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Siltechのハイエンド・ヘッドホンケーブルもお目見え

<ヘッドフォン祭>Audezeのロングセラー平面磁界ヘッドホンが “再上陸”。Meze、FOSTEX、Shureの一斉試聴も楽しめる

公開日 2024/11/02 17:51 編集部:成藤正宣
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フジヤエービックが主催する、約80のポータブルオーディオ関連ブランドが集う展示会イベント「秋のヘッドフォン祭2024」が、本日11月2日(土)に東京駅そばのステーションコンファレンス東京にて開催された。本稿では、Audeze、Meze Audio、Shure、FOSTEXなどのブランドが集結した完実電気ブースから、新製品/参考出展製品を中心にレポートする。

■Audezeのロングセラー平面磁界ヘッドホンが “再上陸”


平面磁界型ヘッドホンを数多く手掛けるAudeze(オーデジー)からは、国内で一旦販売終了となった2つのモデルが、12月に販売を再開することが明かされた。どちらも海外では未だに人気が衰えないロングセラーモデルということが背景にあるという。

Audezeの平面磁界ヘッドホン2モデルが12月に再び国内販売へ

「LCD-2」はリスニング向けのベーシックモデルという位置付けで、エンジニアのスタジオワークではなく、音楽を楽しむために設計したというモデル。以前とはハウジングを囲むリングの素材が変更されており、より剛性の高いPADAUK材が採用されている。国内では18万円前後での実売が予想される。

「LCD-2」

「LCD-3」は、LCD-2の上位に位置付けられるミッドハイクラスのモデル。LCDシリーズの他のヘッドホンに比べて長いボイスコイルを採用しており、表現力とレスポンスの良さが両立した独特のサウンドが持ち味だという。リスニング向けの設計ではあるものの、本モデルをリファレンスとして使うスタジオエンジニアも居るそうだ。国内では35万円前後の実売が予想される。

「LCD-3」

さらに、静電型ヘッドホンの第2世代モデル「CRBN2」が参考出展。新たに開発した技術「SLAM」により、一般的な静電型ヘッドホンよりも大幅に低域表現力を高めたとしている。カーボンナノチューブ素材を用いた振動膜もブラッシュアップしており、音のディテールもより忠実に再現できるそうだ。国内価格は未定だが、本モデルも12月の発売を予定している。

低域を大幅強化した静電型ヘッドホン「CRBN2」(右)。左は前モデルの「CRBN」

LTAブランドの静電型ヘッドホン用アンプ「Z10e」(写真中央)など、試聴環境も充実

■Meze Audio/FOSTEX/SHUREの製品を一斉聴き比べできる空間に


Meze Audioは、イヤホン/ヘッドホンの現行ラインナップを一挙にならべ、聴き比べが可能に。発売前の製品としては、以前のイベントでも参考出展された、開放型ダイナミックヘッドホン「105AER」が今回も登場した。「109 Pro」の弟分に位置づけられており、素材の見直しや、生産拠点をルーマニアから中国に変更するなどのコスト低減を図ることで、109 Proよりも手に取りやすい8万円前後の価格に収めている。

「105AER」(写真手前)は、「109 Pro」(写真奥)の弟分モデル

今年8月に発売したダイナミック型イヤホン「ALBA」については、別売オプションとなる4.4mmバランスケーブルが展示され、付属の標準ケーブルと聴き比べが可能に。このバランスケーブルは既に販売を開始しており、完実電気オンラインショップでは6,600円にて取り扱っている。

ダイナミック型イヤホン「ALBA」用の4.4mmバランスケーブルを比較試聴

FOSTEX(フォステクス)では、同ブランドヘッドホンの最新ラインナップを一挙展示。無垢材ハウジングを日本伝統の本藍染めで仕上げ、独自の「RPドライバー」を搭載した平面磁界型のフラグシップモデル「TH1000RP」「TH1100RP」、同じくRPドライバーを搭載したモニターヘッドホンの「T50RPmk4」など主要なモデルを聴き比べできた。

本藍染の平面磁界ヘッドホン「TH1000RP」「TH1100RP」など、フォステクスのラインナップが一堂に会した

また、2017年に販売終了となった真空管ヘッドホンアンプ「HP-V8」も出展。KT88管を使用した独自の低ノイズ電源システム「ST-PC(Stabilized Tube-controlled Power Circuit)」や、300B管を使用した出力部が特徴で、この度残存する部品を集め、2台限定で復刻生産を実現。同社オンラインショップにて330万円で販売している。

2台限定で復刻販売中の真空管ヘッドホンアンプ「HP-V8」

Shure(シュア)も同ブランドのモニターイヤホン/ヘッドホンを揃え、ラインナップを横断した聴き比べが可能に。ロングセラーのダイナミック型イヤホン「SE215 Special Edition」に9月から加わった、新カラーバリエーション “レッド” が目を惹いた。

スタジオでも活躍するシュアのモニターイヤホン/ヘッドホンがずらり

9月にラインナップに加わった、「SE215 Special Edition」のレッドモデル

Bang&Olufsen(B&O)は、来年迎えるブランド100周年に向けて開発したフラグシップ・ワイヤレスヘッドホン「Beoplay H100」(約23万円)を出展。40mmチタンドライバーやDolby Atmos再生、USB接続での96kHz/24bitハイレゾ再生対応、リアルタイムの音質パーソナライズ機能などをそなえた “ブランド史上最高のヘッドホン” を謳うモデルで、現在在庫が払底しているというその音質を確かめることができた。

「Beoplay H100」

ケーブルブランドのSiltech(シルテック)からは、今月から受注販売を開始するというハイエンド・ヘッドホンケーブル「Duchess Crown」が披露された。独自開発の導体「S-10」など、据え置きのハイエンド・オーディオ用ケーブルで培った技術をヘッドホン用に最適化して投入。被覆はテフロンとカプトンの2重構造で、ノイズに強いだけでなく、取り回しの良さにも配慮しているという。受注生産のため、ヘッドホンコネクターや再生機器側プラグも指定可能。価格はオーダー内容によるが、税込187,000円〜が見込まれる。

Siltechのハイエンド・ヘッドホンケーブル「Duchess Crown」

RIVIERA「AIC10-Bal」やdCS「Bartok APEX DAC with Headphone Amplifier」、PERFECTIONの電源アクセサリーなど、据え置きオーディオとの共演も魅力

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