アニメ人気などで日本楽曲の世界人気が上昇中
2024年、Spotifyで最も聴かれた邦楽は「Bling-Bang-Bang-Born」。6.4億人以上のデータに基づく年間ランキング発表
Spotifyは、全世界6億4000万人以上のユーザーデータに基づいた2024年の年間ランキングを本日12月5日より公開する。
同社の発表によると、2024年、「世界で最も再生された楽曲」はサブリナ・カーペンターの「Espresso」で、総再生回数は実に16億回を超えるという。「世界で最も再生されたアーティスト」には、テイラー・スウィフトが昨年に続いて選出された。
一方、「日本国内で最も再生された楽曲」にはCreepy Nutsの「Bling-Bang-Bang-Born」が選出。国内楽曲として史上最速で1億、2億、3億回再生を達成するほどの人気で、さらに「海外で最も再生された国内アーティストの楽曲」部門でも1位を獲得。両ランキングで同一楽曲が1位に選ばれるのはSpotify史上初のことだそうだ。
「国内で最も聴かれたアーティスト」にはMrs. GREEN APPLEが2年連続で選ばれたほか、「最も再生されたアルバム」には同バンドの「ANTENNA」が選出。Spotifyの「トップアーティスト - 日本」チャートのウィークリー部門では全週において1位を獲得しており、今なお最長連続1位記録(163週)を更新中なうえ、同チャートデイリー部門でも1,139日連続1位と最長記録を更新中だという。
また、今年は2017年のランキング発表以来初めて、「国内で最も聴かれたアーティスト」トップ10全てを国内アーティストが占めることになった。例年だとK-POPアーティストが1組以上ランクインしていたそうだが、K-POP自体は今年も変わらず人気があったことを考えると、純粋に国内アーティストが躍進を遂げた結果だと言えるだろう。
昨年から発表されている「国内で最もSNS上にシェアされたアーティスト」ではJO1が2年連続で選出されたほか、2位にNumber_i、3位にTravis Japanと、強力なファンベースを持つボーイズグループがトップ3を占める。JO1はリリース時にSpotifyユーザー限定でデジタルフォトブックを公開したり、限定ビデオポッドキャスト「JO1 MATCHA TIME」を配信するなど、年間を通して様々な取り組みを展開し、ファンコミュニティとのエンゲージメントを保ち続けているとのこと。
「海外で最も再生された国内アーティスト」には、4年連続でYOASOBIが選ばれた。また、「海外で最も再生された国内アーティストの楽曲」1位は先述の通り「Bling-Bang-Bang-Born」だが、加えてYOASOBI「アイドル」やKing Gnu「SPECIALZ」、キタニタツヤ「青のすみか」など、トップ10のうち6曲をアニメソングが占めており、アニメカルチャーの世界的な人気を裏付ける結果だとしている。
そのほかにも「海外で最も再生された国内の音楽(国別ランキング)」「日本で最も再生されたリリース年代別の楽曲」など様々なランキングが発表されている。ユーザーごとのリスニングデータも公開されているので、気になる方はぜひ確認されたい。
12月4日には、ランキング公開に先駆けてメディア向け説明会が開催された。本説明会ではスポティファイジャパン音楽部門 企画推進統括の芦澤紀子氏が登壇し、Spotifyの2024年の取り組みについて解説した。
芦澤氏によると、Spotifyの最新月間ユーザー数は6億4000万人で、うち有料会員数が2億5200万人。具体的な数字は公表していないものの、日本のユーザーも2016年の国内ローンチ以来、無料/有料会員ともに伸び続けている状態で、特にここ数年は日本でもストリーミングシフトが進み、カタログの拡充とともに国内外でのヒットソングが数多く生まれるようになってきたと語る。
2020年にはLiSAの「紅蓮華」が国内楽曲初の1億再生突破を記録。当時だと1億再生を突破する楽曲は年間に数曲程度だったが、今では100曲以上と、非常に多くのヒットソングが登場しているという。
その背景として、国内楽曲がグローバルに広がっていることが大きく影響していると説明。海外における国内楽曲の再生数はコロナ禍でのストリーミングシフトを経て大きく伸びており、2023年時点で前年比約30%増という伸び方をしているそう。
そして、この結果を牽引するのが「世界的なアニメ人気と、関連する音楽も含めた周辺カルチャーの広がりであることは言うまでもありません」とコメント。2024年には公式アニメプレイリストや関連ポッドキャストなどを集約したアニメハブを世界規模でリニューアルしたり、海外向けの日本アニメ配信サービス「Crunchyroll」と提携したりと、アニメに焦点を当てた海外戦略を強化してきたという。
