新アルゴリズムでAF強化
LUMIX、小型軽量のフルサイズミラーレス「S5」。上位機のセンサー/映像エンジン継承
パナソニックは、フルサイズミラーレスカメラ「LUMIX S5」を9月25日に発売する。オープン価格だが、ボディ単体は税抜24万円前後、ズームレンズ「S 20-60mm F3.5-5.6」とのKキットは税抜28万円前後での実売が予想される。また、合わせてキャッシュバックキャンペーンを実施。9/25 - 12/6の間に購入したユーザーを対象に、ボディ単体で2万円、レンズキットで3万円が後日キャッシュバックされる。
同社フルサイズミラーレスカメラ「Sシリーズ」の新モデルとして、高い基本性能を維持しながらも、大幅な小型軽量化を実現。「ハイブリッドフルサイズミラーレス」をコンセプトに、静止画/動画の両面において、上位モデル同等の高画質・表現力を達成している。
イメージセンサーには、S1と同じ24.2MPのフルサイズセンサーを採用。映像エンジンもS1と同等のヴィーナスエンジンを搭載している。センサーには「デュアルネイティブISOテクノロジー」を搭載し、高感度ノイズを低減。同技術では、1画素ごとに専用回路を2系統搭載することで、明るさに応じてベース感度を自動で切り替えている。
AFについては、空間認識AF(DFD AF)と、ディープラーニングを活用したリアルタイム認識AFを備える。リアルタイム認識AFでは、これまでの顔/瞳/人体認識に加えて、新たに頭部認識に対応し精度向上を図っている。検出速度は従来から顔・瞳が約2倍、人体・動物が約5倍に向上。顔・瞳の検出性能も向上しており、顔が傾いても瞳をしっかり捉えられるようになった。また捕捉力も向上し、後ろや横を向いた場合であっても被写体を捉え続けることが可能となり、また被写体が遠く小さい場合でもフォーカスが合わせられるようになった。
また静止画AFでは、新アルゴリズムとDFDの進化、認識処理の高速化を実施。背景抜けしにくく、一度失った場合でもすぐに被写体が捉え直せるとのこと。動画においても新アルゴリズムと認識処理の高速化を実施するほか、頭部認識にも対応。より意図した被写体を捉え続けることができるとしている。
5軸ボディ内手ブレ補正を搭載し、本体のみで5.0段、レンズ内手ブレ補正と協調するDual I.S.2により6.5段の補正に対応。ファインダーは0.74倍/236万ドットのOLEDで、フレームレートは60/120fpsを切替できる。表示タイムラグは0.005秒となり、アイポイントは20mm。また、背面のタッチ液晶は184万ドットのフリーアングルモニターで、高輝度広色域を採用する。
機能面では、96MP相当の高解像度写真を撮影可能なハイレゾモードを搭載する。新たにカメラ内でのJPEG撮影とRAW現像に対応。8秒までの低速シャッターも行えるようになった。また、風で木の枝が動いた場合などの動き補正にも対応する。
新搭載となる「ライブビューコンポジット」は、バルブ撮影で全体が明るくなりすぎてしまう場合に、明るく変化した部分のみを合成することで、明るい町並みを背景に星の光跡を記録できるというモード。仕上がり具合を確認しながら撮影できるため、好みのタイミングでの停止や、結果の確認が行える。
S1シリーズから引き続き、HLGフォトにも対応する。HLG階調のファイルをHSP形式で記録することで、人間の見た目に近い自然な輝度階調と色彩で記録。記録したデータは、HDRテレビやモニターにHDMI出力して鑑賞できる。また、ナチュラル、モノクロームといった12種類のフォトスタイルに対応。アスペクト比は6種類に対応し、16:9/3:2/4:3/1:1/65:24/2:1から選ぶことができる。
動画性能では、4K60pや4K 10bit記録に対応するなど、プロ向けにも使える記録水準を確保。また、同社がこれまで培ってきた放熱技術を駆使することで、ボディの小型化を実現しつつも、4K60p/4K 10bitでは30分、4K 8bit/フルHDでは時間制限なしの長時間撮影が行える。
ダイナミックレンジはVARICAMやS1Hと同水準の14+ストップを備え、V-LogではV-Gamutによる広色域記録にも対応。さらにHDMI出力による外部記録のみとなるが、4K60p 4:2:2 10bitの記録にも対応する。
また、シネマスコープサイズの映像作品を制作できるアナモフィック撮影にも対応。引き伸ばした状態をモニター上でシミュレーションして表示することもできる。スロー&クイックモーション撮影では、最大60倍のクイックと7.5倍のスローに対応し、AFや4K記録も行える。
