コンセプトは「TAKE ACTION」
DJIのアクションカメラ「OSMO ACTION」を早速体験。GoProに強力なライバル登場
DJIは、ブランド初のアクションカメラ「OSMO ACTION」を5月17日より発売する。価格は44,820円(税込)。昨日の製品発表(関連ニュース)にともない、本日都内で発表会・体験会が開催された。
■コンセプトは「TAKE ACTION」
まずDJI JAPAN株式会社 コンシューマ マーケティングディレクター 川中良之氏が登壇し、同社は今までに「ドローンはもちろん、カメラスタビライザーなど多種多様なラインナップを拡大してきた」と説明。その上で、「激しい展開がなされるスポーツ、雨雪といった天候下の山々、水中などのアクションに特化するカメラがあったなら。その答えがアクションカメラです」と今回のOSMO ACTIONを実際に披露した。
昨年発売のビデオカメラ「OSMO POCKET」のコンセプトが “EVERYDAY MOVIE” であることに触れ、今回のアクションカメラは「撮りたいと思う衝動をそのままに、よりアクティブに、よりワイルドに撮影できる。コンセプトを掲げるならば『TAKE ACTION』」と説明した。
また「瞬間瞬間の撮りたいシーンを逃さず、水陸両用で非常に使いやすい製品に仕上がっている」と妥協の無いつくりをアピール。「アクションカメラをはじめたい方、すでに使っている方にもおすすめ。ドローン空撮映像と組み合わせた創作活動も面白いと思います」と、新しい映像をもたらす製品の1つであると強調した。
■デュアルスクリーンが最大の特徴。ブレ補正も搭載
続いて同社のプロダクトマーケティングマネージャーを務める皆川正昭氏が登壇し、製品の説明について解説を行った。
最大の特徴はデュアルスクリーンとしており、背面モニターを2本の指でタップするだけで簡単に切り替えられるとのこと。前面には簡単にセルフィーが行える1.4インチ、背面にはタッチやスワイプで操作が可能な2.25インチのディスプレイを搭載し、ともに直射日光の下でも見やすい750カンデラの超高輝度ディスプレイが採用されている。
OSには直感的・柔軟な操作性が特徴とする「Action OS」を搭載。撮影ボタン、電源ボタン、QS(クイックスイッチ)ボタンの3つのボタンを備えており、これらは物理ボタンであるため、ウィンタースポーツなど手袋をはめたままでも操作しやすいとする。
QSボタンでは、写真/ビデオ/お気に入りの撮影モードなどを切り替えることができる。また電源オフの状態であっても、シャッターボタンを押すと2秒で撮影が行えるSnapShot機能も搭載する。
撮像素子には1/2.3型で1,200万画素のCMOSセンサーを搭載。4K60P 100Mbpsの動画を撮影することができる。また4K30Pとなるが、HDR動画の撮影にも対応。またレンズの視野角は145度で、F値は2.8となる。レンズには着脱可能な保護カバーがついており、コーティングにより汚れもつきにくくなっているとのこと。交換できる点を活かし、オプションでND(減光)フィルターも用意される。
ブレ補正については、これまでドローンやジンバルにおいて「世界中の映像制作者に高度なブレ補正を提供してきた」とアピール。その技術を活かした電子ブレ補正「RockSteady(ロックステディ)」により、激しいアクションシーンでもブレのない映像を提供できるという。
筐体の大きさは約65W×42H×35Dmmで、質量は124g。防塵、耐衝撃、11mの防水に対応しており、-10度でも動作する仕様となっている。1,300mAhのバッテリーは着脱可能となっており、RockSteady有効時の4K/30fpsでは最長93分、RockSteady無効時の1080p/30fpsでは最長135分の撮影が行える。記録メディアはmicroSDで最大256GBに対応する。
そのほかの撮影機能として、フルHD画質で最大8倍(240fps)のスローモーションが撮れる「スローモーション」、時の流れを凝縮して撮影したいときにピッタリな「タイムラプス」、シャッタースピードやホワイトバランスなど、5つまでのカメラプロファイルを保存できる「カスタムモード」を備える。
BluetoothとWi-Fiを搭載することで、アプリ「DJI Mimo」からライブビューなどを実施可能。操作だけでなく、テンプレートを使用した編集機能やSNSのシェア機能も搭載する。
