ガジェット世界最大のASUSストアにも訪問
台湾「新ASUS本社」訪問レポート。“懐かしの製品”展示から本格的なジムも
PCやスマートフォンで知られる「ASUS(エイスース)」が、本社がある台湾にメディアを招き、2023年モデルのノートPCを一挙発表した。製品の詳細については別記事でお伝えしているが、その際に本社の一部を見学できたので、内部の模様をお伝えしたい。
ASUSといえば、ノートPC「Zenbook」やスマートフォン「Zenfone」、そしてマザーボードといったPC部品も手がけるブランドだ。創業は1989年、現在は日本を含めてグローバルに展開するメーカーとなっている。
今回のツアーでは、日本全国のメディアから約90名が参加した。移動は大型バス3台に及び、ここまで大きな規模となったのは、グローバルから見ても日本市場が重要なことも影響しているとのこと。また、パンデミックから少しずつ日常の生活を取り戻してきたということも、開催に踏み切った理由だという。
ASUSの本社は台湾の首都・台北市の北部にあり、道路を挟んで隣接した土地にそれぞれビルが建っている。今回訪れたのは2019年11月ごろに完成したという新社屋で、こちらに日本のメディアが取材で入るのは初めてだという。新社屋には完成品事業部が入っており、主にノートPC、デスクトップPC、法人向けPCなどを手掛けている。
また今回は旧社屋には訪問できなかったが、こちらも本社として利用しているとのこと。主にPCパーツ部門が残るかたちとなっており、マザーボードやディスプレイ、ビデオカードなどを扱っているという。以前は旧社屋に全社員が従事していたとのことだが、新旧2つのビルを利用することで、より規模を拡大した格好となる。
さて新社屋に入ると、ロビー部分が3階まで吹き抜けになっている。吹き抜けの天井をガラスにすることで外光を採り入れる構造となっているほか、ビルで使用する水の一部は雨水を再利用していたり、屋上に太陽光パネルを設置していたりと、環境に配慮しているとのことだ。またロビーの地面部分には社名の由来であるペガサス(Pegasus)の模様が描かれている。
■充実した社食からジムまで
今回見学できたのは、1階から4階までの一部エリア。1階部分には国際展示場ホールがあり、ノートPC2023年モデルの発表会はここで実施された。またQTCラボという施設もこのフロアに用意されており、高温多湿の環境や振動を与えるテストなど行うことで、製品の耐久性を各種条件でテストしている。残念ながら撮影はNGだったが、外箱や製品を持ち上げて垂直落下させた際には、大きな音が出て少し驚いた。
なお、1階のエレベーターホールには、ASUSの経営理念が4つ掲げられている。翻訳ツールで直訳すると以下の通りだ。「従業員を育成し、大切にし、ケアすることで、ASUSの従業員が最高の可能性を最大限に発揮できるようにする」「誠実さ、勤勉さ、倹約の正しい道を守り、基礎を尊重し、宝物を獲得する」「世界一の品質、スピード、サービス、革新、コストをとことん追求し、世界トップに」「世界クラスのグリーンハイテクリーダー集団となり、人類社会に心の貢献をする」
また、社員食堂の充実さも印象に残った。こちらはビルの3階に展開されており、セブンイレブンやスターバックス、モスバーガーといったチェーン店や、台湾らしい料理を提供する店などもあり、さながらショッピングモールのフードコートといった雰囲気になっている。なおマイボトルを持ち歩く従業員を多く見かけたが、これは飲み物を購入する際、従業員はボトルがないと買えないという、エコなルールがあるからだという。
4階にはジムも設置されており、仕事終わりに運動をし、シャワーを浴びてから帰る社員も多いとのこと。またジムの隣のエリアにはビリヤード台やバーカウンター(ソフトドリンクの自動販売機もある)もある。これらの設備は上記の経営理念をもとに、メリハリをつけて仕事ができるようにして社員のパフォーマンスを最大限発揮させる、という意図があるという。そのほか、2階はラウンジエリアとなっており、息抜きやミーティングができるよう椅子やテーブルなどが配置されていた。
■懐かしの製品もディスプレイ
ロビーに話を戻すが、このエリアの壁には同社の歴史に関するちょっとした展示がなされているので簡単にお伝えしよう。
