HOME > ニュース > <Inter BEE>ソニー、17型4Kマスターモニターなど初お披露目/画質がひとまわり向上、EIZOのHDRリファレンスモニター

アイ・オーのMini LEDモニター、サンディスクのモジュラー式SSDなども

<Inter BEE>ソニー、17型4Kマスターモニターなど初お披露目/画質がひとまわり向上、EIZOのHDRリファレンスモニター

公開日 2024/11/13 21:58 編集部:成藤正宣
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
音や映像、通信技術の展示会イベント「Inter BEE 2024」が、本日11月13日(水)から15日(金)にかけて千葉・幕張メッセにて開催されている。本稿では、映像制作ソリューションやマスターモニター/カムコーダーの新製品を展示したソニーや、ニコン、アイ・オー・データ機器、ウエスタンデジタル、EIZOブースの模様をお伝えする。


■ソニー、17型 4Kマスターモニターなど初お披露目


ソニーでは、クラウド制作プラットフォーム「Creators' Cloud」や、オンプレミス/クラウド ライブ制作ソリューション「Networked Live」を大きくアピール。例えばCreators' Cloudでは、AIを活用した作業の自動化などアップデートにより追加された最新機能や、実際の採用事例の解説を通じ、コンテンツをより素早く、効率よく制作できるソリューションであることをプレゼンしていた。

効率よいコンテンツ制作をサポートする「Creator's Cloud」などのソリューションを大きくプッシュ

新製品や、アップデートにより新機能が追加された製品も多数展示され、各ブースで体験が可能に。初展示となったのが、今年9月に発表された17型の4K液晶マスターモニター「BVM-HX1710N」。暗室にてマスターモニター既存モデルや4K液晶テレビ “BRAVIA 9” 「K-65XR90」と画質を比較できる状態で並べられた。

17型4K液晶マスターモニター「BVM-HX1710N」を国内初展示

31型4K液晶マスターモニターの「BVM-HX3110」から、2層液晶パネルや独自の制御技術「TRIMASTER HX」など受け継ぎつつ、ライブ制作環境で標準的なラックサイズに収まる17型サイズに小型化。既存の17型モニターを置き換えやすく、「Networked Live」でも高い利便性を発揮するとしている。

“BRAVIA 9” 「K-65XR90」(左上)などと画質比較を行える展示に

また、放送業界での次世代伝送規格「SMPTE ST 2110」に対応させた点もハイライト。これは、映像/音声信号、補助データなど複数の要素をまとめてIPネットワーク経由で伝送するための規格で、これまでのスタンダートだったSDI方式を置き換えるものだ。

カムコーダーのXDCAM/NXCAMシリーズからは、今年9月に発売された「PXW-Z200」「HXR-NX800」が出展。どちらも4K 120p撮影やAI被写体認識による高精度なAF、光学20倍ズームレンズなどを備えるコンパクトなカムコーダー。近年高まっているという、高品位なコンテンツを少人数で制作/配信することへのニーズに応える製品とのことだ。2モデルの違いとしては、PXW-Z200のみSDI/TC端子を搭載し、後日アップデートにてXAVCフォーマットでの記録をサポートする。

「PXW-Z200」

少人数でのコンテンツ制作に適したサイズと機能を備えるという

また、今年12月に発売を予定するマルチパーパスカメラ「HDC-P50A」も国内初展示。グローバルシャッター機能を備える2/3型 4Kイメージセンサーを搭載しており、さまざまなアングルから撮影しやすいコンパクトな筐体を採用。本製品もSMPTE ST 2110規格への対応を行っている。

「HDC-P50A」もMPTE ST 2110規格への対応がポイント

■ニコン “Zシリーズ” ボディや開発中レンズを体験


ニコンブースでは、ミラーレスカメラ “Zシリーズ” 各モデルの体験展示をはじめ、今年同社が子会社化した米シネマカメラメーカー RED監修のLUTの撮影体験などを用意。フォトグラファーや映像家を招き、カメラの特徴や編集技術について学べる実践的なセミナーも催されている。


今年10月に開発発表を行った、Zマウント対応の標準ズームレンズ「NIKKOR Z 28-135mm f/4 PZ」も参考展示。パワーズームを搭載した映像制作者向けのレンズで、ドキュメンタリー撮影やワンオペでのロケーション撮影をサポートするとしている。

11月7日発表のAPS-Cミラーレス「Z50 II」も実物を展示

「NIKKOR Z 28-135mm f/4 PZ」

■“大人気” のアイ・オー27型 Mini LEDモニター


アイ・オー・データ機器とウエスタンデジタルのブースでは、映像放送業界向けの高速ストレージやMini LEDモニターが紹介されている。

「LCD-LDQ271JAB」

スマホの背面やカメラの上部に取り付けても邪魔になりにくいコンパクトSSD

アイ・オーの「LCD-LDQ271JAB」は、今年10月に発売したばかりのMini LED採用27型液晶モニター。解像度は2560×1440で、Mini LEDバックライトと量子ドット技術による優れた色再現性/コントラスト比で、映像編集に最適だとする。もちろん動画配信も美麗な画質で楽しむことができ、さらに最大リフレッシュレート180Hzはゲーミングモニターとしても申し分ないスペック。担当者によれば、「お陰様で大人気」とのことで、直販サイト アイオー・プラザでは現在入荷待ちとなっている。価格は税込64,900円。

ストレージでは、アイ・オーが手掛けるカメラやスマートフォンに取り付けられるコンパクトタイプのSSDや、SanDisk Professionalブランドの “PRO-BLADEシリーズ” など、カメラからPCへ高速で撮影データを移動できる製品をプッシュ。PRO-BLADEシリーズは、最大4TBのカートリッジ型SSDをケースに差し込んで使用するモジュール式で、デスクトップPC用ケースには最大4本のカートリッジを同時に挿し込み、データ転送をすることができる。

SanDisk Professional “PRO-BLADEシリーズ” は、カートリッジ型SSDで素早いデータ転送を行える

■画質がひとまわり向上、EIZOのHDRリファレンスモニター


EIZOは、HDRリファレンスモニター「ColorEdge PROMINENCE CG1」を国内初展示した。映像制作での最終色調整(カラーグレーディング)に使用するHDR対応のモニターで、ColorEdge PROMINENCE CG3146の後継機に位置付けられるモデルとなる。

「ColorEdge PROMINENCE CG1」。発売は2025年1月24日

前モデルの機能を受け継ぎながら、独自のアルゴリズムによって表示性能を強化。文字の輪郭のシャープさ、色合いの鮮やかさ、視野角の広さなど、画質を全体的にブラッシュアップしているという。また、伝送規格「SMPTE ST 2110」への対応も果たした。

ブースでは、実際のグレーディングルームを模した暗室が設けられ、本製品の画質を体験できた。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク