【特別企画】「あらゆる音を滑らかに届けてくれる」
高級ハイレゾプレーヤーに新星現る。コウォン「PLENUE 1」レビュー
■軽快な動作、高速レスポンスが特徴。インターフェースも遊び心あふれる
次は外観や使い勝手などを確認していこう。
余計な装飾のないスクウェアな形状とマットブラックの仕上げには癖がなく、大きな好き嫌いは出なさそうだ。筐体は「Full Metalユニボディ」とのこと。エッジも適当に落としてあり、重さを含めて持ち心地も悪くない。
音量と再生の基本ボタンは筐体の右側にまとめてあり、左手で持った場合は人差し指や中指で操作する形になる。イヤホン端子は下側に装備。どちらもiPhoneやAKシリーズと逆の配置だ。
電源ボタン長押しで起動すると、何と10秒ほどで起動が完了する。テスト時は転送曲数が少ない状態なので起動時のデータベース更新にかかる時間は短くて済んでいるのだが、それにしても速い。またタッチ操作への反応、画面の切り替わりもスパッと軽快だ。
本機はいわゆるCPUとしてARM Cortex-A9 Dual Core 1.2GHzチップを搭載。現在のスマートフォンからすると最新でもハイスペックでもないが、音楽再生専用機としては十分。コウォンが長年に渡って音楽再生機用に最適化を進めてきたLinuxベースのシステム自体の軽さとの相乗効果で、軽快な動作を実現している。
画面インターフェースはフラットデザインの流れを受けているように思える。少し抽象的すぎるというか記号化が大胆だが、これは慣れの問題も大きいだろう
再生中の画面ではアナログ針またはバー型のレベルメーター表示が面白い。これは遊び心なので、不要であれば非表示にもできる。なお再生画面全体の表面デザインはスキン機能で5種類から選べる。
一方で、アートワーク自体が再生位置表示を兼ねていて時間が進むごとにアートワークが赤く覆い隠されていくのは、せっかくのアートワークを楽しみにくい。今後のファームアップ等で、これをオフにもできるようになると嬉しい。
フェイバリットやプレイリストの作成方法は、長押し&ドラッグ操作ではなく、ボタン操作と選択で行うスタイルのようだ。このあたりのインターフェースは多くのプレーヤーで試行錯誤が行われているところだ。
そのほか、イヤホンモードとヘッドホンモードの切替、DACフィルターのFastとSlowの切替など、画面の各所に細かな項目があるので、実際に手にしたときにはいろいろと試してみてほしい。
次ページではいよいよ音質を検証していく。
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