また、アニメ以外も含む日本のポップカルチャーを世界に紹介するプレイリスト「ガチャポップ」も、Bling-Bang-Bang-Bornの世界的ヒットも手伝って世界的に注目を集めるようになったそう。他にも千葉雄喜「チーム友達」の国内外での人気や、それをきっかけとしたミーガン・ジー・スタリオンとのコラボ曲「Mamushi (feat. Yuki Chiba)」の世界的ヒット、グローバルスタンダードを志向するXGの活躍など、ラップやR&Bジャンルにも注目したいと語る。
国内における音楽支援としては、SNSでのバズからヒットにつながる現象に着目し、2022年よりTiktokと共同でアーティストを応援するプログラム「Buzz Tracker」を実施している。今年も乃紫の「全方向美少女」やMega Shinnosukeの「愛とU」などのSNS発ヒットソングが生まれるなか、お気に入りのコンテンツをSpotifyからTiktokに直接シェアできる新機能を実装した。
Spotifyアプリのアップデートも各種予定しており、リリース前のアルバムのプリセーブを促進させる「カウントダウンページ」機能のローンチを予告。ミュージックビデオの機能、カタログ拡張など、ミュージックビデオ体験の進化にも注目してほしいとコメントした。
今回のランキング発表にあたってのプロモーションも用意。(株)ZOZOとのコラボレーションのもと、「Spotifyまとめ2024」プレイリストから人気を集めた10楽曲のデザインをプリントしたTシャツをZOZOVILLAで受注販売する企画を本日12月5日より実施する。
Spotifyが企業とコラボし、アパレルアイテムを制作するのは日本ではこれが初めてとのこと。先述の通り10楽曲のジャケットデザインを全面にプリントしており、それぞれブラック/ホワイトの2色を展開。襟裏にはコードが印刷され、アプリのカメラ機能で読み取ると元となったプレイリストにアクセスできるほか、レコードジャケットをイメージしたパッケージで販売するため、「着ても飾っても楽しめる」とする。
さらに12月13日から15日にかけて、渋谷MIYASHITA PARK SOUTH 2階の吹き抜け広場にてポップアップイベントを実施。自身の試聴履歴に基づいたオリジナルキーチェーン作成コーナーや、オリジナルデザインのフォトシールを撮影できるブースなど、Spotifyまとめを体感できる4つのコンテンツが用意されるとのこと。
■2024年、日本で最も聴かれた曲は「Bling-Bang-Bang-Born」。Spotifyの年間ランキング発表
同社の発表によると、2024年、「世界で最も再生された楽曲」はサブリナ・カーペンターの「Espresso」で、総再生回数は実に16億回を超えるという。「世界で最も再生されたアーティスト」には、テイラー・スウィフトが昨年に続いて選出された。
一方、「日本国内で最も再生された楽曲」にはCreepy Nutsの「Bling-Bang-Bang-Born」が選出。国内楽曲として史上最速で1億、2億、3億回再生を達成するほどの人気で、さらに「海外で最も再生された国内アーティストの楽曲」部門でも1位を獲得。両ランキングで同一楽曲が1位に選ばれるのはSpotify史上初のことだそうだ。
「国内で最も聴かれたアーティスト」にはMrs. GREEN APPLEが2年連続で選ばれたほか、「最も再生されたアルバム」には同バンドの「ANTENNA」が選出。Spotifyの「トップアーティスト - 日本」チャートのウィークリー部門では全週において1位を獲得しており、今なお最長連続1位記録(163週)を更新中なうえ、同チャートデイリー部門でも1,139日連続1位と最長記録を更新中だという。
また、今年は2017年のランキング発表以来初めて、「国内で最も聴かれたアーティスト」トップ10全てを国内アーティストが占めることになった。例年だとK-POPアーティストが1組以上ランクインしていたそうだが、K-POP自体は今年も変わらず人気があったことを考えると、純粋に国内アーティストが躍進を遂げた結果だと言えるだろう。
昨年から発表されている「国内で最もSNS上にシェアされたアーティスト」ではJO1が2年連続で選出されたほか、2位にNumber_i、3位にTravis Japanと、強力なファンベースを持つボーイズグループがトップ3を占める。JO1はリリース時にSpotifyユーザー限定でデジタルフォトブックを公開したり、限定ビデオポッドキャスト「JO1 MATCHA TIME」を配信するなど、年間を通して様々な取り組みを展開し、ファンコミュニティとのエンゲージメントを保ち続けているとのこと。