まずはASUS最初のノートPCとなる「P6300」で、このモデルは旧ソ連・ミール宇宙ステーションのミッションにも使用された。他社のPCがオーバーヒート等で故障していく中、約600日間故障することなく動き続けたとのことで、非常にタフなモデルだと説明していた。
次に「ASUSを知るきっかけになった方も多いかも」と説明するのは、同社が2008年に日本でも投入したネットブックのEee PCシリーズ。さらに右側の展示では、歴代のスマートフォンZenfoneシリーズがずらっと並んでいた。記者もそうだが、こういった展示を見て、思わず懐かしい気持ちになる方も多そうだ。
そのほか、竹を使った「Bamboo Series」などのアイデア製品を集めた展示、同社デザイン哲学の説明展示などもあった。また、35カテゴリーまで広がったゲーミングブランドROGの製品や、マザーボードとグラフィックカード、AIoTやスマートウォッチなど、製品ラインアップの幅広さもアピールされていた。
■世界最大のASUSストアにも訪問
余談だが、本社ツアーの前には、世界最大というASUSとROGの店舗を訪れる機会があった。両店舗が入っているビルは「三創生活」という地上12階建てのビルで、スマートフォンやPC、カメラ、そして白物家電やオーディオにいたるまで、多くのブランドショップが集約されている。
ASUSストアに話を戻すと、こちらには同社のノートPCなど全ラインナップが展示されているという。PCのほかにもスマートウォッチや、スマートフォン「Zenfone 9」も並んでおり、中には日本未発売のゲーミングスマートフォン「ROG Phone 7」の姿もあった。
一方でROGの店舗では、中央の対戦エリアをメインとした構成で、ゲームプレイだけでなく頭上のディスプレイから観戦もできるようになっている。ほかにも各種グッズを並べた「戦備庫」というエリアや、意見交換が行えるというデスクスペースなども用意されていた。
なお、三創生活は八徳路電気街という、日本でいう秋葉原のようなエリアに位置している。周辺には東京ラジオデパートのような雰囲気の光華商場というビルをはじめ、PCパーツや電子部品を扱う店などもひしめいている。興味のある方は台湾に訪れた際、足を運んでみてもいいかもしれない。
ASUSといえば、ノートPC「Zenbook」やスマートフォン「Zenfone」、そしてマザーボードといったPC部品も手がけるブランドだ。創業は1989年、現在は日本を含めてグローバルに展開するメーカーとなっている。
今回のツアーでは、日本全国のメディアから約90名が参加した。移動は大型バス3台に及び、ここまで大きな規模となったのは、グローバルから見ても日本市場が重要なことも影響しているとのこと。また、パンデミックから少しずつ日常の生活を取り戻してきたということも、開催に踏み切った理由だという。
ASUSの本社は台湾の首都・台北市の北部にあり、道路を挟んで隣接した土地にそれぞれビルが建っている。今回訪れたのは2019年11月ごろに完成したという新社屋で、こちらに日本のメディアが取材で入るのは初めてだという。新社屋には完成品事業部が入っており、主にノートPC、デスクトップPC、法人向けPCなどを手掛けている。
また今回は旧社屋には訪問できなかったが、こちらも本社として利用しているとのこと。主にPCパーツ部門が残るかたちとなっており、マザーボードやディスプレイ、ビデオカードなどを扱っているという。以前は旧社屋に全社員が従事していたとのことだが、新旧2つのビルを利用することで、より規模を拡大した格好となる。
さて新社屋に入ると、ロビー部分が3階まで吹き抜けになっている。吹き抜けの天井をガラスにすることで外光を採り入れる構造となっているほか、ビルで使用する水の一部は雨水を再利用していたり、屋上に太陽光パネルを設置していたりと、環境に配慮しているとのことだ。またロビーの地面部分には社名の由来であるペガサス(Pegasus)の模様が描かれている。
■充実した社食からジムまで
