ボディ内手ブレ補正初搭載
フジフイルム、動画性能大幅強化したミラーレス一眼「X-H1」。フィルム映画のような色再現も可能に
富士フイルムは、ミラーレス一眼レフカメラ「Xシリーズ」の新モデルとして、耐久性・動画撮影性能を追求し、ボディ内手ブレ補正を初搭載する「FUJIFILM X-H1」を3月1日より発売する。ボディ単体でのみ販売し、オープン価格だが24万円前後での実売を想定する。
また、本機の動画撮影機能を活かすシネマレンズ「フジノンレンズMKX18-5.5mmT2.9」「フジノンレンズMKX50-135mmT2.9」も6月に発売。「フジノンレンズMKX18-5.5mmT2.9」は549,500円前後、「フジノンレンズMKX50-135mmT2.9」は599,500円前後の実売を想定する。
同社は本日、製品詳細と販売戦略に関して発表会を開催。同社社長の助野健児氏らが登壇し、製品紹介には同社光学・電子映像事業部部長の飯田年久氏があたった。
X-H1は、同社従来製品とは一線を画す「新しいカテゴリ/コンセプトの製品」として開発されたという「ハイパフォーマンス・ミラーレス一眼カメラ」。プロカメラマンの使用を想定し、耐久性、操作性を重視。今後発売を予定している、大口径望遠レンズにも釣り合う設計とした。また、動画撮影性能も大幅に向上した。
センサーは約2,430万画素のAPS-Cサイズ「X-Trans CMOS III」、画像処理エンジンは「X-Processor Pro」で、既存モデル「X-T2」と同等。X-H1は機能性を、X-T2は小型軽量を特色として併売する。
ファインダー倍率は0.75倍、369万ドットで高輝度、高精細、高レスポンス。モニターには同社中盤ミラーレスカメラ「GFX50S」と同等の104万ドット背面タッチモニターと、1.28型天面サブモニターを搭載する。
ボディは高剛性マグネシウムで成形し、厚みは従来モデルの1.5倍、マウント等主要な部位には1mmのリブを設ける。従来機種と比較した強度は2倍にまで高まっており、外装も粒度を高めた高度8H相当の塗装によって擦り傷がつきにくいという。内部も後述する手ブレ補正機構「IBISユニット」のフレームと大型ヒートシンクで保護する。
全身104箇所にはシーリングパーツを配置することで防塵/防滴/耐低温性能を持たせており、過酷な環境下で40名以上のカメラマンによる1ヶ月のテストを行った際、1度も故障を起こさなかったとのこと。
Xシリーズとして初めて、ボディ内に5軸5.5段の手ブレ補正機能「IBISユニット」を内蔵した。従来同社では画質性能を優先し、手ブレ補正機能はレンズにのみ内蔵してきたが、今回オールドレンズなど非対応レンズのユーザーからの声に応える形で、画質劣化の少ないボディ内手ブレ補正を開発したという。レンズとボディの手ブレ補正を連動させる機能は無いが、今後研究を行うとのことだ。
手ブレ補正の核となるIBISユニットは、鏡面加工したステンレスシャーシとセラミックボール、高トルクアクチュエーターなどから成り立っており、非常に誤差の少ない加工/組み立て技術によって初めて実現したという。
また手ブレ補正機構の一環としてボディ5箇所にスプリング式ショックアブソーバーを内蔵しているが、そのおかげでシャッターショック・シャッター音も抑制。非常にタッチの軽いシャッターボタンと相まり、静粛かつ軽快な撮影が可能となっている。
AF速度/精度も向上。暗所やF11までの絞り値でもAFが働くように改良。捕捉性能も高まっており、被写体が激しく動くスポーツや、動物の毛並みのような精緻な被写体などに効果を発揮するという。また照明のちらつきなどを抑えるフリッカー低減撮影も利用可能となった。
動画は4,096×2,160のDCI 4K撮影や200Mbpsの高ビットレート記録、1080/120Pのハイスピード撮影、ダイナミックレンジ400%設定に対応。色や輝度などのデータを編集可能な形でSDカードに残す「F-Log SDカード記録」機能なども搭載し、プロの映像制作現場を考慮したスペックを備える。
また動画撮影用の新フィルムシミュレーション「ETERNA(エテルナ)」を搭載。同社が過去製造していた同名の映画用フィルムの色味/階調を再現したもので、飯田氏は「従来はプロが編集ツールで生み出していた、映画のような落ち着いて柔らかな階調を撮って出しで再現できる。デジタルシネマのワークフローを劇的に変化させる」とした。
専用オプションとしては、バッテリー2つを内蔵できる外付けグリップ「VPB-XH1」を同時発売する。X-H1底面に接続することで縦方向の保持力を増し、撮影時間を延長することができる。グリップにはシャッターボタンやフォーカスレバーなど操作ボタンを配置しており、横位置撮影と同じ操作を縦位置撮影でも行うことができる。また内蔵バッテリーを同時使用し、電力を撮影時間の延長ではなく連射性能の向上や撮影間隔の短縮などにまわす「ブーストモード」切り替えレバーも搭載する。
同社社長の助野氏は、X-H1を「Xシリーズの撮影領域を拡張する画期的な製品」と紹介。Xシリーズはじめミラーレス市場は昨年大幅な伸長を見せており、同社では2018年も投資を続け、市場全体の活性化を担っていくと述べた。
