デザインにこだわり
“日本人の睡眠を改善”するウェアラブルデバイス「weara」が2020年1月発売
トリニティは、リストバンド型ウェアラブルデバイス「weara」を2020年1月に発売する。価格は17,800円(税込)で、本日10月1日より公式ストアにて予約受付を開始。11月にはβテストも予定する。
個人の生活スタイルの改善を通して “健康増進” を行うとする製品。発表会では代表の星川哲視氏が登壇し、「日本の医療費は42兆円で、さらに増え続けている。こういった問題に対してどういった事ができるのだろうかと考え、予防医療に注目した」と説明した。
病気の原因となる肥満は、食事/運動/睡眠の3要素で改善できるとし、今回はこの中の睡眠と運動にフォーカス。運動を単純化して考えてみると、『体重=摂取カロリー − 消費カロリー』と考えられるが、「結構歩いている」というような主観的意見でなく、これを数値化することが大切とのこと。
また睡眠に関しても「いつ頃寝ていつ頃起きた」といった感覚的なものではなく、布団に入った時間ではなくいつ入眠したか、途中でどのくらい起きていたかといった客観的な部分が重要だという。
そしてこれらデータ計測には「いつも身につけて、いつも記録するということが必要になる」と星川氏。しかし「世の中のウェアラブルデバイスは、テクノロジーを感じさせるものが多く、ファッションとマッチしないデザインが多い。またApple Watchはデザインは良いが、他人と見た目がかぶったり、2日程度といったバッテリーライフが問題だ」と説明する。
そこで新製品は「テクノロジーは内側に、ファッションを外側に」をキャッチフレーズに、この点を改善。デザインには、同社のライフスタイルブランドNuAnsでもタッグを組んできた、デザイナーズユニットTENTが協力する。
wearaの見た目はシンプルなリストバンドの形状を採用。TENTによると、「既存のデバイスはシリコンのバンドに画面のあるものが多かった。wearaはレザー小物のギボシをモチーフにしていて、バンドにシリコン以外のものを採用することでファッショナブルなものがつくれた」とアピールする。
付属バンドはダイキン製のフルオロエラストマー(フッ素ゴム)「DAI-EL」を採用。通常はシリコンやTPUを用いることが多く、これらは劣化するとテカったりベタついてしまったりする。この点DAI-ELは摩擦係数が低いためさらさらで、熱や耐久性に優れる。高価で用いられることは少ないが「長く使っていただきたい」と選んだという。
このエラストマーバンド以外にも、時計と一緒に使っても違和感がないとする本革、運動やカジュアルな用途に合うとするナイロン、オジャガデザインとのコラボ革バンドも交換用として用意される。
またオプションでメタルプレートも用意されており、市販の時計用バンド(18mm)をセットして使うことも可能。自作用の3Dデータなどもウェブ公開される。
“コア” と呼ばれる本体部分には、先述したようにギボシをモチーフにした金属の突起を備える。バンドの固定のほかタッチセンサーとしての役割も担っており、長押しすることで本体側面のLED(5個/フルカラー)で電池残量を知ることもできる。
センサー類はコアの内部に搭載され、3軸加速度センサー、心拍センサー(光学式)、気圧・気温センサー、サーミスタを備える。そしてバッテリーは冒頭に記述したように注力しており、1度の充電で約1ヶ月の駆動が行える。充電時間は約2時間で、充電はクレードル(端子はUSB-C)によって行う。
そのほかの仕様として、IP67の生活防水に対応し、外形寸法(コア)は37W×13.7H×20Dmm、質量は10g。また付属のエラストマーバンドの外形寸法は20W×2H×245Dmmで、カラーはブラック。
■「日本人の睡眠は危機的な状況」
wearaの特徴はデザインといったハードウェア面だけでなく、アプリといったソフトウェア面にもあるという。まず本体と同じようにデザインはもちろん、モチベーションを持たせるための仕組みが重視されている。