今回見学できたのは、1階から4階までの一部エリア。1階部分には国際展示場ホールがあり、ノートPC2023年モデルの発表会はここで実施された。またQTCラボという施設もこのフロアに用意されており、高温多湿の環境や振動を与えるテストなど行うことで、製品の耐久性を各種条件でテストしている。残念ながら撮影はNGだったが、外箱や製品を持ち上げて垂直落下させた際には、大きな音が出て少し驚いた。
なお、1階のエレベーターホールには、ASUSの経営理念が4つ掲げられている。翻訳ツールで直訳すると以下の通りだ。「従業員を育成し、大切にし、ケアすることで、ASUSの従業員が最高の可能性を最大限に発揮できるようにする」「誠実さ、勤勉さ、倹約の正しい道を守り、基礎を尊重し、宝物を獲得する」「世界一の品質、スピード、サービス、革新、コストをとことん追求し、世界トップに」「世界クラスのグリーンハイテクリーダー集団となり、人類社会に心の貢献をする」
また、社員食堂の充実さも印象に残った。こちらはビルの3階に展開されており、セブンイレブンやスターバックス、モスバーガーといったチェーン店や、台湾らしい料理を提供する店などもあり、さながらショッピングモールのフードコートといった雰囲気になっている。なおマイボトルを持ち歩く従業員を多く見かけたが、これは飲み物を購入する際、従業員はボトルがないと買えないという、エコなルールがあるからだという。
4階にはジムも設置されており、仕事終わりに運動をし、シャワーを浴びてから帰る社員も多いとのこと。またジムの隣のエリアにはビリヤード台やバーカウンター(ソフトドリンクの自動販売機もある)もある。これらの設備は上記の経営理念をもとに、メリハリをつけて仕事ができるようにして社員のパフォーマンスを最大限発揮させる、という意図があるという。そのほか、2階はラウンジエリアとなっており、息抜きやミーティングができるよう椅子やテーブルなどが配置されていた。
■懐かしの製品もディスプレイ
ロビーに話を戻すが、このエリアの壁には同社の歴史に関するちょっとした展示がなされているので簡単にお伝えしよう。
まずはASUS最初のノートPCとなる「P6300」で、このモデルは旧ソ連・ミール宇宙ステーションのミッションにも使用された。他社のPCがオーバーヒート等で故障していく中、約600日間故障することなく動き続けたとのことで、非常にタフなモデルだと説明していた。
次に「ASUSを知るきっかけになった方も多いかも」と説明するのは、同社が2008年に日本でも投入したネットブックのEee PCシリーズ。さらに右側の展示では、歴代のスマートフォンZenfoneシリーズがずらっと並んでいた。記者もそうだが、こういった展示を見て、思わず懐かしい気持ちになる方も多そうだ。
そのほか、竹を使った「Bamboo Series」などのアイデア製品を集めた展示、同社デザイン哲学の説明展示などもあった。また、35カテゴリーまで広がったゲーミングブランドROGの製品や、マザーボードとグラフィックカード、AIoTやスマートウォッチなど、製品ラインアップの幅広さもアピールされていた。
■世界最大のASUSストアにも訪問
余談だが、本社ツアーの前には、世界最大というASUSとROGの店舗を訪れる機会があった。両店舗が入っているビルは「三創生活」という地上12階建てのビルで、スマートフォンやPC、カメラ、そして白物家電やオーディオにいたるまで、多くのブランドショップが集約されている。
ASUSストアに話を戻すと、こちらには同社のノートPCなど全ラインナップが展示されているという。PCのほかにもスマートウォッチや、スマートフォン「Zenfone 9」も並んでおり、中には日本未発売のゲーミングスマートフォン「ROG Phone 7」の姿もあった。
一方でROGの店舗では、中央の対戦エリアをメインとした構成で、ゲームプレイだけでなく頭上のディスプレイから観戦もできるようになっている。ほかにも各種グッズを並べた「戦備庫」というエリアや、意見交換が行えるというデスクスペースなども用意されていた。
なお、三創生活は八徳路電気街という、日本でいう秋葉原のようなエリアに位置している。周辺には東京ラジオデパートのような雰囲気の光華商場というビルをはじめ、PCパーツや電子部品を扱う店などもひしめいている。興味のある方は台湾に訪れた際、足を運んでみてもいいかもしれない。