(2月15日19時 防滴防塵や手ブレ補正などの詳細、発表会内のコメント等について追記しました)
また、本機の動画撮影機能を活かすシネマレンズ「フジノンレンズMKX18-5.5mmT2.9」「フジノンレンズMKX50-135mmT2.9」も6月に発売。「フジノンレンズMKX18-5.5mmT2.9」は549,500円前後、「フジノンレンズMKX50-135mmT2.9」は599,500円前後の実売を想定する。
同社は本日、製品詳細と販売戦略に関して発表会を開催。同社社長の助野健児氏らが登壇し、製品紹介には同社光学・電子映像事業部部長の飯田年久氏があたった。
X-H1は、同社従来製品とは一線を画す「新しいカテゴリ/コンセプトの製品」として開発されたという「ハイパフォーマンス・ミラーレス一眼カメラ」。プロカメラマンの使用を想定し、耐久性、操作性を重視。今後発売を予定している、大口径望遠レンズにも釣り合う設計とした。また、動画撮影性能も大幅に向上した。
センサーは約2,430万画素のAPS-Cサイズ「X-Trans CMOS III」、画像処理エンジンは「X-Processor Pro」で、既存モデル「X-T2」と同等。X-H1は機能性を、X-T2は小型軽量を特色として併売する。
ファインダー倍率は0.75倍、369万ドットで高輝度、高精細、高レスポンス。モニターには同社中盤ミラーレスカメラ「GFX50S」と同等の104万ドット背面タッチモニターと、1.28型天面サブモニターを搭載する。
ボディは高剛性マグネシウムで成形し、厚みは従来モデルの1.5倍、マウント等主要な部位には1mmのリブを設ける。従来機種と比較した強度は2倍にまで高まっており、外装も粒度を高めた高度8H相当の塗装によって擦り傷がつきにくいという。内部も後述する手ブレ補正機構「IBISユニット」のフレームと大型ヒートシンクで保護する。
全身104箇所にはシーリングパーツを配置することで防塵/防滴/耐低温性能を持たせており、過酷な環境下で40名以上のカメラマンによる1ヶ月のテストを行った際、1度も故障を起こさなかったとのこと。
Xシリーズとして初めて、ボディ内に5軸5.5段の手ブレ補正機能「IBISユニット」を内蔵した。従来同社では画質性能を優先し、手ブレ補正機能はレンズにのみ内蔵してきたが、今回オールドレンズなど非対応レンズのユーザーからの声に応える形で、画質劣化の少ないボディ内手ブレ補正を開発したという。レンズとボディの手ブレ補正を連動させる機能は無いが、今後研究を行うとのことだ。
手ブレ補正の核となるIBISユニットは、鏡面加工したステンレスシャーシとセラミックボール、高トルクアクチュエーターなどから成り立っており、非常に誤差の少ない加工/組み立て技術によって初めて実現したという。
また手ブレ補正機構の一環としてボディ5箇所にスプリング式ショックアブソーバーを内蔵しているが、そのおかげでシャッターショック・シャッター音も抑制。非常にタッチの軽いシャッターボタンと相まり、静粛かつ軽快な撮影が可能となっている。
AF速度/精度も向上。暗所やF11までの絞り値でもAFが働くように改良。捕捉性能も高まっており、被写体が激しく動くスポーツや、動物の毛並みのような精緻な被写体などに効果を発揮するという。また照明のちらつきなどを抑えるフリッカー低減撮影も利用可能となった。
動画は4,096×2,160のDCI 4K撮影や200Mbpsの高ビットレート記録、1080/120Pのハイスピード撮影、ダイナミックレンジ400%設定に対応。色や輝度などのデータを編集可能な形でSDカードに残す「F-Log SDカード記録」機能なども搭載し、プロの映像制作現場を考慮したスペックを備える。
また動画撮影用の新フィルムシミュレーション「ETERNA(エテルナ)」を搭載。同社が過去製造していた同名の映画用フィルムの色味/階調を再現したもので、飯田氏は「従来はプロが編集ツールで生み出していた、映画のような落ち着いて柔らかな階調を撮って出しで再現できる。デジタルシネマのワークフローを劇的に変化させる」とした。
専用オプションとしては、バッテリー2つを内蔵できる外付けグリップ「VPB-XH1」を同時発売する。X-H1底面に接続することで縦方向の保持力を増し、撮影時間を延長することができる。グリップにはシャッターボタンやフォーカスレバーなど操作ボタンを配置しており、横位置撮影と同じ操作を縦位置撮影でも行うことができる。また内蔵バッテリーを同時使用し、電力を撮影時間の延長ではなく連射性能の向上や撮影間隔の短縮などにまわす「ブーストモード」切り替えレバーも搭載する。
同社社長の助野氏は、X-H1を「Xシリーズの撮影領域を拡張する画期的な製品」と紹介。Xシリーズはじめミラーレス市場は昨年大幅な伸長を見せており、同社では2018年も投資を続け、市場全体の活性化を担っていくと述べた。
(2月15日19時 防滴防塵や手ブレ補正などの詳細、発表会内のコメント等について追記しました)