「これまでのウェアラブルデバイスは継続的に使用しないユーザーが多い」「数字を見ているだけなので飽きてしまう」(星川氏)ということで、数値やグラフはもちろん、移動距離を合算して日本一周を目指す「マップ機能」、正しい知識の定期配信、ミッション、バッチ集めによるクラス制度などが盛り込まれる。
データはクラウドに保存することで利便性を追求。API連携に対応し、IFTTTなどを用いて、入眠をトリガーに電気を消すと行ったこともできる。
そして睡眠に関しても、睡眠の専門家として睡眠評価研究機構代表 白川修一郎氏の監修を受けることで、より信頼できる分析ができるように。医療用機器と比較することで精度を高めたり、アプリで正しい知識のアドバイスなどを行うなどしたという。ビッグデータを活用した最適なアラームにも対応する。
またこれらデータは匿名化した状態で、筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構との共同研究に役立てるとのこと(許可したユーザーのみデータ提供)。生のデータを研究者が得るのは難しいことで、「従来わからなかったことに対して貢献できる」と星川氏は意義を説明した。
発表会では今回、睡眠に関して監修を務めた白川氏が登壇し、日本の現状と解決についてプレゼンを行った。同氏は「日本人の睡眠はかなり危機的な状況になっている」と説明。2018年の報告では、日本の20歳以上の男性の睡眠時間は、世界で一番短いという。
そして「成人で必要な睡眠時間の限度は6時間。これを下回ると様々な障害がおきてくる」と強調。注意力の低下やうつ病のリスク、高血圧の発症リスクだけでなく、実は肥満も睡眠が大きな原因とのことだ。そしてこれらによる経済損失は約15兆6,000億円(2016年調査報告データ)と、睡眠改善による予防医療の効果は大きいという。
睡眠を改善するには、「自分の睡眠履歴と日中のパフォーマンスを見直すこと」が必要だが、これは「記録しないと見えてこない」とのこと。睡眠日記をつけるのは面倒だが、ウェアラブルデバイスを使えばかんたんに記録できるとする。
またこのウェアラブルデバイスには、睡眠と中途覚醒の高い測定精度/安価かつ故障しない/充電1回で数週間の測定/測定生データを研究者等に無償提供/睡眠科学のエビデンスに基づいた情報提供が可能といった条件を満たすことがふさわしいと説明。wearaはその条件を満たすとアピールした。
個人の生活スタイルの改善を通して “健康増進” を行うとする製品。発表会では代表の星川哲視氏が登壇し、「日本の医療費は42兆円で、さらに増え続けている。こういった問題に対してどういった事ができるのだろうかと考え、予防医療に注目した」と説明した。
病気の原因となる肥満は、食事/運動/睡眠の3要素で改善できるとし、今回はこの中の睡眠と運動にフォーカス。運動を単純化して考えてみると、『体重=摂取カロリー − 消費カロリー』と考えられるが、「結構歩いている」というような主観的意見でなく、これを数値化することが大切とのこと。
また睡眠に関しても「いつ頃寝ていつ頃起きた」といった感覚的なものではなく、布団に入った時間ではなくいつ入眠したか、途中でどのくらい起きていたかといった客観的な部分が重要だという。
そしてこれらデータ計測には「いつも身につけて、いつも記録するということが必要になる」と星川氏。しかし「世の中のウェアラブルデバイスは、テクノロジーを感じさせるものが多く、ファッションとマッチしないデザインが多い。またApple Watchはデザインは良いが、他人と見た目がかぶったり、2日程度といったバッテリーライフが問題だ」と説明する。
そこで新製品は「テクノロジーは内側に、ファッションを外側に」をキャッチフレーズに、この点を改善。デザインには、同社のライフスタイルブランドNuAnsでもタッグを組んできた、デザイナーズユニットTENTが協力する。
wearaの見た目はシンプルなリストバンドの形状を採用。TENTによると、「既存のデバイスはシリコンのバンドに画面のあるものが多かった。wearaはレザー小物のギボシをモチーフにしていて、バンドにシリコン以外のものを採用することでファッショナブルなものがつくれた」とアピールする。
