ガジェットX(Twitter)と似ているところ、違うところ
ユーザー急増中のX代替SNS「Bluesky」とは? 「かつての平和なTwitter」を体感してみよう
イーロン・マスク氏は、Twitter(現X)を買収して以来、従業員を大量解雇し、永久追放アカウントを復活させ、無償だった一部サービスを有償化するなど様々な変更を加えている。
そんな状況のなか、一時はTwitterを代替することを目指したサービスがいくつか立ち上げられた。代替サービスのなかでもよく知られてており、有望とされるサービスは、Mastodon、Threads、Blueskyあたりだろう。
MastodonはTweetDeckに似た外観を持つ短文投稿SNSで、フリーソフトウェアとして開発され、2016年に初版がリリースされた。Threadsは、Instagramが開発したTwitterライクなサービスだが、開発のきっかけはまさにイーロン・マスク氏のTwitter買収により、他のプラットフォームへ移動しようとするユーザーをキャッチアップしたいとの考えで、2023年7月に公開された。その開発の経緯からInstagramとの結びつきが強い。
最後のBlueskyは、もともとはTwitterの内部プロジェクトとして始まった。共同創業者ジャック・ドーシー氏らが、中央主権的な構造を持つTwitterとは異なる、分散型ソーシャルネットワークを作ろうと考え、2019年にプロジェクトを立ち上げたのがその始まりだ。
当初の構想では、SNS用の分散型プロトコルであるAT Protocolを開発し、将来的にTwitterをAT Protocolに移行する事が考えられていた。なお、MastodonとThreadsも分散型SNSとして開発されているが、分散プロトコルにはActivityPubを採用している。
Blueskyは2021年にTwitterから独立し公益法人となった。このとき、ジャック・ドーシー氏はBlueskyの取締役の一人となり、このSNSを資金的に援助したが、現在は完全にBlueskyから離れている。
Blueskyの生い立ちはすでに述べたとおりだが、ユーザー数に関して言えば、後発のThreadsに比べるとかなり少ない。それは、公開と同時にInstagramからユーザーが数多く登録したThreadsとは異なり、Blueskyは当初、ユーザーの獲得よりも安定的な運用を重視し、招待制だったからだ。しかしこの招待制は今年2月に終了し、現在は誰でも自由に登録できるようになっている。
Blueskyに登録する場合、ユーザーはまず@username.bsky.socialというフォーマットのハンドル名を作成する。このとき、希望するなら設定からハンドル名の後半を自身が管理する独自ドメインに変更することもできる。またハンドル名とは別に表示名も設定できる。これらはX(Twitter)のユーザー名 / アカウント名と同じ物と考えて差し支えない。
プロフィールの画面では「プロフィールを編集」を選択して、ユーザーアイコンや上部のバナー画像、自己紹介文などををカスタマイズできる。
全体的な画面構成やUIは、X(Twitter)とよく似ており、投稿作成画面では最大256文字の文章を入力し、投稿できる。投稿(ポスト)には写真を含めることができる。また現在Blueskyチームは投稿で動画を再生可能にすべく取り組んでいる。
タイムラインに並ぶ投稿の下には、返信(リプライ)、再投稿(リポスト)、いいねのアイコンが並び、その右の三点アイコンをクリックすればその投稿に対して行えるその他のアクションが一覧表示される。
DM機能は当初は用意されていなかったが、今年5月に「チャット(メッセージ)」機能として実装された。記事執筆時点では、複数ユーザーをまとめたグループでのやりとりはできず、1対1でのみ利用できる。
画面上部、タイムラインの上には「Discover」など、いくつかのフィードの名前が表示される。Discoverフィードはもっとも基本的なタイムラインとして、ユーザーがトレンドのコンテンツや、フォローするアカウントの投稿、アルゴリズムが拾ってきたおすすめの投稿などが表示される。これはXやTikTokの「For You」タイムラインのようなものだ。
またBlueskyではカスタムフィードを作成することができる。これはXのリスト機能に似たもので、タイムライン右上に表示される#マークから好みの内容に近いカスタムフィードを探したり、ユーザー自ら特定のアカウントを集めてフィードを作ることができる。
あまり知られていないかもしれないが、Blueskyにも著名なユーザーがたくさんいる。たとえば作家のスティーブン・キング氏、『スタートレック』のヒカル(加藤)役を演じたジョージ・タケイ氏、パロディソングで知られる音楽アーティストのアル・ヤンコビック氏、『アメリカン・ゴッズ』、『コララインとボタンの魔女』の原作者である作家のニール・ゲイマン氏や、『ちいかわ』の作者として知られるナガノ氏など様々な著名人の名前を見つけることができる。
もしBlueskyに登録したばかりでタイムラインがあまり興味のない投稿ばかりなら、このような著名人をフォローするところから始めるのも良いかもしれない。
ここ最近、ブラジルでXが禁止されたこともあってBlueskyのユーザーが急増し、数日前にはサービスの公式アカウントが、全体のユーザー数が900万人を超えたことを明らかにしている。Xからやってきたユーザーの多くは、このSNSに「かつての平和なTwitter」の雰囲気を思い出すことが多いようだ。
ちなみに、Blueskyでも一時期は人種差別的なコンテンツなどに対するモデレーションが行われていないなどとして問題になったことがあった。たとえばユーザー名に、人種差別的、中傷的、その他不快な表現を含む一部のユーザーの存在が問題視されたりもした。
これに対してBlueskyは、2023年12月にモデレーション関連のアップデートを行うことを発表し、現在ではコミュニティガイドラインに違反するコンテンツにフラグを立て、モデレーション チームがそれを審査する仕組みを導入している。一度に多数のユーザーをミュートまたはブロックするために使用できるモデレーションリスト機能も用意した。