「海外で最も再生された国内アーティスト」には、4年連続でYOASOBIが選ばれた。また、「海外で最も再生された国内アーティストの楽曲」1位は先述の通り「Bling-Bang-Bang-Born」だが、加えてYOASOBI「アイドル」やKing Gnu「SPECIALZ」、キタニタツヤ「青のすみか」など、トップ10のうち6曲をアニメソングが占めており、アニメカルチャーの世界的な人気を裏付ける結果だとしている。
そのほかにも「海外で最も再生された国内の音楽(国別ランキング)」「日本で最も再生されたリリース年代別の楽曲」など様々なランキングが発表されている。ユーザーごとのリスニングデータも公開されているので、気になる方はぜひ確認されたい。
■日本発ヒットソングが続々登場中。アニメやガチャポップ、ラップなどにも注目
12月4日には、ランキング公開に先駆けてメディア向け説明会が開催された。本説明会ではスポティファイジャパン音楽部門 企画推進統括の芦澤紀子氏が登壇し、Spotifyの2024年の取り組みについて解説した。
芦澤氏によると、Spotifyの最新月間ユーザー数は6億4000万人で、うち有料会員数が2億5200万人。具体的な数字は公表していないものの、日本のユーザーも2016年の国内ローンチ以来、無料/有料会員ともに伸び続けている状態で、特にここ数年は日本でもストリーミングシフトが進み、カタログの拡充とともに国内外でのヒットソングが数多く生まれるようになってきたと語る。
2020年にはLiSAの「紅蓮華」が国内楽曲初の1億再生突破を記録。当時だと1億再生を突破する楽曲は年間に数曲程度だったが、今では100曲以上と、非常に多くのヒットソングが登場しているという。
その背景として、国内楽曲がグローバルに広がっていることが大きく影響していると説明。海外における国内楽曲の再生数はコロナ禍でのストリーミングシフトを経て大きく伸びており、2023年時点で前年比約30%増という伸び方をしているそう。
そして、この結果を牽引するのが「世界的なアニメ人気と、関連する音楽も含めた周辺カルチャーの広がりであることは言うまでもありません」とコメント。2024年には公式アニメプレイリストや関連ポッドキャストなどを集約したアニメハブを世界規模でリニューアルしたり、海外向けの日本アニメ配信サービス「Crunchyroll」と提携したりと、アニメに焦点を当てた海外戦略を強化してきたという。
また、アニメ以外も含む日本のポップカルチャーを世界に紹介するプレイリスト「ガチャポップ」も、Bling-Bang-Bang-Bornの世界的ヒットも手伝って世界的に注目を集めるようになったそう。他にも千葉雄喜「チーム友達」の国内外での人気や、それをきっかけとしたミーガン・ジー・スタリオンとのコラボ曲「Mamushi (feat. Yuki Chiba)」の世界的ヒット、グローバルスタンダードを志向するXGの活躍など、ラップやR&Bジャンルにも注目したいと語る。
国内における音楽支援としては、SNSでのバズからヒットにつながる現象に着目し、2022年よりTiktokと共同でアーティストを応援するプログラム「Buzz Tracker」を実施している。今年も乃紫の「全方向美少女」やMega Shinnosukeの「愛とU」などのSNS発ヒットソングが生まれるなか、お気に入りのコンテンツをSpotifyからTiktokに直接シェアできる新機能を実装した。
Spotifyアプリのアップデートも各種予定しており、リリース前のアルバムのプリセーブを促進させる「カウントダウンページ」機能のローンチを予告。ミュージックビデオの機能、カタログ拡張など、ミュージックビデオ体験の進化にも注目してほしいとコメントした。
■Spotify × ZOZOコラボアイテム登場。渋谷でポップアップイベントも
今回のランキング発表にあたってのプロモーションも用意。(株)ZOZOとのコラボレーションのもと、「Spotifyまとめ2024」プレイリストから人気を集めた10楽曲のデザインをプリントしたTシャツをZOZOVILLAで受注販売する企画を本日12月5日より実施する。
Spotifyが企業とコラボし、アパレルアイテムを制作するのは日本ではこれが初めてとのこと。先述の通り10楽曲のジャケットデザインを全面にプリントしており、それぞれブラック/ホワイトの2色を展開。襟裏にはコードが印刷され、アプリのカメラ機能で読み取ると元となったプレイリストにアクセスできるほか、レコードジャケットをイメージしたパッケージで販売するため、「着ても飾っても楽しめる」とする。
さらに12月13日から15日にかけて、渋谷MIYASHITA PARK SOUTH 2階の吹き抜け広場にてポップアップイベントを実施。自身の試聴履歴に基づいたオリジナルキーチェーン作成コーナーや、オリジナルデザインのフォトシールを撮影できるブースなど、Spotifyまとめを体感できる4つのコンテンツが用意されるとのこと。