【特別企画】低反射と高コントラストを両立
「モスアイパネル」の実力とは? 山之内正がAQUOS「XL9」の画質を検証
テレビ画面のサイズが大きくなるほど視聴環境の影響を受けやすくなるので、テレビの設置場所や照明の配置などに気を配ることが重要になってくる。画面が大きいと思いがけない影響を受けることがあるが、そのなかでも特に悩ましいのが画面の映り込みで、天井の照明、フロアスタンドなどの光源はもちろんのこと、テレビを見ている自分の姿が大きく映ってしまうのも画面サイズが大きいと意外に気になるものだ。
■「モスアイパネル」は外光反射抑制とコントラストを両立した画期的な新技術
シャープがこの冬に発売するXL9シリーズは、そうした視聴環境の影響を抑えることで最適な画質を得る工夫を凝らした点が新しい。目玉となるのはシャープと大日本印刷が共同で開発した「MOTH-EYE(モスアイ)」技術で、リビングルームなど通常の視聴環境でのパネルのコントラストを改善する効果が大きい。
モスアイとは蛾の眼を意味する名称で、微細な突起加工を施した特殊フィルムをパネル表面に貼り、コントラストの低下を抑える効果を発揮する。突起構造は数百ナノメートル単位と非常に細かく、屈折率が連続的に変化して特定の反射面を持たないため、反射率を従来の約4分の1に抑えることができるという。
さらに、光の波長が変化しても低い反射率を維持することができるので、特定の色付きが発生する心配もない。また、約50度の角度から見ても低反射率を確保し、斜めから見たときにも十分なコントラストが得られるという特徴もある。
既存のパネルとモスアイパネルを比べてみると、後者の利点が浮かび上がってくる。最近は暗室で高いコントラスト感が得られる光沢パネルの人気が高いが、パネル表面で映り込みが起こりやすく、白い物が映り込んだ部分は黒が浮いたように見えてしまうため、明るめの部屋では十分なコントラストを得るのが難しい。
一方、光沢を抑えたノングレア方式のパネルは映り込みに悩まされることは少ないものの、液晶パネルからの光も拡散させてしまうため、やはり十分なコントラストが得られないという欠点がある。光沢・非光沢どちらのタイプも一長一短というのが現状なのだ。
一方、モスアイパネルは外光の反射を大幅に抑えつつ、パネルからの光はほとんど拡散させずに透過するため、本来のコントラストを引き出すことができる。その2つの特性を両立させることはこれまで至難の業だったが、モスアイ技術の登場によって、その課題が一気に解決するというわけだ。
■「モスアイパネル」は外光反射抑制とコントラストを両立した画期的な新技術
シャープがこの冬に発売するXL9シリーズは、そうした視聴環境の影響を抑えることで最適な画質を得る工夫を凝らした点が新しい。目玉となるのはシャープと大日本印刷が共同で開発した「MOTH-EYE(モスアイ)」技術で、リビングルームなど通常の視聴環境でのパネルのコントラストを改善する効果が大きい。
モスアイとは蛾の眼を意味する名称で、微細な突起加工を施した特殊フィルムをパネル表面に貼り、コントラストの低下を抑える効果を発揮する。突起構造は数百ナノメートル単位と非常に細かく、屈折率が連続的に変化して特定の反射面を持たないため、反射率を従来の約4分の1に抑えることができるという。
さらに、光の波長が変化しても低い反射率を維持することができるので、特定の色付きが発生する心配もない。また、約50度の角度から見ても低反射率を確保し、斜めから見たときにも十分なコントラストが得られるという特徴もある。
既存のパネルとモスアイパネルを比べてみると、後者の利点が浮かび上がってくる。最近は暗室で高いコントラスト感が得られる光沢パネルの人気が高いが、パネル表面で映り込みが起こりやすく、白い物が映り込んだ部分は黒が浮いたように見えてしまうため、明るめの部屋では十分なコントラストを得るのが難しい。
一方、光沢を抑えたノングレア方式のパネルは映り込みに悩まされることは少ないものの、液晶パネルからの光も拡散させてしまうため、やはり十分なコントラストが得られないという欠点がある。光沢・非光沢どちらのタイプも一長一短というのが現状なのだ。
一方、モスアイパネルは外光の反射を大幅に抑えつつ、パネルからの光はほとんど拡散させずに透過するため、本来のコントラストを引き出すことができる。その2つの特性を両立させることはこれまで至難の業だったが、モスアイ技術の登場によって、その課題が一気に解決するというわけだ。