今年3月には、ユーザーが独自の独立したモデレーションサービスを作成して実行できるツール「Ozone」もリリースしている。
そんな状況のなか、一時はTwitterを代替することを目指したサービスがいくつか立ち上げられた。代替サービスのなかでもよく知られてており、有望とされるサービスは、Mastodon、Threads、Blueskyあたりだろう。
MastodonはTweetDeckに似た外観を持つ短文投稿SNSで、フリーソフトウェアとして開発され、2016年に初版がリリースされた。Threadsは、Instagramが開発したTwitterライクなサービスだが、開発のきっかけはまさにイーロン・マスク氏のTwitter買収により、他のプラットフォームへ移動しようとするユーザーをキャッチアップしたいとの考えで、2023年7月に公開された。その開発の経緯からInstagramとの結びつきが強い。
最後のBlueskyは、もともとはTwitterの内部プロジェクトとして始まった。共同創業者ジャック・ドーシー氏らが、中央主権的な構造を持つTwitterとは異なる、分散型ソーシャルネットワークを作ろうと考え、2019年にプロジェクトを立ち上げたのがその始まりだ。
当初の構想では、SNS用の分散型プロトコルであるAT Protocolを開発し、将来的にTwitterをAT Protocolに移行する事が考えられていた。なお、MastodonとThreadsも分散型SNSとして開発されているが、分散プロトコルにはActivityPubを採用している。
Blueskyは2021年にTwitterから独立し公益法人となった。このとき、ジャック・ドーシー氏はBlueskyの取締役の一人となり、このSNSを資金的に援助したが、現在は完全にBlueskyから離れている。
Blueskyの生い立ちはすでに述べたとおりだが、ユーザー数に関して言えば、後発のThreadsに比べるとかなり少ない。それは、公開と同時にInstagramからユーザーが数多く登録したThreadsとは異なり、Blueskyは当初、ユーザーの獲得よりも安定的な運用を重視し、招待制だったからだ。しかしこの招待制は今年2月に終了し、現在は誰でも自由に登録できるようになっている。
Blueskyに登録する場合、ユーザーはまず@username.bsky.socialというフォーマットのハンドル名を作成する。このとき、希望するなら設定からハンドル名の後半を自身が管理する独自ドメインに変更することもできる。またハンドル名とは別に表示名も設定できる。これらはX(Twitter)のユーザー名 / アカウント名と同じ物と考えて差し支えない。
プロフィールの画面では「プロフィールを編集」を選択して、ユーザーアイコンや上部のバナー画像、自己紹介文などををカスタマイズできる。
全体的な画面構成やUIは、X(Twitter)とよく似ており、投稿作成画面では最大256文字の文章を入力し、投稿できる。投稿(ポスト)には写真を含めることができる。また現在Blueskyチームは投稿で動画を再生可能にすべく取り組んでいる。
タイムラインに並ぶ投稿の下には、返信(リプライ)、再投稿(リポスト)、いいねのアイコンが並び、その右の三点アイコンをクリックすればその投稿に対して行えるその他のアクションが一覧表示される。
DM機能は当初は用意されていなかったが、今年5月に「チャット(メッセージ)」機能として実装された。記事執筆時点では、複数ユーザーをまとめたグループでのやりとりはできず、1対1でのみ利用できる。
画面上部、タイムラインの上には「Discover」など、いくつかのフィードの名前が表示される。Discoverフィードはもっとも基本的なタイムラインとして、ユーザーがトレンドのコンテンツや、フォローするアカウントの投稿、アルゴリズムが拾ってきたおすすめの投稿などが表示される。これはXやTikTokの「For You」タイムラインのようなものだ。
またBlueskyではカスタムフィードを作成することができる。これはXのリスト機能に似たもので、タイムライン右上に表示される#マークから好みの内容に近いカスタムフィードを探したり、ユーザー自ら特定のアカウントを集めてフィードを作ることができる。
あまり知られていないかもしれないが、Blueskyにも著名なユーザーがたくさんいる。たとえば作家のスティーブン・キング氏、『スタートレック』のヒカル(加藤)役を演じたジョージ・タケイ氏、パロディソングで知られる音楽アーティストのアル・ヤンコビック氏、『アメリカン・ゴッズ』、『コララインとボタンの魔女』の原作者である作家のニール・ゲイマン氏や、『ちいかわ』の作者として知られるナガノ氏など様々な著名人の名前を見つけることができる。
もしBlueskyに登録したばかりでタイムラインがあまり興味のない投稿ばかりなら、このような著名人をフォローするところから始めるのも良いかもしれない。
ここ最近、ブラジルでXが禁止されたこともあってBlueskyのユーザーが急増し、数日前にはサービスの公式アカウントが、全体のユーザー数が900万人を超えたことを明らかにしている。Xからやってきたユーザーの多くは、このSNSに「かつての平和なTwitter」の雰囲気を思い出すことが多いようだ。
ちなみに、Blueskyでも一時期は人種差別的なコンテンツなどに対するモデレーションが行われていないなどとして問題になったことがあった。たとえばユーザー名に、人種差別的、中傷的、その他不快な表現を含む一部のユーザーの存在が問題視されたりもした。
これに対してBlueskyは、2023年12月にモデレーション関連のアップデートを行うことを発表し、現在ではコミュニティガイドラインに違反するコンテンツにフラグを立て、モデレーション チームがそれを審査する仕組みを導入している。一度に多数のユーザーをミュートまたはブロックするために使用できるモデレーションリスト機能も用意した。
今年3月には、ユーザーが独自の独立したモデレーションサービスを作成して実行できるツール「Ozone」もリリースしている。