日本にてラウンドテーブルを実施
「日本はアジアにおける重要な市場」。運営トップが明かす国際家電イベントIFAの在り方とは
ドイツ・ベルリンにて毎年行われる、家電とエレクトロニクスの展示会「IFA」。今年は9月5日から9月9日の5日間に渡って開催され、盛況を持って幕を閉じた。
イベントの閉幕から1か月が過ぎたばかりというところだが、IFA全体の運営指揮を担う、IFA Management社のCEO、Leif Lindner(ライフ・リントナー)氏が来日。日本のマスコミ・メディアに向けて、「IFA 2024」の振り返りと、きたる「IFA 2025」への展望を語るラウンドテーブルが行われた。
IFA 2024の閉幕後、今回の来日が初の国外訪問だというLeif氏。パナソニックや、シャープ、ソニーといった国内メーカーのブース出展もあったことから「日本がアジアにおいて非常に革新的な国として、IFAにとっても非常に重要な市場である」との考えを示した。
また、ラウンドテーブル前日の10月15日には「CEATEC 2024」のオープニングカンファレンスに出席。Leif氏は、IFA 2024とCEATEC 2024が開催テーマとして「Innovation for All」を共に掲げている偶然について触れながら、その開催テーマを始めとする、今年度で100周年を迎えるIFAのリブランディングについて説明した。
1924年に第1回を開催し、今年2024年でイベントの100周年を迎えたIFA。当時は「Internationale Funkausstellung(国際ラジオ展示会)」として、ドイツの放送技術を紹介する展覧会としてスタートしたが、放送技術だけでなくあらゆるエレクトロニクス分野を紹介するイベントに発展。そして100周年を迎える今年は、上述したようにIFAにInnovation for Allという意味を付加することで、よりコンシューマーに寄り添った展開を行っている。
「100周年を盛大に祝うだけでなく、新たなスタートとした」と語るように、“IFA” の再定義や、首都ベルリン全域にテレビのカラーバーをイメージしたカラフルなビジュアルのバナーを掲示。「常にIFAが都市の中にある状態」をプロデュースしたことで、イベントの認知度の向上、および文化的な訴求力を高めたと力を込めた。
また、若年層へのアピールを行う上でサマーガーデンでの野外イベントを開催。以前のIFAにおいても行われていたイベントを数年ぶりに復活させたという形だが、「パーフェクトな形で行うことができた」とアピール。ライブに参加した若年層の半分はIFA本イベントにも参加したとのこと。これを受け「エンターテイメントと、そして様々な有意義な基調講演や、公演などによる文化的な融合を示すことができた」とし、IFA 2024での変革を締めくくった。
IFA 2024としては来場者数21万5千人、1,800を超える出展社数を達成。さらに、B2B関係の出展社を集めた「IFA Global Markets」を別会場で実施することで、会場の出展社にリソースを割いたという。
展示分野についてはオーディオを始めとする、これまでのエレクトロニクスを重要な基盤とし、ゲーミング、モビリティ、そしてコンテンツ制作といった分野にも新たにフォーカスを当てていきたいと説明。また、世界のスタートアップが集まる「IFA NEXT」も今後発展させていきたいとしており、さらなる日本企業の参加を募る場面も見られた。
なお、IFA 2024における日本の出展社の主なトピックは、AIテクノロジー、スタートアップイノベーションだったとのこと。来年度については、さらなる伸長が予想されるAI分野に加えてサステナビリティ(持続可能性)をキーに日本企業の招聘を強化したいとLeif氏は意気込む。
AIとサステナビリティを打ち出す背景として、世界的なエネルギー価格の高騰を挙げ、新たな発電方法や、AIを用いた空調制御技術を世界的にアピールできる場としてIFAを提供。生活との結びつきを強く打ち出すことで、新たなチャンスを生み出す場として広く活用してもらいたいと訴える。
さらに、今年も出展したソニー、パナソニックのほかにもイメージングの分野を強化していきたいという展望もあり、来年度はキヤノン、ニコンといった企業も呼び込むことができれば、と具体的な企業名を挙げ、日本市場に対する並々ならぬ思いを語った。
「この100周年を盛大に祝うだけでなく、新たな始まりとして成功例にできた」と、IFA 2024を総括したLeif氏。次回のIFA 2025は引き続きベルリンにて、2025年9月5日から9日にかけて開催を予定する。
