3年ぶりの開催
秋葉原電気街振興会が新年交歓会を開催。元気いっぱいの活動で厳しい環境をはねのける
■秋葉原で店頭に立つと世界のことがわかります
秋葉原電気街振興会は1月6日、3年ぶりとなる新年交歓会を開催した。冒頭あいさつに登壇した同会会長・小野一志氏は「この3年間、様々なことがあったが、どちらかというと苦しいことの方が多かった」と振り返った。
しかし、行動制限も緩和された正月の秋葉原電気街は「好天が続き、非常にいいコンディションで正月を迎えることができた。元旦の早朝から国内外を問わずたくさんのお客様が電器街にお見えになり、各販売店が用意した福袋を持って帰るお客様の姿を数多く見受けることができた。人気を集めたのはゲーム機やプラモデル、トレカ」と賑わいを取り戻しつつある。
「そして、今年の正月商戦で一番の勝ち組は何と言っても神田明神様。集客が本当に凄かった。商売繁盛の神様が賑わうということは、その分け前を私たちもいただくことになる。大変いいスタートになった」と笑顔を見せた。
秋葉原電器街振興会の活動については、コロナ禍で人出が減り、インバウンド需要が消失するなかでも、販売促進活動の要となる「秋葉原電器街まつり」を2020年、2021年、2022年に春・夏・冬と滞りなく開催することができたと報告。
「昨年2022年はさらに、千代田区から地元の商店への支援金を頂戴することができ、秋葉原商店街振興組合の皆様ととともに『元気回復 秋葉原電気街まつり』を別途開催し、1年間に4回の電気街まつりを開催できた。消費が低迷するなか、秋葉原電気街に行けばいつもなにかやっているなと思っていただけるような活気のある電気街になった」とアピールした。
今年の活動について説明するなか、テーマのひとつとして「省エネ家電」を挙げた。「今、いろいろな価格が非常に上がっており、省エネ家電の普及が大切な時を迎えている」と指摘。エネルギー代の高騰は目を覆うばかりで、家計を助ける観点からも「省エネ家電の普及・訴求に一層働きかけていきたい」と言葉を強めた。
「秋葉原で店頭に立っていると、世界中から人がやってくる。どこの国に元気があるのか、世界の人たちが今、何を探しているのかが本当によくわかる。秋葉原は昔から情報発信の街と言われてきたが、今は同時に情報収集の街でもある。皆さんとともに元気に活動していきたい」と秋葉原電気街が持つ潜在パワーを発揮し、家電業界の盛り上がりへ向け強い決意を示した。
■2023年はWBCやラグビーのワールドカップ開催も大きな力に
来賓を代表してあいさつした東芝コンシューママーケティング株式会社 代表取締役社長・千田一臣氏は「2022年を振り返ると本当にいろいろなことがあった。まさかというようなことが続いた年。家電業界において為替は非常に大きな問題で、市場も大きく混乱した。コロナ禍で本当に先行きもわからず、厳しい状況が続いているが、小野会長のお話しにもあった省エネ家電をはじめ、しっかりとお客様に価値をお伝えしていきたい」と訴えた。
「非常に厳しい年ではあったものの、スポーツではいろいろ明るい話題があり、本当に元気をもらえた。努力や成果に共感することが多々あった。秋葉原電気街振興会も元気で活動していくという力強いお言葉があり、スポーツと同じように明るい話題をお届けしていけるように、また、期待できる年になるように、一緒に元気に活動していきたい」と締めくくった。
乾杯の発声を行ったソニーコンスーマーセールス株式会社 代表取締役社長・向田茂樹氏は「2022年は巣ごもり需要の反動、世界情勢の不安、サプライチェーンや為替の問題、半導体不足など厳しい環境が続いている。そのようななかでも、2023年はWBCが3月に開催され、秋にはラグビーのワールドカップフランス大会も開催される。訪日外国人の回復、インバウンド・ビジネスの拡大も大きく期待される一年になる」と反転攻勢へ期待を寄せた。
「インバウンドのビジネスでは秋葉原が大きなポジションにあり、引き続きビジネスの牽引することを期待している。私どもソニーとしても、付加価値提案の高い製品をマーケットに提供し、お客様のライフスタイル向上に役立つ提案を進めるとともに、皆様のビジネスにお役立ちできるよう頑張っていきたい」と力を込めた。
中締めのあいさつを行ったパナソニックコンシューマーマーケティング株式会社 代表取締役社長・宮地晋治氏は「お客様の生活やウェルビーイングを考え、ただ商品を提案するだけではなく、お客様の生活をどのように変えながら日本社会のサステナビリティを考えていくかという視点が大事」と訴えかけた。