東大と共同研究、3年以内の事業化目指す
ジャパンディスプレイ、1枚で指紋/静脈/脈波を計測可能な薄型イメージセンサーを世界初開発
(株)ジャパンディスプレイ(JDI)は、東京大学大学院工学系研究科染谷研究室との共同研究開発によって、世界で初めて指紋・静脈・脈波を計測可能な薄型イメージセンサーを開発した。「3年以内の事業化を目指したい」(R&D本部デバイス開発部 部長 木村裕之氏)という。
高移動度の低温ポリシリコン薄膜トランジスタと高感度な有機光検出器を集積。これにより、高速読み出しが必要な脈波の分布と生体認証に用いられる指紋や静脈といった高解像度撮像が必要な生体情報を1つのイメージセンサーで計測することを可能にした。例えば、指先を置けば指紋認証、指の腹を置けば静脈を検出して血管の収縮を見て脈波を計測するなどといったことを本センサーひとつで実現できる。1枚で指紋・静脈・脈波を計測可能なセンサーは世界初だという。
また、本センサーは15マイクロメートルの厚みに形成できるため、軽量であり、曲げて使用することも可能。これにより、ウェアラブルなデバイスにも活用できるとしている。
同社では、生体認証において、生体情報(指紋、静脈)に加えて生体信号(脈波)をどちらも取得できることで、模倣や「なりすまし」を防止することができるなど、高い安全性を有する認証システムへの適用が期待されると説明。「アメリカでは保険の加入において、個々人の健康状態によって保険料率が変わるという話もある。例えば将来的にそうした健康状態を見るための端末に本センサーを採用すれば、確実に本人だと認証した上での健康データをとることができる」など、将来的な活用イメージを紹介した。
木村氏はまた、「ご存知の通り日本は高齢化社会に向かっている。それに備えるという点で、生体情報を得るセンサーは非常に重要なデバイスだ。それをいかに身体に負担なくできるようにするかと考えると、ウェアラブルという点が重要になる」と、本センサー開発の背景を説明。
「この分野は東大でもずっと研究を続けており、有機光検出器の研究が非常に進んでいた。一方、JDIも我々のコア技術である低温ポリシリコン薄膜トランジスタ(LTPS TFT)をいかに様々なデバイスに応用していくかを探っていた。この点で両者の共同開発に至った」と説明した。
高移動度の低温ポリシリコン薄膜トランジスタと高感度な有機光検出器を集積。これにより、高速読み出しが必要な脈波の分布と生体認証に用いられる指紋や静脈といった高解像度撮像が必要な生体情報を1つのイメージセンサーで計測することを可能にした。例えば、指先を置けば指紋認証、指の腹を置けば静脈を検出して血管の収縮を見て脈波を計測するなどといったことを本センサーひとつで実現できる。1枚で指紋・静脈・脈波を計測可能なセンサーは世界初だという。
また、本センサーは15マイクロメートルの厚みに形成できるため、軽量であり、曲げて使用することも可能。これにより、ウェアラブルなデバイスにも活用できるとしている。
同社では、生体認証において、生体情報(指紋、静脈)に加えて生体信号(脈波)をどちらも取得できることで、模倣や「なりすまし」を防止することができるなど、高い安全性を有する認証システムへの適用が期待されると説明。「アメリカでは保険の加入において、個々人の健康状態によって保険料率が変わるという話もある。例えば将来的にそうした健康状態を見るための端末に本センサーを採用すれば、確実に本人だと認証した上での健康データをとることができる」など、将来的な活用イメージを紹介した。
木村氏はまた、「ご存知の通り日本は高齢化社会に向かっている。それに備えるという点で、生体情報を得るセンサーは非常に重要なデバイスだ。それをいかに身体に負担なくできるようにするかと考えると、ウェアラブルという点が重要になる」と、本センサー開発の背景を説明。
「この分野は東大でもずっと研究を続けており、有機光検出器の研究が非常に進んでいた。一方、JDIも我々のコア技術である低温ポリシリコン薄膜トランジスタ(LTPS TFT)をいかに様々なデバイスに応用していくかを探っていた。この点で両者の共同開発に至った」と説明した。