感覚拡張による体現価値の向上
<CEATEC>JVCケンウッド、カメラ×完全ワイヤレスイヤホンで提案するAIの未来。脳波モニタリングなど体験デモも
エレクトロニクス/IoT関連の見本市「CEATEC 2024」が、10月15日 - 18日の4日間にわたって、幕張メッセにて開催される。本稿ではJVCケンウッドブースの内容をレポートする。
同社ブースでは、「人と時空をつないで未来を創造する」をコンセプトに、最先端技術を駆使したソリューションを展開。複数の感覚を組み合わせたデモンストレーションなど、来場者も体験できる展示も用意する。
今後さらなる普及が予想されるスマートフォンのAI機能をサポートするデバイスとして、完全ワイヤレスイヤホン(TWS)にカメラを内蔵したソリューションを提案。TWSに搭載されたカメラが周囲の状況を認知し、ペアリングしているスマホのAIアプリとの連携で音声情報を伝えるというのが大まかな機能だ。
活用シーンとして「目の前にあるモノやヒトの名前が思い出せないときにその名前を教えてくれる」「街中の広告などでみかけるアーティストの画像からお薦めのアルバムや楽曲をAIが提示・再生してくれる」といった、ユーザー個々に応じたシチュエーションでAIの活用が可能だとブーススタッフはアピールする。
想定されるユースケースとして、ランニングなどのスポーツシーンでは、カメラとAIが路面状況や障害を察知し、装着者への注意喚起をアナウンスしたり、買い物で特売シールを読み取り、その内容に沿った献立を提案するなど、日常のさまざまなシーンにおけるサポート例を紹介してくれた。
体験型の展示として、体験者の深層心理に合わせた音楽・映像を楽しめるAIによる自動生成コンテンツを用意。脳波測定デバイスで体験者の脳波をリアルタイムモニタリング。その変化に応じてAIが体験者の深層心理を分類し、それをイメージした音楽・映像を自動生成・演奏するといったものだ。
デモは心の動きを測定する「心理テスト」や、診断結果の映像を流すモニターと、音の再生だけでなく、振動による体感を提供する “震える” ポータブルスピーカーを抱えこむ形でスタート。さらに、嗅覚と味覚を刺激するものとして、金木犀の香りが添えられたチョコレートも提供される。
同社スタッフによるところ、映像と音楽による視覚・聴覚への刺激に留まることなく、振動するスピーカーや、お菓子の試食による味覚・触覚・嗅覚にアプローチすることで、体験価値の向上を図るとともに、体験に伴う脳波の変化に着目。それらを踏まえて「新たに生み出す製品のヒントを得ることができれば」とコメントしている。例えば、音楽の要素に振動を加えることで、音量を出せない屋内においても同様の脳波の変化(ユーザーの感じ方)を提供できるようなプロダクトを生み出す上で参考にするといった考えを示してくれた。
実際にデモを体験してみると「あなたの心を暴き出します」として、体験者の心を揺さぶるような心理テストが2題出題。それぞれがモニターに表示され、その間抱き抱えたスピーカーからは、振動と共に音が鳴り続ける。
ハッとさせられるような心理テストの内容や、頭部への脳波測定デバイス装着など、実験を受けているような動揺が脳波に出てしまったのか、診断結果として「あなたの心の奥底はかなり病んでいます。あなたは誰かに裏切られ続けていますが、同じ過ちを繰り返してしまう習性があります」と、情け容赦ないメッセージが眼前のモニターに表示。続けてそれを表すような不穏な音と映像が流れた。とても悲しい。
診断結果については、記者自身に思い当たるフシが無いのが幸い(?)といったところだが、上記したような、デモに臨む上で抱えた「不安」が脳波に表れたと思うとかなり精度が高い。このソリューションを通じてユーザーの心の動き(脳波)に基づいたプロダクトが出る日を心待ちにしたい。
また、ブースでは五感に訴えかけるデバイスとして外枠に天然木を採用した、ワイヤレススピーカーを8基展示。いずれも使用ユニット、形状も同一のものだが、それぞれ異なる木材を使用する。この展示では、「音と香りによる感覚拡張」を狙いとしており、木の香りと肌触りを感じながら音楽を楽しむといった体験価値の向上をコンセプトとしている。
