栄えある優勝は誰の手に?
世界最強のオタクダンサーが決定! アニソンダンスバトル “ファイナル”白熱レポート
■たける VS 超妖怪弾頭ネオたん
そして、ついにこの時が来た。日本一、そして世界一のオタクダンサーを決める「アキバ×ストリート」ファイナル決勝戦。たける、超妖怪弾頭ネオたん。激しい戦いを制して勝ち抜いてきた2名がステージに登場する。それぞれの意気込みが語られた。皆に勝ってここにいる、だから負けるわけにはいかないという想いをぶつけるのは、たける。この日のために3kg落としてきた、とかわしながらも闘志をむき出しにする、超妖怪弾頭ネオたん。そんな2人のラストバトルには、神曲2タイトルがスピンされた。『化物語』エンディング「君の知らない物語」。そして『デジモンアドベンチャー』オープニング「Butter-Fly」だ。知らない者はいないだろうこれらの楽曲を、2人はそれぞれに表現していく。ダンスにより視覚化され具現化するアニソンの世界を、そこに確かに見ることができた。
楽しい時間にも終わりは来るもので、いつまでも見ていたかったパフォーマンスも決着をつけなくてはならない。ジャッジが最後の判断に熟考する。長くも短くも感じる緊張の一瞬が流れ、オタクダンサーのトップが決まった。
第1回「アキバ×ストリート」、その栄光ある優勝者は超妖怪弾頭ネオたん。ジャッジのRABドラゴンに手を上げられた後、崩れ落ちるようにして膝をつく。そこに、この大会を共に作り上げてきたダンサーの面々がステージに流れ込む。そして最高のステージを見せてくれた2人を大きな歓声でもって祝福した。
そして、授賞式へ。優勝の証である表彰楯、そして各協賛会社からの商品を受取るネオたんの目には、涙が光る。そんなネオたんがマイクを手にしコメントしたのは、仲間との絆がいかに大切か、ということ。皆が力をくれたからこそ、ここに立つことができた、それを伝えたかった、と語る。これは決勝前にたけるが口にしたことと同じだ。誰もが、誰かの想いを力にしてこの大会に参加したのだ。そんなネオたんのオススメするアニメは『ひぐらしのなく頃に』。ヴェルタースオリジナルばりの特別な絆を描いた名作、ご視聴ください。
そして最後に、RAB涼宮あつきが締めのコメントを述べた。「今回集まったダンサー達は、根っこは二次元が好きなオタクです。そして僕らは残念ながら三次元です。けどこの空間は、ここにいる皆は、二次元のようじゃないですか? むしろ、それを越えたようなドラマがありました。皆で、こんな凄いことをやっています。ぜひこれからも応援してください!」
こうして「アキバ×ストリート」は大盛況のまま閉会となった。今回、このイベントを見ることができた筆者は幸せだ。なぜなら、アニソンとダンスという文化の融合が織りなす奇跡を目の当たりにすることができた。そして、単純に感動した。これから、こんなイベントが様々な場所で開かれるだろう。1つの流行となっていたアニソン・ダンスは、さらに大きな波となっていくだろう。それは、こうして新しいカルチャーを楽しみながらリードする人達がいるからだ。改めて、本大会の参加者全員に敬意を表し、そして拍手を贈りたい。