付属品は、アクセサリーの取り付けなど拡張性を高める「カメラフレーム」、様々なアクセサリーに取り付けられる「クイックリリースベース」、アクセサリーに本体を固定する「止めねじ」、接着式のマウント。さらにオプションとして、水深60cmに対応する防水ケース、三脚に取り付けられるねじアダプター、ピボットアーム、バッテリー3つを130分で同時充電できる「充電ハブ」、NDフィルター(ND4/8/16/32)、カメラを水に浮かすことができる「フローティングハンドル」が用意される。
■マウンテンバイクによるダウンヒル映像を制作
会場では日本独自のプロモーションとして制作したという、マウンテンバイクでのダウンヒル映像を上映。撮影に携わったマウンテンバイクプロライダーの永田隼也氏がゲストとして登場した。
同映像では、永田選手がライディング中に使うアイウェアに搭載する、オークリーのプリズムレンズを通した映像も組み合わせることで、 “実際の視点” を記録することにこだわったとのこと。実際に使用した感想として、「ブレなさが想像以上。ハンドルに取り付けたときは動きが大きいのでブレるかなと思っていたが、吸い付くような画質。最初に(撮った画を)見た時は感動した」と話した。
永田選手は「ダウンヒル」「エンデューロ」という、マウンテンバイクで山を下ったタイムを測る競技を行っている。特にエンデューロは自分で山に登り、そこから下りのタイムで競うという体力もテクニックも求められる競技。1日に5ステージ行うと合計60kmに及ぶこともあるという。
時間がかかる競技のため、実際のコースでの走行は1回のみであり、そのためOSMO ACTIONはコースを覚えるために強力な武器になるとのこと。「競技の結果に直結するので、今後も欠かせないパートナーになると思う」と締めくくった。
■早速ハンズオン
発表会の後には体験できる時間が設けられたので、実際に記者も製品を体感してみた。まず持ってみた感想は、アクションカメラらしく非常に “がっしり” としたつくりであること。表面はザラザラしており、タフに扱っても傷が付きにくそうで好印象だ。
バッテリーの取り外し方にも注目したい。アクションカメラにはロック解除のスイッチを押してからカバーをスライドさせる構造が多いが、OSMO ACTIONでは、ロックを解除するツメを2箇所動かさないと取り外すことができない。このツメも小さく固めのため、ある程度力をいれて指の爪で動かさないと動かない。水中で間違えて外れてしまうといったことはなさそうだ。
またmicroSDスロットと上述のバッテリー部が別になっていることは、このサイズでは珍しいように感じる。microSDスロットと充電端子は本体側面に備えられており、こちらは簡単に蓋が開けられる。開けづらいバッテリー部と一緒になっているより楽なのではないだろうか。
そしてレンズ部にはネジ式のレンズカバーがついており、アクセサリーとして発売されるNDフィルターを取り付けることができる。先述したマウンテンバイクの動画では、このフィルター部にオークリーの「プリズムレンズ」を装着していたため、NDフィルター以外にも、PL(偏光)フィルターなど、さらなるラインナップの追加も期待できる。サードパーティからもユニークなフィルターが発売されるかもしれない。
外観のチェックが終わったところで電源をいれて、少し操作を試してみた。今回は事前にマニュアルを見る時間もなく、ある程度はカンで操作を行ったが、スマートフォンライクなUIはわかりやすく、直感的に使うことができた。物理ボタンは電源、撮影、モードの3つのみで、それ以外の操作はすべてタッチパネルで行うことになっている。
タッチモデルでの操作は、基本的にスワイプで行う。画面の上部から下に向かって指をスライドさせると、スマートフォンのように各種機能のオン/オフが行える。また下からスワイプさせると解像度などの設定に、そして横に向かってスワイプさせると撮影データの閲覧が行えた。また目玉機能である前面モニターを使うには、2本指で画面を2回タップするだけ。QSボタンの長押しでも切り替えられるので、手袋の使用時なども考慮されている。
アクションカメラということで、類似品としてはGoProを思い浮かべる方も多いだろう。性能、大きさ、用途ともに非常に近しく、さらにDJIのほうが価格も安い。しかし製品としては、GoProは現在7モデル目という積み重ねがあり、細かな改善が行われてきている。
