ガジェット発射台周囲の土壌が巻き上げら模様
SpaceXのStarship爆破後、近郊に降灰。住民が懸念示す
4月20日に実施されたSpaceXの大型ロケット兼宇宙船Starship初の起動試験飛行は、打ち上げ後ほどなくしてロケットが制御を失い、Super Heavyブースターの分離を行うことなく、離陸から4分ほどで指令爆破という結果に終わった。SpaceXはそれでも、この日の目標は発射設備を破壊しないことだったと後に述べ、高度39kmまでロケットが上昇しただけでも充分に成功だったとの認識を示している。
ただ、発射設備のあるStar Base周辺地域には、爆破の数分後には灰のような微粒子が降り注ぎ、住民が懸念を示している。それはまるで火山灰のような粒子で、発射施設から数kmにあるポートイザベルの住民などは、家の屋根や車、道路上にそれらの異物が降ってきたことをSNSなどに報告した。
この灰のような物質が、打ち上げや爆発、またはその他の時点のStarshipに由来するのか、あるいは他から来たものなのかはわかっていない。また、ポートイザベルにある小学校では雨と共に異物が降ってきたのを確認し、屋外にいた生徒らをすぐに屋内に避難させたとのこと。
ポートイザベルの自治体はFacebookへの投稿で、キャメロン郡の緊急管理部門によれば粉塵が「リフトオフの際に空中に巻き上げられた発射場近辺の砂と土」であることを確認したと述べている。またポートイザベルの広報担当者であるヴァレリー・ベイツ氏は、「街のいたるところ、あらゆるものに、粒状の砂粒が降り注いでいる状態になっている」ものの、入手した情報に基づくと「人々の健康に差し迫った懸念はない」と述べた。
一方、SpaceX のロケット打ち上げを追跡してきた環境コンプライアンスとリスク評価の専門家エリック・ローシュ氏は、「粉塵や破片の化学分析がなければ、それらが人間の健康に有害かどうかを判断するのは難しい」と指摘した。また自身のブログで「そのほこりの存在は、打ち上げによる影響の可能性として示されていなかったため、影響のモデル化が不十分であることを示している」とした。
ローシュ氏は、大型ロケットの打ち上げ施設としてはSpaceXのそれは非常に面積が狭く、ロケットが乗っているのは高さ 30 フィートのスタンドにすぎないことや、離陸時の炎を逃がすコンクリート製の溝「フレームトレンチ」がないこと、さらにロケットからの熱エネルギーと轟音を抑制するための大量放水システムが存在しないことも指摘している。こうした周囲の自然及び住民環境への影響を緩和する設備を備えない大型ロケット発射設備は、ロシアや中国を含め世界中でここだけとのことだ。
米連邦航空局(FAA)は、Starshipの爆破後、2022年に打ち上げ計画に対して行われた環境アセスメントで説明された「Anomaly Response Plan(異常対応計画)」を発令したと地元メディアのTexas Public Radioは伝えている。この計画ではSpaceXに対し、他の機関と調整しつつ周辺の野生動物生息地から打ち上げに関して落下した残骸を取り除き、さらに資格を持つ生物学者による打ち上げ後の調査を行うといった特別な措置を取ることを求めている。
Source: Texas Public Radio
via: New York Times, Business Insider
coverage: ESG Hound
ただ、発射設備のあるStar Base周辺地域には、爆破の数分後には灰のような微粒子が降り注ぎ、住民が懸念を示している。それはまるで火山灰のような粒子で、発射施設から数kmにあるポートイザベルの住民などは、家の屋根や車、道路上にそれらの異物が降ってきたことをSNSなどに報告した。
この灰のような物質が、打ち上げや爆発、またはその他の時点のStarshipに由来するのか、あるいは他から来たものなのかはわかっていない。また、ポートイザベルにある小学校では雨と共に異物が降ってきたのを確認し、屋外にいた生徒らをすぐに屋内に避難させたとのこと。
ポートイザベルの自治体はFacebookへの投稿で、キャメロン郡の緊急管理部門によれば粉塵が「リフトオフの際に空中に巻き上げられた発射場近辺の砂と土」であることを確認したと述べている。またポートイザベルの広報担当者であるヴァレリー・ベイツ氏は、「街のいたるところ、あらゆるものに、粒状の砂粒が降り注いでいる状態になっている」ものの、入手した情報に基づくと「人々の健康に差し迫った懸念はない」と述べた。
一方、SpaceX のロケット打ち上げを追跡してきた環境コンプライアンスとリスク評価の専門家エリック・ローシュ氏は、「粉塵や破片の化学分析がなければ、それらが人間の健康に有害かどうかを判断するのは難しい」と指摘した。また自身のブログで「そのほこりの存在は、打ち上げによる影響の可能性として示されていなかったため、影響のモデル化が不十分であることを示している」とした。
ローシュ氏は、大型ロケットの打ち上げ施設としてはSpaceXのそれは非常に面積が狭く、ロケットが乗っているのは高さ 30 フィートのスタンドにすぎないことや、離陸時の炎を逃がすコンクリート製の溝「フレームトレンチ」がないこと、さらにロケットからの熱エネルギーと轟音を抑制するための大量放水システムが存在しないことも指摘している。こうした周囲の自然及び住民環境への影響を緩和する設備を備えない大型ロケット発射設備は、ロシアや中国を含め世界中でここだけとのことだ。
米連邦航空局(FAA)は、Starshipの爆破後、2022年に打ち上げ計画に対して行われた環境アセスメントで説明された「Anomaly Response Plan(異常対応計画)」を発令したと地元メディアのTexas Public Radioは伝えている。この計画ではSpaceXに対し、他の機関と調整しつつ周辺の野生動物生息地から打ち上げに関して落下した残骸を取り除き、さらに資格を持つ生物学者による打ち上げ後の調査を行うといった特別な措置を取ることを求めている。
Source: Texas Public Radio
via: New York Times, Business Insider
coverage: ESG Hound