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赤色レーザー光源を搭載した“プレミアム”録画テレビ

映画館の感動を再現する「3in1」フラグシップ、3つのインパクト − 三菱電機「LCD-55LSR3」レビュー

公開日 2012/07/17 13:00 取材・執筆/鴻池賢三
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従来のテレビの表現力を遙かに超えたテレビがある。それが三菱「REAL LASERVUE」LCD-55LSR3。赤色レーザー光源搭載によって獲得した「高画質」だけでなく、音質や操作性にまで踏み込んで総合力を上げた製品なのだ。

一歩先を行くエンタメ性を獲得したシアターマシン

テレビの映像や音は「どれも同じ?」と思っていないだろうか。しかし、従来のテレビの表現力を遙かに超えたテレビがあると聞けば、貴方のその認識も大きく変わるはず。今回紹介する三菱の「REAL LASERVUE」LCD‐55LSR3は貴方のこれまでの常識を覆す優れた製品だ。液晶テレビに独自の革新的な映像と音響技術を惜しみなく投入。家庭用テレビでありながら映画館そのままのクオリティ、総合的なエンターテインメント性を獲得したマシンなのである。

本機の特徴としてまず挙げられるのは、赤色レーザー光とシアン色LED光のハイブリッド構造バックライトの採用。従来表現できなかった深紅と鮮烈な緑を再現できるようになった点が新しい。コンテンツ製作の過程で失われることが多い色情報を、高い色再現性を活かしてオリジナルに近づける事により、自然で鮮やかな表現が可能となっているのだ。見知らぬ外国の美しい風景も、あたかも肉眼で見た事があるかのように思わせる感動的なリアリティを実感することができた。特に赤色の深さ、その純粋さには時間を忘れて見入るばかり。この赤色には魂を揺さぶる力がある。ピュアな発色は、赤色を含む人間の表情や肌の色に雑味を与えることがなく、澄み切ったスキントーンの美しさを堪能できるのも美点だ。

※三菱製液晶テレビLCD-55MDR2との比較

インパクト1:Visual
より深く、よりピュアな色再現力を有する

針のような急峻なピーク特性を持つ赤色レーザー光を採用する事で、ピュアでより深く、より色鮮やかな赤色も再現可能になった。従来のテレビでは同じ朱色に見えがちだった、橙色、朱色、赤色、深紅の描き分けが可能で、グラデーションや立体感の向上にも寄与している。また、色の純度も向上。濁りの無い透き通るような美しい肌色、木材のような自然に存在する茶系色、艶やかな光沢感なども必見。赤色をレーザー光に託すことで、LEDは青色と緑色の発色に専念でき、それぞれの純度がこれまで以上に引き上がった。実際の映像では、新緑の萌えるような緑も、鮮やかでかつ自然に、記憶と感動を呼び覚ますようなクオリティで再現されていた。

この卓越した色彩表現能力を活かすのは三菱独自のアルゴリズムだ。デジタル放送やBDなど、家庭用映像の製作過程では、撮影・伝送・パッケージングにおいて扱う色の範囲を狭めたり、色を間引く事で情報量の圧縮を行っている。本機では、その過程で失われた色情報を再現すべく、独自の「DIACOLOR HD」を搭載。制作者が撮影時に肉眼で見ていたであろう実在の色、CGクリエイターが創造したであろう色を取り戻す。また、解像度の点においても、独自の超解像技術「DIAMOND HD」を搭載。フルHDパネル(1920×1080画素)に満たない放送番組やDVDなどの映像も高精細に描き出すことができる。4倍速対応・10bit高階調表示に対応した高性能液晶パネルの採用も見逃せない。

従来の白色LEDは3色の分離が不完全で純度の高い色が得られなかった。三菱は赤色レーザー光源を新たに搭載するとともに、シアン色LEDを採用。コンテンツ製作過程で失われた原信号を再現することに成功。



音質面でも特筆すべき点は多い。話題の新素材、カーボンナノチューブを配合した「DIATONE NCV」スピーカーを10個搭載し、一般的なシアターラック以上の、バランスの上では本格オーディオにさえ匹敵する新ステージの音質を獲得している。テレビとしては明らかに他と異なるリッチな低音、明瞭で繊細なニュアンスもあますところなく聴かせるヴォーカルや台詞。スピーカーの存在を感じさせず、音のシャワーを体で感じられる快感は、まさに映画館に通じるクオリティだ。

インパクト2:Sound
内蔵スピーカーのみで本格シアター体験可能

最新の科学で生み出された話題の新素材、カーボンナノチューブを配合した独自の「DIATONE NCV」スピーカーを採用。従来の自然素材では実現不可能な、チタンと比しても遜色のない高速伝搬性、そして紙と同等の内部損失を実現した。「NCV」は音声信号の入力に対して敏感に反応し、振動板固有の音色を持たないが故の濁りのないサウンドを実現した。結果、従来のテレビ用スピーカーとは明らかに一線を画す、生の音に迫るリアリティと透明感、ユニットの存在を感じさせない心地良いサウンドを獲得した、最大50Wに及ぶ大出力アンプの搭載もテレビとしては異色。独自のバーチャルサラウンド技術も盛り込まれ、内蔵スピーカーだけで5.1chの本格サラウンド感を味わうことができる。

最大50Wの10連(センター×4、ウーファー×2、サイド×4)マルチスピーカーを内蔵。


「映画館に迫る」クオリティの恩恵をより多くの方に受けられるように、ハンドリング性を高めているのも本機の真価の一つ。HDD&BDの録画再生、3Dコンテンツを含む多彩なパッケージソフトの再生。ユニバーサル性を意識した簡便なリモコン一つで自由自在に扱うことができる。高画質・高音質、そしてユニバーサル性。これらの要素がたった一台で完結する本機は、「最強エンターテインメントマシン」と呼ぶにふさわしい仕上がりだ。

インパクト3:Function
ユニバーサル性も同時に追求

テレビに加え、HDD&BDの録画再生機能を加えた「3in1」構成。チューナーを3基搭載し、テレビ番組を観ながら2つの裏番組を録画できるなど、単体レコーダーをほぼそのままアド・オンした本格かつ多彩な機能が魅力的。直感的な操作感を大事にし、「予約」「見る」「残す」といったストレートな表現がそのまま大きく配置されたリモコンも非常に好ましい。このリモコンは電池込みでわずか約100gと、大幅な軽量化も実現。お子さんがBDで映画を観る、お年寄りの方がお気に入りの番組を録画・再生する、などあらゆる層・状況での使用シーンを想定した設計が心憎い。長年ユニバーサルデザインに取り組んできた三菱ならではの優しさだ。

万人が扱いやすい操作性を獲得したユニバーサルリモコン


【SPECIFICATION】 ●画素数:1920×1080 ●チューナー:地上・BS・110度CSデジタル×3(同時録画は2番組まで対応) ●主な入出力端子:HDMI×3、D4×1、S×2、ビデオ×3、光デジタル×1、ヘッドホン×1、i.LINK×1、USB×1、PC端子(ミニD-SUB15ピン)×1 ●外形寸法・質量:1295W×929H×408Dmm・44.6kg(スタンド含む)


【問い合わせ先】
三菱電機お客様相談センター
TEL/0120-139-365(フリーダイヤル)
TEL/03-3414-9655(携帯電話・PHS・IP電話)

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