それと比べてOSMO ACTIONは、DJIが初めて送り出したモデルということもあり、実際に使ううちに不満点が見えてくるかもしれない。しかし、今回触った時間も短く、また同時に比較しているわけではないが、それでもOSMO ACTIONは非常に使い勝手が良く、強力なライバルになりそうだと感じた。
■コンセプトは「TAKE ACTION」
まずDJI JAPAN株式会社 コンシューマ マーケティングディレクター 川中良之氏が登壇し、同社は今までに「ドローンはもちろん、カメラスタビライザーなど多種多様なラインナップを拡大してきた」と説明。その上で、「激しい展開がなされるスポーツ、雨雪といった天候下の山々、水中などのアクションに特化するカメラがあったなら。その答えがアクションカメラです」と今回のOSMO ACTIONを実際に披露した。
昨年発売のビデオカメラ「OSMO POCKET」のコンセプトが “EVERYDAY MOVIE” であることに触れ、今回のアクションカメラは「撮りたいと思う衝動をそのままに、よりアクティブに、よりワイルドに撮影できる。コンセプトを掲げるならば『TAKE ACTION』」と説明した。
また「瞬間瞬間の撮りたいシーンを逃さず、水陸両用で非常に使いやすい製品に仕上がっている」と妥協の無いつくりをアピール。「アクションカメラをはじめたい方、すでに使っている方にもおすすめ。ドローン空撮映像と組み合わせた創作活動も面白いと思います」と、新しい映像をもたらす製品の1つであると強調した。
■デュアルスクリーンが最大の特徴。ブレ補正も搭載
続いて同社のプロダクトマーケティングマネージャーを務める皆川正昭氏が登壇し、製品の説明について解説を行った。
最大の特徴はデュアルスクリーンとしており、背面モニターを2本の指でタップするだけで簡単に切り替えられるとのこと。前面には簡単にセルフィーが行える1.4インチ、背面にはタッチやスワイプで操作が可能な2.25インチのディスプレイを搭載し、ともに直射日光の下でも見やすい750カンデラの超高輝度ディスプレイが採用されている。
OSには直感的・柔軟な操作性が特徴とする「Action OS」を搭載。撮影ボタン、電源ボタン、QS(クイックスイッチ)ボタンの3つのボタンを備えており、これらは物理ボタンであるため、ウィンタースポーツなど手袋をはめたままでも操作しやすいとする。
QSボタンでは、写真/ビデオ/お気に入りの撮影モードなどを切り替えることができる。また電源オフの状態であっても、シャッターボタンを押すと2秒で撮影が行えるSnapShot機能も搭載する。
撮像素子には1/2.3型で1,200万画素のCMOSセンサーを搭載。4K60P 100Mbpsの動画を撮影することができる。また4K30Pとなるが、HDR動画の撮影にも対応。またレンズの視野角は145度で、F値は2.8となる。レンズには着脱可能な保護カバーがついており、コーティングにより汚れもつきにくくなっているとのこと。交換できる点を活かし、オプションでND(減光)フィルターも用意される。
ブレ補正については、これまでドローンやジンバルにおいて「世界中の映像制作者に高度なブレ補正を提供してきた」とアピール。その技術を活かした電子ブレ補正「RockSteady(ロックステディ)」により、激しいアクションシーンでもブレのない映像を提供できるという。
筐体の大きさは約65W×42H×35Dmmで、質量は124g。防塵、耐衝撃、11mの防水に対応しており、-10度でも動作する仕様となっている。1,300mAhのバッテリーは着脱可能となっており、RockSteady有効時の4K/30fpsでは最長93分、RockSteady無効時の1080p/30fpsでは最長135分の撮影が行える。記録メディアはmicroSDで最大256GBに対応する。
そのほかの撮影機能として、フルHD画質で最大8倍(240fps)のスローモーションが撮れる「スローモーション」、時の流れを凝縮して撮影したいときにピッタリな「タイムラプス」、シャッタースピードやホワイトバランスなど、5つまでのカメラプロファイルを保存できる「カスタムモード」を備える。
BluetoothとWi-Fiを搭載することで、アプリ「DJI Mimo」からライブビューなどを実施可能。操作だけでなく、テンプレートを使用した編集機能やSNSのシェア機能も搭載する。