付属バンドはダイキン製のフルオロエラストマー(フッ素ゴム)「DAI-EL」を採用。通常はシリコンやTPUを用いることが多く、これらは劣化するとテカったりベタついてしまったりする。この点DAI-ELは摩擦係数が低いためさらさらで、熱や耐久性に優れる。高価で用いられることは少ないが「長く使っていただきたい」と選んだという。
このエラストマーバンド以外にも、時計と一緒に使っても違和感がないとする本革、運動やカジュアルな用途に合うとするナイロン、オジャガデザインとのコラボ革バンドも交換用として用意される。
またオプションでメタルプレートも用意されており、市販の時計用バンド(18mm)をセットして使うことも可能。自作用の3Dデータなどもウェブ公開される。
“コア” と呼ばれる本体部分には、先述したようにギボシをモチーフにした金属の突起を備える。バンドの固定のほかタッチセンサーとしての役割も担っており、長押しすることで本体側面のLED(5個/フルカラー)で電池残量を知ることもできる。
センサー類はコアの内部に搭載され、3軸加速度センサー、心拍センサー(光学式)、気圧・気温センサー、サーミスタを備える。そしてバッテリーは冒頭に記述したように注力しており、1度の充電で約1ヶ月の駆動が行える。充電時間は約2時間で、充電はクレードル(端子はUSB-C)によって行う。
そのほかの仕様として、IP67の生活防水に対応し、外形寸法(コア)は37W×13.7H×20Dmm、質量は10g。また付属のエラストマーバンドの外形寸法は20W×2H×245Dmmで、カラーはブラック。
■「日本人の睡眠は危機的な状況」
wearaの特徴はデザインといったハードウェア面だけでなく、アプリといったソフトウェア面にもあるという。まず本体と同じようにデザインはもちろん、モチベーションを持たせるための仕組みが重視されている。
「これまでのウェアラブルデバイスは継続的に使用しないユーザーが多い」「数字を見ているだけなので飽きてしまう」(星川氏)ということで、数値やグラフはもちろん、移動距離を合算して日本一周を目指す「マップ機能」、正しい知識の定期配信、ミッション、バッチ集めによるクラス制度などが盛り込まれる。
データはクラウドに保存することで利便性を追求。API連携に対応し、IFTTTなどを用いて、入眠をトリガーに電気を消すと行ったこともできる。
そして睡眠に関しても、睡眠の専門家として睡眠評価研究機構代表 白川修一郎氏の監修を受けることで、より信頼できる分析ができるように。医療用機器と比較することで精度を高めたり、アプリで正しい知識のアドバイスなどを行うなどしたという。ビッグデータを活用した最適なアラームにも対応する。
またこれらデータは匿名化した状態で、筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構との共同研究に役立てるとのこと(許可したユーザーのみデータ提供)。生のデータを研究者が得るのは難しいことで、「従来わからなかったことに対して貢献できる」と星川氏は意義を説明した。
発表会では今回、睡眠に関して監修を務めた白川氏が登壇し、日本の現状と解決についてプレゼンを行った。同氏は「日本人の睡眠はかなり危機的な状況になっている」と説明。2018年の報告では、日本の20歳以上の男性の睡眠時間は、世界で一番短いという。
そして「成人で必要な睡眠時間の限度は6時間。これを下回ると様々な障害がおきてくる」と強調。注意力の低下やうつ病のリスク、高血圧の発症リスクだけでなく、実は肥満も睡眠が大きな原因とのことだ。そしてこれらによる経済損失は約15兆6,000億円(2016年調査報告データ)と、睡眠改善による予防医療の効果は大きいという。
睡眠を改善するには、「自分の睡眠履歴と日中のパフォーマンスを見直すこと」が必要だが、これは「記録しないと見えてこない」とのこと。睡眠日記をつけるのは面倒だが、ウェアラブルデバイスを使えばかんたんに記録できるとする。
またこのウェアラブルデバイスには、睡眠と中途覚醒の高い測定精度/安価かつ故障しない/充電1回で数週間の測定/測定生データを研究者等に無償提供/睡眠科学のエビデンスに基づいた情報提供が可能といった条件を満たすことがふさわしいと説明。wearaはその条件を満たすとアピールした。