同社ブースでは、「人と時空をつないで未来を創造する」をコンセプトに、最先端技術を駆使したソリューションを展開。複数の感覚を組み合わせたデモンストレーションなど、来場者も体験できる展示も用意する。
今後さらなる普及が予想されるスマートフォンのAI機能をサポートするデバイスとして、完全ワイヤレスイヤホン(TWS)にカメラを内蔵したソリューションを提案。TWSに搭載されたカメラが周囲の状況を認知し、ペアリングしているスマホのAIアプリとの連携で音声情報を伝えるというのが大まかな機能だ。
活用シーンとして「目の前にあるモノやヒトの名前が思い出せないときにその名前を教えてくれる」「街中の広告などでみかけるアーティストの画像からお薦めのアルバムや楽曲をAIが提示・再生してくれる」といった、ユーザー個々に応じたシチュエーションでAIの活用が可能だとブーススタッフはアピールする。
想定されるユースケースとして、ランニングなどのスポーツシーンでは、カメラとAIが路面状況や障害を察知し、装着者への注意喚起をアナウンスしたり、買い物で特売シールを読み取り、その内容に沿った献立を提案するなど、日常のさまざまなシーンにおけるサポート例を紹介してくれた。
■感覚拡張による体現価値の向上。記者も脳波測定にトライ
体験型の展示として、体験者の深層心理に合わせた音楽・映像を楽しめるAIによる自動生成コンテンツを用意。脳波測定デバイスで体験者の脳波をリアルタイムモニタリング。その変化に応じてAIが体験者の深層心理を分類し、それをイメージした音楽・映像を自動生成・演奏するといったものだ。
デモは心の動きを測定する「心理テスト」や、診断結果の映像を流すモニターと、音の再生だけでなく、振動による体感を提供する “震える” ポータブルスピーカーを抱えこむ形でスタート。さらに、嗅覚と味覚を刺激するものとして、金木犀の香りが添えられたチョコレートも提供される。
同社スタッフによるところ、映像と音楽による視覚・聴覚への刺激に留まることなく、振動するスピーカーや、お菓子の試食による味覚・触覚・嗅覚にアプローチすることで、体験価値の向上を図るとともに、体験に伴う脳波の変化に着目。それらを踏まえて「新たに生み出す製品のヒントを得ることができれば」とコメントしている。例えば、音楽の要素に振動を加えることで、音量を出せない屋内においても同様の脳波の変化(ユーザーの感じ方)を提供できるようなプロダクトを生み出す上で参考にするといった考えを示してくれた。
実際にデモを体験してみると「あなたの心を暴き出します」として、体験者の心を揺さぶるような心理テストが2題出題。それぞれがモニターに表示され、その間抱き抱えたスピーカーからは、振動と共に音が鳴り続ける。
ハッとさせられるような心理テストの内容や、頭部への脳波測定デバイス装着など、実験を受けているような動揺が脳波に出てしまったのか、診断結果として「あなたの心の奥底はかなり病んでいます。あなたは誰かに裏切られ続けていますが、同じ過ちを繰り返してしまう習性があります」と、情け容赦ないメッセージが眼前のモニターに表示。続けてそれを表すような不穏な音と映像が流れた。とても悲しい。
診断結果については、記者自身に思い当たるフシが無いのが幸い(?)といったところだが、上記したような、デモに臨む上で抱えた「不安」が脳波に表れたと思うとかなり精度が高い。このソリューションを通じてユーザーの心の動き(脳波)に基づいたプロダクトが出る日を心待ちにしたい。
また、ブースでは五感に訴えかけるデバイスとして外枠に天然木を採用した、ワイヤレススピーカーを8基展示。いずれも使用ユニット、形状も同一のものだが、それぞれ異なる木材を使用する。この展示では、「音と香りによる感覚拡張」を狙いとしており、木の香りと肌触りを感じながら音楽を楽しむといった体験価値の向上をコンセプトとしている。