そのほかの動画機能では、HLG方式での4K HDR動画記録、709ライク&ニー設定、シネライクD2/V3、4K60pインターバル動画に対応。スポット輝度メーターやゼブラパターン、記録中の赤枠表示、WFM表示、設定した縦横比のフレーム表示といった各種アシスト機能も備える。
バッテリーは新タイプの「DMW-BLK22」となり、最大撮影枚数は470枚(EVF使用時)。PD対応のバッテリーチャージャー「DMW-BTC15」や、DCカプラー「DMW-DCC17」も用意する。価格はオープンだが、バッテリーは8,500円前後、チャージャーは13,000円前後、DCカプラーは4,000円前後(いずれも税抜)での実売が予想される。
またバッテリーグリップ「DMW-BGS5」も用意する。同じくオープン価格だが、予想実売価格は税抜35,000円前後。トライポッドグリップ、リモートシャッター、XLRマイクロホンアダプターといった各種既存アクセサリーにも対応する。
本体はフルマグネシウムボディの防塵防滴設計で、質量は約714g(SDカード1枚とバッテリー含む)。質量350gのキットレンズ「LUMIX S 20-60mm F3.5-5.6」と組み合わせた場合は1,064gとなり、トータルで約1kgの高機動性をアピールしている。なお、同レンズは今年7月に発売されたばかりの新しいモデルで、最短撮影距離は15cm。ブリージングの抑制や絞り、マイクロステップ制御による急激な露出変化の抑制など、動画撮影にも配慮した設計が施されている。
ダブルSDカードスロットを搭載し、スロット1ではUHS-IIとV90をサポート。順次記録をはじめ、バックアップ記録、振り分け記録に対応する。インターフェースはマイク端子、ヘッドホン端子、リモート端子、HDMI端子、USB3.1Gen1 Type-Cを搭載。USBは充電と給電に対応し、フル充電までの時間は約240分。なお本体はPDに対応しないが、先述のPD対応チャージャーを使用することで、175分でフル充電できる。外形寸法は132.6×97.1×81.9mm。
■S1の小型軽量版という感覚
S5について紹介するオンラインセミナーも開催された。製品のスペックや機能をはじめとする解説が実施されたほか、写真家の岡田敦氏によるトークセッションを実施。北海道のユルリ島にて、S5で撮影した写真/映像作品を披露した。
岡田氏は実際にS5を使用した感想を「S1の小型軽量版という感覚で、写りも引けを取らない」と絶賛。「かなり軽くなった。感覚としては1まわり以上小さくなったように感じた」と、機動性についても高く評価した。
同社フルサイズミラーレスカメラ「Sシリーズ」の新モデルとして、高い基本性能を維持しながらも、大幅な小型軽量化を実現。「ハイブリッドフルサイズミラーレス」をコンセプトに、静止画/動画の両面において、上位モデル同等の高画質・表現力を達成している。
イメージセンサーには、S1と同じ24.2MPのフルサイズセンサーを採用。映像エンジンもS1と同等のヴィーナスエンジンを搭載している。センサーには「デュアルネイティブISOテクノロジー」を搭載し、高感度ノイズを低減。同技術では、1画素ごとに専用回路を2系統搭載することで、明るさに応じてベース感度を自動で切り替えている。
AFについては、空間認識AF(DFD AF)と、ディープラーニングを活用したリアルタイム認識AFを備える。リアルタイム認識AFでは、これまでの顔/瞳/人体認識に加えて、新たに頭部認識に対応し精度向上を図っている。検出速度は従来から顔・瞳が約2倍、人体・動物が約5倍に向上。顔・瞳の検出性能も向上しており、顔が傾いても瞳をしっかり捉えられるようになった。また捕捉力も向上し、後ろや横を向いた場合であっても被写体を捉え続けることが可能となり、また被写体が遠く小さい場合でもフォーカスが合わせられるようになった。
また静止画AFでは、新アルゴリズムとDFDの進化、認識処理の高速化を実施。背景抜けしにくく、一度失った場合でもすぐに被写体が捉え直せるとのこと。動画においても新アルゴリズムと認識処理の高速化を実施するほか、頭部認識にも対応。より意図した被写体を捉え続けることができるとしている。
5軸ボディ内手ブレ補正を搭載し、本体のみで5.0段、レンズ内手ブレ補正と協調するDual I.S.2により6.5段の補正に対応。ファインダーは0.74倍/236万ドットのOLEDで、フレームレートは60/120fpsを切替できる。表示タイムラグは0.005秒となり、アイポイントは20mm。また、背面のタッチ液晶は184万ドットのフリーアングルモニターで、高輝度広色域を採用する。