付属品は、アクセサリーの取り付けなど拡張性を高める「カメラフレーム」、様々なアクセサリーに取り付けられる「クイックリリースベース」、アクセサリーに本体を固定する「止めねじ」、接着式のマウント。さらにオプションとして、水深60cmに対応する防水ケース、三脚に取り付けられるねじアダプター、ピボットアーム、バッテリー3つを130分で同時充電できる「充電ハブ」、NDフィルター(ND4/8/16/32)、カメラを水に浮かすことができる「フローティングハンドル」が用意される。
■マウンテンバイクによるダウンヒル映像を制作
会場では日本独自のプロモーションとして制作したという、マウンテンバイクでのダウンヒル映像を上映。撮影に携わったマウンテンバイクプロライダーの永田隼也氏がゲストとして登場した。
同映像では、永田選手がライディング中に使うアイウェアに搭載する、オークリーのプリズムレンズを通した映像も組み合わせることで、 “実際の視点” を記録することにこだわったとのこと。実際に使用した感想として、「ブレなさが想像以上。ハンドルに取り付けたときは動きが大きいのでブレるかなと思っていたが、吸い付くような画質。最初に(撮った画を)見た時は感動した」と話した。
永田選手は「ダウンヒル」「エンデューロ」という、マウンテンバイクで山を下ったタイムを測る競技を行っている。特にエンデューロは自分で山に登り、そこから下りのタイムで競うという体力もテクニックも求められる競技。1日に5ステージ行うと合計60kmに及ぶこともあるという。
時間がかかる競技のため、実際のコースでの走行は1回のみであり、そのためOSMO ACTIONはコースを覚えるために強力な武器になるとのこと。「競技の結果に直結するので、今後も欠かせないパートナーになると思う」と締めくくった。
■早速ハンズオン
発表会の後には体験できる時間が設けられたので、実際に記者も製品を体感してみた。まず持ってみた感想は、アクションカメラらしく非常に “がっしり” としたつくりであること。表面はザラザラしており、タフに扱っても傷が付きにくそうで好印象だ。
バッテリーの取り外し方にも注目したい。アクションカメラにはロック解除のスイッチを押してからカバーをスライドさせる構造が多いが、OSMO ACTIONでは、ロックを解除するツメを2箇所動かさないと取り外すことができない。このツメも小さく固めのため、ある程度力をいれて指の爪で動かさないと動かない。水中で間違えて外れてしまうといったことはなさそうだ。
またmicroSDスロットと上述のバッテリー部が別になっていることは、このサイズでは珍しいように感じる。microSDスロットと充電端子は本体側面に備えられており、こちらは簡単に蓋が開けられる。開けづらいバッテリー部と一緒になっているより楽なのではないだろうか。
そしてレンズ部にはネジ式のレンズカバーがついており、アクセサリーとして発売されるNDフィルターを取り付けることができる。先述したマウンテンバイクの動画では、このフィルター部にオークリーの「プリズムレンズ」を装着していたため、NDフィルター以外にも、PL(偏光)フィルターなど、さらなるラインナップの追加も期待できる。サードパーティからもユニークなフィルターが発売されるかもしれない。
外観のチェックが終わったところで電源をいれて、少し操作を試してみた。今回は事前にマニュアルを見る時間もなく、ある程度はカンで操作を行ったが、スマートフォンライクなUIはわかりやすく、直感的に使うことができた。物理ボタンは電源、撮影、モードの3つのみで、それ以外の操作はすべてタッチパネルで行うことになっている。
タッチモデルでの操作は、基本的にスワイプで行う。画面の上部から下に向かって指をスライドさせると、スマートフォンのように各種機能のオン/オフが行える。また下からスワイプさせると解像度などの設定に、そして横に向かってスワイプさせると撮影データの閲覧が行えた。また目玉機能である前面モニターを使うには、2本指で画面を2回タップするだけ。QSボタンの長押しでも切り替えられるので、手袋の使用時なども考慮されている。
アクションカメラということで、類似品としてはGoProを思い浮かべる方も多いだろう。性能、大きさ、用途ともに非常に近しく、さらにDJIのほうが価格も安い。しかし製品としては、GoProは現在7モデル目という積み重ねがあり、細かな改善が行われてきている。
それと比べてOSMO ACTIONは、DJIが初めて送り出したモデルということもあり、実際に使ううちに不満点が見えてくるかもしれない。しかし、今回触った時間も短く、また同時に比較しているわけではないが、それでもOSMO ACTIONは非常に使い勝手が良く、強力なライバルになりそうだと感じた。