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「防音/調音クリニック」読者訪問第2回

防音/調音ビフォーアフター第2弾! − DAIKEN製品でリビングシアターの音場改善へ挑む!

公開日 2011/07/29 10:00
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■誰もが納得の音響改善効果 − 「これが正解だったんだ!」


こうして佐藤さん宅への対策は決定。しかし、ここで問題が発生した。「オトピタ01」を設置しようとしているキッチンカウンター部はオープンスペースであるため、オトピタ01の土台を取り付けられないのだ。

オープンスペースとなっているキッチンカウンター部。佐藤さんはシンクから機器への水はねを防ぐために布を張っていた

そこで取材班は、キッチンカウンターと天井との間に「つっぱり棒」を使い、そこへ結束バンドで「オトピタ01」の土台をくくりつける方法を考案。DAIKENが推奨する公式な設置方法とは異なるが、DIYでこの問題へ対処することにして、横3枚を縦に2列重ねての合計6枚を該当スペースへ取り付けた。

カウンターと天井との間につっぱり棒を使用

「オトピタ01」をつっぱり棒に結束バンドで固定する


設置後の様子。合計6枚の「オトピタ01」を使用した

「オトピタ01」に続いては「サウンドデザインウォール」の設置に移る。本来ならば工事で壁へ取り付ける製品だが、今回は特別に壁などへ立てかけて使用することとし、センタースピーカーのそばに2個、スクリーンへ向かって右側に置いているテレビの脇へ1個の合計3個を設置する。

「サウンドデザインウォール」の設置風景

センタースピーカーのスタンドに立てかけるような形で設置

そして最後に「アコースティックツリー」をフロントスピーカーの後方へそれぞれ1本ずつの計2本設置。吸音部は特殊加工ウレタン発砲体であり製品全体としても軽量なため、設置作業も非常に簡単に済んでしまう。こうしてすべての製品の設置が終了した。

「アコースティックツリー」を設置する佐藤さん

フロントスピーカーの後方に1本ずつの計2本を設置した


製品の配置図。「オトピタ01」を6枚、「アコースティックツリー」を2本、「サウンドデザインウォール」を3個使用した

設置作業の終了を受け、井上氏がさっそくその効果を調べるべく残響測定を実施。低音域から高音域までほぼフラットになり、デッドとライブの中間の残響特性となったというデータが出て、当初の目論見通りの結果が得られたことが分かった。

■測定結果データ
スクリーンを使用しない場合
測定周波数(Hz)631252505001000200040008000
クリニック後0.340.300.270.270.250.270.270.23
クリニック前0.470.420.350.300.260.300.290.25
スクリーンを使用した場合
測定周波数(Hz)631252505001000200040008000
クリニック後0.360.290.280.260.270.290.290.25
クリニック前0.410.340.370.300.340.370.370.34
 (低音域)(中音域)(高音域)


しかも、施工後はスクリーンの有無にほぼ関係なく残響がフラットになったことも判明。「佐藤さんのようにオーディオからホームシアター、ジャンルもクラッシック、ジャズ、J-POPと幅広い音を楽しむ場合に適した、最適な音状になったといえます」と井上氏は太鼓判を押す。

また、各種ソフトを試聴して製品の効果を確認した大橋氏も「以前の腰高な感じがなくなって、キリッとした低音になりました。約8畳とそれほど広さのある部屋ではありませんが、天地が広がった感じがしますよね」とコメント。

「ソースの音場の作りなどもよく分かるようになりましたから、これからはホームシアターをより一層楽しんで頂けるようになったのではないでしょうか」と評価する。

これには当の佐藤さんも納得のようで、「ボーカルがとてもハッキリクッキリ聞こえるようになったなというのが第一印象です。ピアノの余韻もすごくキレイになりましたね。今まで何かモヤッとしていたものが晴れた感じがします」とコメント。その効果の高さを実感している様子だった。

製品設置後の音響を確認する佐藤さん。その効果の高さに驚いていた

また、佐藤さんは「実は、以前からキッチンカウンター部分のオープンスペースをなんとか塞いでしまえないかと思っていたんです」とカミングアウト。「そのスペースを、このようにちゃんとしたホームシアター/オーディオ用の製品で塞げて音も良くできたのもうれしいですね。副産物として、以前から気になっていた冷蔵庫のモーター音なども聞こえなくなりましたし」と喜びを語る。

続けて「インテリアとの兼ね合いでも違和感なく溶け込んで気にならないですね」と語り、製品のデザイン面も評価。お悩みのひとつであった「インテリア性も大切にしたい」という点もクリアできていると語ってくれた。

そして「何が正解か分からない」という悩みについては、「『あぁ、これが正解だったんだ!』と実感させられました」とコメント。デザイン面、そして肝心の音質面でもDAIKEN製品を非常に気に入ってくれたようだった。

■防音/調音の基礎から対策することの大事さを痛感 − 佐藤さんコメント

お伝えしたように、低音の残響が減ったのを顕著に感じました。音がスッと心地よく消えて、ほかの音が聴き取りやすくなった印象です。また、音量を上げても耳障りでうるさい感じがしなくなりました。

試聴ソースでは特にJ-POP作品での効果が分かりやすいですね。J-POPは元々低音が膨らんでいることが多いので、自分でもそれを逃がすようにシステムを作っていたのですが、今回DAIKEN製品を使ってみてそうした部分への効果を大きく実感しました。

製品別では、「オトピタ01」や「アコースティックツリー」では音の鮮明さが改善される印象を受けました。「オトピタ01」については正規の設置方法も体験してみたのですが、型紙を使う点が非常にユーザーフレンドリーですね。

また、「サウンドデザインウォール」の効果は特に分かりやすかったですね。試しに製品を外してみると低音がだいぶうるさくなりましたから。本来は施工が必要な製品ということですが、こうした製品も利用して部屋作りを行い、防音/調音の基礎から対策することの大事さを痛感させられました。



※記事中での「オトピタ01」と「サウンドデザインウォール」の設置方法はDAIKENが公式に推奨するものとは異なります。今回は取材のため特別にこの手法を採用しました。

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