イベントの閉幕から1か月が過ぎたばかりというところだが、IFA全体の運営指揮を担う、IFA Management社のCEO、Leif Lindner(ライフ・リントナー)氏が来日。日本のマスコミ・メディアに向けて、「IFA 2024」の振り返りと、きたる「IFA 2025」への展望を語るラウンドテーブルが行われた。
■文化×エンタメ。100周年を迎えるIFAの新たな指針とは
IFA 2024の閉幕後、今回の来日が初の国外訪問だというLeif氏。パナソニックや、シャープ、ソニーといった国内メーカーのブース出展もあったことから「日本がアジアにおいて非常に革新的な国として、IFAにとっても非常に重要な市場である」との考えを示した。
また、ラウンドテーブル前日の10月15日には「CEATEC 2024」のオープニングカンファレンスに出席。Leif氏は、IFA 2024とCEATEC 2024が開催テーマとして「Innovation for All」を共に掲げている偶然について触れながら、その開催テーマを始めとする、今年度で100周年を迎えるIFAのリブランディングについて説明した。
1924年に第1回を開催し、今年2024年でイベントの100周年を迎えたIFA。当時は「Internationale Funkausstellung(国際ラジオ展示会)」として、ドイツの放送技術を紹介する展覧会としてスタートしたが、放送技術だけでなくあらゆるエレクトロニクス分野を紹介するイベントに発展。そして100周年を迎える今年は、上述したようにIFAにInnovation for Allという意味を付加することで、よりコンシューマーに寄り添った展開を行っている。
「100周年を盛大に祝うだけでなく、新たなスタートとした」と語るように、“IFA” の再定義や、首都ベルリン全域にテレビのカラーバーをイメージしたカラフルなビジュアルのバナーを掲示。「常にIFAが都市の中にある状態」をプロデュースしたことで、イベントの認知度の向上、および文化的な訴求力を高めたと力を込めた。
また、若年層へのアピールを行う上でサマーガーデンでの野外イベントを開催。以前のIFAにおいても行われていたイベントを数年ぶりに復活させたという形だが、「パーフェクトな形で行うことができた」とアピール。ライブに参加した若年層の半分はIFA本イベントにも参加したとのこと。これを受け「エンターテイメントと、そして様々な有意義な基調講演や、公演などによる文化的な融合を示すことができた」とし、IFA 2024での変革を締めくくった。
■日本企業に対する並々ならぬ思い。新たなチャンスを生み出す場としてのIFA
IFA 2024としては来場者数21万5千人、1,800を超える出展社数を達成。さらに、B2B関係の出展社を集めた「IFA Global Markets」を別会場で実施することで、会場の出展社にリソースを割いたという。
展示分野についてはオーディオを始めとする、これまでのエレクトロニクスを重要な基盤とし、ゲーミング、モビリティ、そしてコンテンツ制作といった分野にも新たにフォーカスを当てていきたいと説明。また、世界のスタートアップが集まる「IFA NEXT」も今後発展させていきたいとしており、さらなる日本企業の参加を募る場面も見られた。
なお、IFA 2024における日本の出展社の主なトピックは、AIテクノロジー、スタートアップイノベーションだったとのこと。来年度については、さらなる伸長が予想されるAI分野に加えてサステナビリティ(持続可能性)をキーに日本企業の招聘を強化したいとLeif氏は意気込む。
AIとサステナビリティを打ち出す背景として、世界的なエネルギー価格の高騰を挙げ、新たな発電方法や、AIを用いた空調制御技術を世界的にアピールできる場としてIFAを提供。生活との結びつきを強く打ち出すことで、新たなチャンスを生み出す場として広く活用してもらいたいと訴える。
さらに、今年も出展したソニー、パナソニックのほかにもイメージングの分野を強化していきたいという展望もあり、来年度はキヤノン、ニコンといった企業も呼び込むことができれば、と具体的な企業名を挙げ、日本市場に対する並々ならぬ思いを語った。
「この100周年を盛大に祝うだけでなく、新たな始まりとして成功例にできた」と、IFA 2024を総括したLeif氏。次回のIFA 2025は引き続きベルリンにて、2025年9月5日から9日にかけて開催を予定する。