに先行試写会が行われ、関係者が番組の狙いや意義、見どころを語った。
番組は、全国の国宝から「8Kで残したい作品」を選りすぐり、「圧倒的な臨場感で<今までにない国宝の映像体験>をお届けする」という新シリーズ。10月13日(日)には「第1集 法隆寺」、20日(日)に「第2集 洛中洛外図屏風」、27日(日)に「第3集 迎賓館赤坂離宮」をオンエアする。放送は各回とも21時から21時45分まで。
なお8K放送に先駆け、各回8K放送前日の土曜日(第1集 12日/第2集 19日/第3集 26日)20時15分から21時にBS 4K(新4K衛星放送)チャンネルでも放送。そのほか詳細な放送日は未定だが、総合テレビ(地デジ)では曜変天目茶碗や風神雷神図屏風などを8K撮影した映像をゲストとともに楽しむ「見れば見るほど面白い! 8K国宝スペシャル」も放送する。司会は岡田圭右と片山千恵子アナウンサー、ゲストに本仮屋ユイカ、橋本マナミ、井上涼(アーティスト)、山下裕二(美術史家)が出演する。
NHK 8K制作事務局長の村山淳氏は、「いま世間はラグビーW杯で盛り上がっているが、東京オリンピック・パラリンピックもあと数ヶ月に迫っている。オリンピック・パラリンピックに向けて世界からの日本の文化への関心が高まるタイミングだろうということで国宝に注目した」と、番組の企画意図を説明。「(8Kという)最高峰のカメラで国宝を撮影したらどうなるか、もっと言えば日本のどんな姿が見えてくるのかと考えた」と語る。
NHKでは国宝100件を8K撮影するプロジェクトを進めており、今回の番組は「その骨格を成すもの」だとのこと。「この番組で国宝の奥深さ、日本文化の奥深さを感じ取ってもらえればと思う」と村山氏は述べた。
また、音楽は作曲家の三枝伸太郎氏が担当。三枝氏は「国宝ということで普通は日本的なものということになりそうだが、あえてそうではなく、現代の感性でつくってよいというお話をいただいた」とコメント。「自由にやらせてもらって、番組内でもうまく使ってもらった。よくマッチしているのではないかと思う」と語った。
番組では、普段は絶対に近づけない距離から国宝へ迫っており、また、公開されていない名宝の特別撮影にも成功。制作陣も「例えば法隆寺の金堂は通常は金網が張ってあり仏像は金網越しでしか見られないが、今回はそのなかに入って撮影できた。8Kで撮ることで、肉眼を超えた、仏様の凄さやなんとも言えない魅力を感じた。そうした魅力の描写は2Kに比べて飛躍的に増している。それを少しでも番組で感じてもらえれば」などとアピールした。
試写会では第1集の法隆寺と第2集の洛中洛外図屏風を上映。正直に言えばプロジェクターが黒を沈めきれておらず、お堂の中など暗い映像が多い法隆寺編は少々残念な部分もあったが、それでも釈迦三尊像を始めとする仏像の神々しさや、1300年に渡って存在し続けてきた木の柱の質感など、その魅力は十分に感じられた。
洛中洛外図屏風では狩野永徳が描いた屏風図と現代の京都祇園祭との映像がクロスオーバーする構成で、8Kだからこそ分かる非常に細かい描写から当時の人々の暮らしぶりを追う点も興味深かった。8K放送を視聴できる環境にある人はまだそれほど多くないかもしれないが、4Kでもこの番組の意義は感じられるだろう(法隆寺編は黒の描写に優れる4K有機ELテレビでの視聴にも向いていると思う)。高画質なコンテンツを求めるオーディビジュアルファンにはぜひチェックしてほしい番組だ。
番組は、全国の国宝から「8Kで残したい作品」を選りすぐり、「圧倒的な臨場感で<今までにない国宝の映像体験>をお届けする」という新シリーズ。10月13日(日)には「第1集 法隆寺」、20日(日)に「第2集 洛中洛外図屏風」、27日(日)に「第3集 迎賓館赤坂離宮」をオンエアする。放送は各回とも21時から21時45分まで。
なお8K放送に先駆け、各回8K放送前日の土曜日(第1集 12日/第2集 19日/第3集 26日)20時15分から21時にBS 4K(新4K衛星放送)チャンネルでも放送。そのほか詳細な放送日は未定だが、総合テレビ(地デジ)では曜変天目茶碗や風神雷神図屏風などを8K撮影した映像をゲストとともに楽しむ「見れば見るほど面白い! 8K国宝スペシャル」も放送する。司会は岡田圭右と片山千恵子アナウンサー、ゲストに本仮屋ユイカ、橋本マナミ、井上涼(アーティスト)、山下裕二(美術史家)が出演する。
NHK 8K制作事務局長の村山淳氏は、「いま世間はラグビーW杯で盛り上がっているが、東京オリンピック・パラリンピックもあと数ヶ月に迫っている。オリンピック・パラリンピックに向けて世界からの日本の文化への関心が高まるタイミングだろうということで国宝に注目した」と、番組の企画意図を説明。「(8Kという)最高峰のカメラで国宝を撮影したらどうなるか、もっと言えば日本のどんな姿が見えてくるのかと考えた」と語る。
NHKでは国宝100件を8K撮影するプロジェクトを進めており、今回の番組は「その骨格を成すもの」だとのこと。「この番組で国宝の奥深さ、日本文化の奥深さを感じ取ってもらえればと思う」と村山氏は述べた。
また、音楽は作曲家の三枝伸太郎氏が担当。三枝氏は「国宝ということで普通は日本的なものということになりそうだが、あえてそうではなく、現代の感性でつくってよいというお話をいただいた」とコメント。「自由にやらせてもらって、番組内でもうまく使ってもらった。よくマッチしているのではないかと思う」と語った。
番組では、普段は絶対に近づけない距離から国宝へ迫っており、また、公開されていない名宝の特別撮影にも成功。制作陣も「例えば法隆寺の金堂は通常は金網が張ってあり仏像は金網越しでしか見られないが、今回はそのなかに入って撮影できた。8Kで撮ることで、肉眼を超えた、仏様の凄さやなんとも言えない魅力を感じた。そうした魅力の描写は2Kに比べて飛躍的に増している。それを少しでも番組で感じてもらえれば」などとアピールした。
試写会では第1集の法隆寺と第2集の洛中洛外図屏風を上映。正直に言えばプロジェクターが黒を沈めきれておらず、お堂の中など暗い映像が多い法隆寺編は少々残念な部分もあったが、それでも釈迦三尊像を始めとする仏像の神々しさや、1300年に渡って存在し続けてきた木の柱の質感など、その魅力は十分に感じられた。
洛中洛外図屏風では狩野永徳が描いた屏風図と現代の京都祇園祭との映像がクロスオーバーする構成で、8Kだからこそ分かる非常に細かい描写から当時の人々の暮らしぶりを追う点も興味深かった。8K放送を視聴できる環境にある人はまだそれほど多くないかもしれないが、4Kでもこの番組の意義は感じられるだろう(法隆寺編は黒の描写に優れる4K有機ELテレビでの視聴にも向いていると思う)。高画質なコンテンツを求めるオーディビジュアルファンにはぜひチェックしてほしい番組だ。