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ガジェット統計学者が論文誌上で報告

クマが900頭以上いる地域ではビッグフットの目撃が増えるとの研究結果

Gadget Gate
公開日 2023/01/31 17:41 Munenori Taniguchi
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UMA(海外ではCryptid)と呼ばれる未確認生物の代表格と言えば、ビッグフットやサスカッチと言われる、巨体の猿人。しかしこの謎の生物の正体について、実はクマなのではないかという研究が、プレプリント論文誌bioRxivで報告された。

報告によれば、北米におけるビッグフット目撃事例とその一帯のクマの生息数の相関をとったところ、だいたいその地域のクマの生息数900頭あたり1体のビッグフット目撃事例が出てくるのだそうだ。

ビッグフットの記録は古いものでは1800年代にまでさかのぼり、これまでに多数の目撃事例が伝えられている。しかし、いまだに生きて捕獲されたことも死骸が発見されたこともなく、詳細は謎のままだ。

北アメリカに分布するアメリカクロクマは、オスなら体長200cmにもなり、森林地帯に単独で生活する習性を持つ。また時折立ち上がり、二足歩行することも知られている。今回の研究著者でデータサイエンティストのFloe Foxon氏は、米国およびカナダを対象としてビッグフットの目撃情報と、アメリカクロクマの個体数との関連を調査した。

その結果「人口と土地面積に補正を加えると、特定の州または地域において、クマ900頭ごとに1つのサスカッチ目撃例が予想される」とFoxon氏は論文に記し、その相関は統計的に有意だったと付け加えている。ビッグフットの正体は、実は後ろ足で立ち上がって歩いている瞬間のアメリカクロクマを目撃し、勘違いした例である可能性が非常に高いとのことだ。

実はクマでした!と突然言われても、ビッグフットの存在を信じる人たちからすれば、それはつまらない話だろう。またおそらく実際にビッグフットを見たと証言している人は、嘘をついてはいないだろう。ただ、クマをビッグフットだと誤認してしまった可能性は充分に考えられる。

Foxon氏はビッグフットとは別に、「ネス湖のネッシーの正体は巨大ウナギではない」という研究も報告している。ネッシーに関する研究と言えば、2019年にニュージーランド・オタゴ大学の遺伝学者Neil Gemmell氏が、ネス湖の水に含まれているDNAを調査したが、ネッシーの正体と考えられるプレシオサウルスの遺伝物質をそこに見つけることはできなかった。

同様にネッシーの正体ではないかとのうわさがあったチョウザメ、ナマズ、ニシオンデンザメに関してもその兆候はなかったが、ウナギのDNAは大量に検出された。これにより、巨大に成長したウナギが、ネッシーと見間違われているのではないかとの考え方が出てきた。

しかしDNAはその生物の大きさまでは知らせてくれないため、Gemmell氏は「ネス湖に巨大なウナギがいる可能性を排除することはでない」と結論づけた。

一方、Foxon氏が統計的に分析したところでは、ネス湖で体長1mを超えるウナギを見つけられる確率は1/50000しかないと判明したという。ネッシーに見間違われそうな「6m大のウナギについては、存在する確率は事実上ゼロ」だとした。

ただ、Foxon氏は「ネッシーは巨大ウナギではない」と結論づけたものの、湖面の「波の影響、木の幹、時折哺乳類が湖を横切るなど、他の自然な説明」がネッシーの言い伝えの背景になっている可能性があると述べている。

Source: bioRxiv
via: New Scientist, IFLScience
coverage: bioRxiv

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