既発売モデルは「予想を超える実績」獲得
【レビュー有】ヤマハ、完全ワイヤレス最上位機「TW-E7A」でラインナップ強化。立ち位置は"チャレンジャー”
■完全ワイヤレスイヤホン最上位モデル「TW-E7A」レビュー
「TW-E7A」のサウンドを体験することができたので、ここからは簡単なインプレッションをお伝えしよう。試聴には米津玄師「感電」とWONK「Signal」を使用した。
一聴して感じたのは「端正な音」ということだ。低音ががっつり出るタイプではなく、どの帯域も強調感がないバランスの良いサウンド。とはいえ無味無臭のいわゆるモニター的な音ではなく、中身がきちんと詰まったツヤのある音色が音楽を聴く楽しみを味わわせてくれる。特に好印象だったのは中高域の表現。ボーカルはもちろんのことホーンセクションがリアルに聞こえるのは、ヤマハが楽器メーカーであることに由来するのかも知れない。
「感電」は ドラムやハイハット・シンバルがチャキチャキと小気味よくキマり、トライアングルの高音がきれいに伸びる。随所にちりばめられたエフェクトも粒立ちがよく、アレンジの面白みを味わい尽くせる。ボーカルやホーンセクションもつややかで、グルーヴ感の表現もばっちり。
WONK「Signal」は、幻想的なアンビエントサウンドがともすれば全体的にぼやけた印象になりがちだが、本機はピアノやボーカルなどそれぞれのパートを表現し分けてくれるので曲の奥行き感がきちんと分かり、この作品の魅力である宇宙をたゆたうような浮遊感に浸ることができた。
イヤホン部はころんと丸くやや大きめだが、耳に入れにくいことはなく装着感は良好。多少走っても脱落することはなかった。
一方で、ノイズキャンセリングの効果はかなりさりげない。またケースにしまう際、入った感触はあるが微妙に位置がずれていて充電できていなかったということが何度かあったので、そのあたりは注意したいポイントだ。