USB接続も可能
世界初、コンデンサー型Bluetoothスピーカーの実力とは? BenQ「treVolo」を試す
■コンデンサー型スピーカーを搭載したBluetoothスピーカーが登場
いまやスマートフォンで音楽を聴く時代、それを中心に再生システムを考えるのは自然なこと。初期はDockスピーカーが人気を博したが、やがてワイヤレス再生がそれに取って代わった。ワイヤレスも当初はAirPlayなどWi-Fiベースの規格が強かったが、いまやBluetooth/A2DPが主流。端末メーカーやOSの違いに影響されない点が評価されたのだろう、アクティブスピーカーのワイヤレス規格といえばBluetoothだ。
しかし、Bluetooth/A2DP対応でさえあれば売れるという時期は過ぎた。低音再生に強みを持つ、高音質コーデックに対応する、左右を離して設置できる……などと音質面での"サムシング"が市場では期待されている。実際、コーンに新素材を採用したモデルや、バスレフポートに工夫を凝らしたモデルは高い評価を獲得している。
そこに登場したBenQの「treVolo」。ユーロ・プログレに詳しい人ならば、フォルムラ・トレ(トレは「3」の意)とイル・ヴォーロ(「飛翔」の意)の名を思い出すかもしれないが、あながち無関係ではなく、3つのE(Electrostatic、Enjoyment、Everywhere)と飛翔を掛け合わせた造語なのだそう。音楽の新しい魅力を再発見してほしいという思いのもと、音を追求する斬新な技術が惜しげもなく投入されているモデルなのだ。
その1つが、双指向性コンデンサー(静電型)スピーカー。BenQの薄膜ダイアフラム技術を応用したもので、薄いダイアフラム上で均一に発する振動とプッシュプル方式の電極構造により、双指向性の放射パターンで広い音場を再現する。一般的なスピーカーは基本的に前方向に音を放つが、treVoloは前後両方向に音を放つのだ。
コンデンサースピーカーといえば、軽くて薄いフィルム状のダイアフラムに静電気を発生させ振動板として使うことが基本原理。静電気による力がダイアフラムの全面に対しほぼ均一に作用するため歪みが少なく、周波数特性に対し悪影響をおよぼすとされる分割振動が発生しにくいという特徴を持つ。最近では、SHUREが専用イヤホンを装備したDAP「KSE1500」を発表して話題を集めたが、こちらも同じコンデンサー型。スピーカーとインナーイヤーでは相違点も少なくないが、基本的な構造は共通だ。
カスタムDSPチップによる4アンプ構成のマルチチャンネル駆動もポイント。前述したコンデンサースピーカーにくわえ、低域用に外径53.5mmのロングストローク高効率ウーファーを2基搭載、独立したアンプで計4基のユニットを駆動するというしくみだ。DSPのアクティブ・クロスオーバー回路により各帯域をスムーズに連係させる技術も、自然な聴き心地にひと役かっている。
そのカスタムDSPチップには、音質向上技術「BenQ TrueSound Technology」を搭載。高周波数帯のレベルを検知してスペクトラムを補償する独自アルゴリズムを駆使し、ビットレートが低い圧縮音源や帯域がナローな音源の音質を改善するというものだ。ストリーミングサービスやインターネットラジオでの効果が期待できる一方、情報量の多い音源では機能しないという配慮もある。
音に関するこだわりは他にもある。Bluetooth/A2DPコーデックには、高音質・低遅延の「aptX」をサポート。44.1および48kHz/16bit対応のUSB DACを内蔵、DAPやスマートフォンと有線接続でも楽しめる。iOSおよびAndroid向けには「BenQ Audioアプリ」が用意され、サウンドモードの切り替えやバッテリー残量のチェックも手もとで可能だ。音質には直接影響しないが、1回約3時間の充電で約12時間の連続再生が可能という点もうれしい。
いまやスマートフォンで音楽を聴く時代、それを中心に再生システムを考えるのは自然なこと。初期はDockスピーカーが人気を博したが、やがてワイヤレス再生がそれに取って代わった。ワイヤレスも当初はAirPlayなどWi-Fiベースの規格が強かったが、いまやBluetooth/A2DPが主流。端末メーカーやOSの違いに影響されない点が評価されたのだろう、アクティブスピーカーのワイヤレス規格といえばBluetoothだ。
しかし、Bluetooth/A2DP対応でさえあれば売れるという時期は過ぎた。低音再生に強みを持つ、高音質コーデックに対応する、左右を離して設置できる……などと音質面での"サムシング"が市場では期待されている。実際、コーンに新素材を採用したモデルや、バスレフポートに工夫を凝らしたモデルは高い評価を獲得している。
そこに登場したBenQの「treVolo」。ユーロ・プログレに詳しい人ならば、フォルムラ・トレ(トレは「3」の意)とイル・ヴォーロ(「飛翔」の意)の名を思い出すかもしれないが、あながち無関係ではなく、3つのE(Electrostatic、Enjoyment、Everywhere)と飛翔を掛け合わせた造語なのだそう。音楽の新しい魅力を再発見してほしいという思いのもと、音を追求する斬新な技術が惜しげもなく投入されているモデルなのだ。
その1つが、双指向性コンデンサー(静電型)スピーカー。BenQの薄膜ダイアフラム技術を応用したもので、薄いダイアフラム上で均一に発する振動とプッシュプル方式の電極構造により、双指向性の放射パターンで広い音場を再現する。一般的なスピーカーは基本的に前方向に音を放つが、treVoloは前後両方向に音を放つのだ。
コンデンサースピーカーといえば、軽くて薄いフィルム状のダイアフラムに静電気を発生させ振動板として使うことが基本原理。静電気による力がダイアフラムの全面に対しほぼ均一に作用するため歪みが少なく、周波数特性に対し悪影響をおよぼすとされる分割振動が発生しにくいという特徴を持つ。最近では、SHUREが専用イヤホンを装備したDAP「KSE1500」を発表して話題を集めたが、こちらも同じコンデンサー型。スピーカーとインナーイヤーでは相違点も少なくないが、基本的な構造は共通だ。
カスタムDSPチップによる4アンプ構成のマルチチャンネル駆動もポイント。前述したコンデンサースピーカーにくわえ、低域用に外径53.5mmのロングストローク高効率ウーファーを2基搭載、独立したアンプで計4基のユニットを駆動するというしくみだ。DSPのアクティブ・クロスオーバー回路により各帯域をスムーズに連係させる技術も、自然な聴き心地にひと役かっている。
そのカスタムDSPチップには、音質向上技術「BenQ TrueSound Technology」を搭載。高周波数帯のレベルを検知してスペクトラムを補償する独自アルゴリズムを駆使し、ビットレートが低い圧縮音源や帯域がナローな音源の音質を改善するというものだ。ストリーミングサービスやインターネットラジオでの効果が期待できる一方、情報量の多い音源では機能しないという配慮もある。
音に関するこだわりは他にもある。Bluetooth/A2DPコーデックには、高音質・低遅延の「aptX」をサポート。44.1および48kHz/16bit対応のUSB DACを内蔵、DAPやスマートフォンと有線接続でも楽しめる。iOSおよびAndroid向けには「BenQ Audioアプリ」が用意され、サウンドモードの切り替えやバッテリー残量のチェックも手もとで可能だ。音質には直接影響しないが、1回約3時間の充電で約12時間の連続再生が可能という点もうれしい。