機能面では、96MP相当の高解像度写真を撮影可能なハイレゾモードを搭載する。新たにカメラ内でのJPEG撮影とRAW現像に対応。8秒までの低速シャッターも行えるようになった。また、風で木の枝が動いた場合などの動き補正にも対応する。
新搭載となる「ライブビューコンポジット」は、バルブ撮影で全体が明るくなりすぎてしまう場合に、明るく変化した部分のみを合成することで、明るい町並みを背景に星の光跡を記録できるというモード。仕上がり具合を確認しながら撮影できるため、好みのタイミングでの停止や、結果の確認が行える。
S1シリーズから引き続き、HLGフォトにも対応する。HLG階調のファイルをHSP形式で記録することで、人間の見た目に近い自然な輝度階調と色彩で記録。記録したデータは、HDRテレビやモニターにHDMI出力して鑑賞できる。また、ナチュラル、モノクロームといった12種類のフォトスタイルに対応。アスペクト比は6種類に対応し、16:9/3:2/4:3/1:1/65:24/2:1から選ぶことができる。
動画性能では、4K60pや4K 10bit記録に対応するなど、プロ向けにも使える記録水準を確保。また、同社がこれまで培ってきた放熱技術を駆使することで、ボディの小型化を実現しつつも、4K60p/4K 10bitでは30分、4K 8bit/フルHDでは時間制限なしの長時間撮影が行える。
ダイナミックレンジはVARICAMやS1Hと同水準の14+ストップを備え、V-LogではV-Gamutによる広色域記録にも対応。さらにHDMI出力による外部記録のみとなるが、4K60p 4:2:2 10bitの記録にも対応する。
また、シネマスコープサイズの映像作品を制作できるアナモフィック撮影にも対応。引き伸ばした状態をモニター上でシミュレーションして表示することもできる。スロー&クイックモーション撮影では、最大60倍のクイックと7.5倍のスローに対応し、AFや4K記録も行える。
そのほかの動画機能では、HLG方式での4K HDR動画記録、709ライク&ニー設定、シネライクD2/V3、4K60pインターバル動画に対応。スポット輝度メーターやゼブラパターン、記録中の赤枠表示、WFM表示、設定した縦横比のフレーム表示といった各種アシスト機能も備える。
バッテリーは新タイプの「DMW-BLK22」となり、最大撮影枚数は470枚(EVF使用時)。PD対応のバッテリーチャージャー「DMW-BTC15」や、DCカプラー「DMW-DCC17」も用意する。価格はオープンだが、バッテリーは8,500円前後、チャージャーは13,000円前後、DCカプラーは4,000円前後(いずれも税抜)での実売が予想される。
またバッテリーグリップ「DMW-BGS5」も用意する。同じくオープン価格だが、予想実売価格は税抜35,000円前後。トライポッドグリップ、リモートシャッター、XLRマイクロホンアダプターといった各種既存アクセサリーにも対応する。
本体はフルマグネシウムボディの防塵防滴設計で、質量は約714g(SDカード1枚とバッテリー含む)。質量350gのキットレンズ「LUMIX S 20-60mm F3.5-5.6」と組み合わせた場合は1,064gとなり、トータルで約1kgの高機動性をアピールしている。なお、同レンズは今年7月に発売されたばかりの新しいモデルで、最短撮影距離は15cm。ブリージングの抑制や絞り、マイクロステップ制御による急激な露出変化の抑制など、動画撮影にも配慮した設計が施されている。
ダブルSDカードスロットを搭載し、スロット1ではUHS-IIとV90をサポート。順次記録をはじめ、バックアップ記録、振り分け記録に対応する。インターフェースはマイク端子、ヘッドホン端子、リモート端子、HDMI端子、USB3.1Gen1 Type-Cを搭載。USBは充電と給電に対応し、フル充電までの時間は約240分。なお本体はPDに対応しないが、先述のPD対応チャージャーを使用することで、175分でフル充電できる。外形寸法は132.6×97.1×81.9mm。
■S1の小型軽量版という感覚
S5について紹介するオンラインセミナーも開催された。製品のスペックや機能をはじめとする解説が実施されたほか、写真家の岡田敦氏によるトークセッションを実施。北海道のユルリ島にて、S5で撮影した写真/映像作品を披露した。
岡田氏は実際にS5を使用した感想を「S1の小型軽量版という感覚で、写りも引けを取らない」と絶賛。「かなり軽くなった。感覚としては1まわり以上小さくなったように感じた」と、機動性についても高く評価した。