【特別企画】人気ブランドが日本再上陸
Regaのアナログプレーヤー「RP6」を聴く。“Made in England”のこだわりモデル
いま改めて注目を集めるアナログレコード。ライフスタイルにマッチする「デザイン性」と「音質の良さ」を両立した人気ブランド「Rega」が日本に再上陸した。主要部品からパーツまでを英国内の自社工場で開発&生産する“Made in England”モデルだが、手に入れやすい価格と、ほぼ置いただけですぐ使えるというシンプルな操作性で多くのユーザーを惹きつけている。今回、自身もアナログレコードプレーヤー購入を検討中の野村ケンジ氏が、Rega製品を自宅でも使用してレポートする。
デザイン性と音の良さを両立したMade in Englandモデル
ハイレゾ音源が一般の音楽ファンにも認知されてきた一方で、アナログレコードも流行の兆し(あえて“復権"とはいわないでおこう)を見せるなど、再生メディアだけでなく、そのライフスタイルについてもバラエティに富んだ広がりを見せつつある昨今のオーディオカテゴリー。いちオーディオファンとしては、ポータブルからアナログまで、幅広い選択肢でいい音が楽しめる、というのは嬉しい限りだ。
とはいえ、アナログレコードプレーヤーといえば(SP盤から数えても)100年近い歴史を持つ、熟成の極みにあるオーディオ機器。そのためある程度のノウハウは確立している印象があり、音質をとことん追求しようとすると重厚長大・大艦巨砲主義の超ハイエンドモデルになってしまいがち。カートリッジひとつをとっても「30万円? 手ごろな価格だね」といった会話が交わされることもあるなど、デジタルオーディオ系に慣れ親しんだ若者にとっては、とてつもなくハードルの高い世界だったりする。
しかしながら、最新のアナログプレーヤーにはもうひとつの潮流がある。それは、最新技術に基づく薄型筐体とシンプルなパーツ構成を採用することで、現代のライフスタイルやインテリアにもマッチさせつつ、それでいて格安エントリーモデルとはレベルの異なる、アナログレコードならではの良質さを充分に引き出してくれる製品が揃い始めていることだ。その代表格のひとつといえるブランドが、英国Rega Reserch Limited、通称Rega(レガ)社である。
Rega社製品はいったん日本向けの代理店がなくなっていたが、つい先日、完実電気が正規輸入代理店契約を締結。この5月上旬から再上陸を果たし、本格的な日本国内での販売がスタートした。
Rega社の創業は1973年と、いまや名門と呼べる歴史を持ち合わせている。英国本国ではアンプやスピーカーなどもラインナップするが、アナログプレーヤーやトーンアーム、カートリッジ、フォノイコライザーなど、アナログレコードにまつわる製品がメインアイテムとなっているのも確かだ。
しかも「Made in England」にこだわり、ターンテーブルやトーンアーム、カートリッジなどの主要部品から内部配線のリッツ線に至るまで、すべて英国内の自社工場にて開発&生産しているのだという。そういった体制で製品を作り続けていること自体、貴重な存在といえるだろう。
独自哲学に基づき設計されたこだわりの筐体
そんなRega製ターンテーブルだが、今回、日本国内に導入されたのは3モデル。フラグシップの「RP10」と上級モデルの「RP8」、そしてミドルクラスの「RP6」だ(これらに先立ちコラボモデル「Queen by rega」もリリースされているがわずか26台の限定品のためしばらくは先の3モデルでの展開となりそう)。
そのうち「RP10」と「RP8」は、ユニークな形状、かつとても軽量なキャビネットを採用している。一見すると四角いキャビネットに見えるが、実は内側の部分だけで再生可能となっていて、四角いキャビネット部分は事実上ダストカバー設置台と言っても過言ではない構造となっている。こちらは剛性が高く制振性がよく、さらに軽いというRegaの設計理念を具現化したスタイルを持つ。
もうひとつの「RP6」は、上位モデルの思想と技術を受け継ぎつつも、オーソドックスなスタイルを採用することで、高いコストパフォーマンスを実現した製品といえる。とはいえ、薄型キャビネットやシンプルな構造のストレートアームなど、軽量さにとことんこだわった、Regaならではのアイデンティティはたっぷりと盛り込まれているイメージだ。
さて、今回は3モデルのうち、「RP6」について様々なチェックを行うことができたので、この製品についての詳細を紹介していこう。
デザイン性と音の良さを両立したMade in Englandモデル
ハイレゾ音源が一般の音楽ファンにも認知されてきた一方で、アナログレコードも流行の兆し(あえて“復権"とはいわないでおこう)を見せるなど、再生メディアだけでなく、そのライフスタイルについてもバラエティに富んだ広がりを見せつつある昨今のオーディオカテゴリー。いちオーディオファンとしては、ポータブルからアナログまで、幅広い選択肢でいい音が楽しめる、というのは嬉しい限りだ。
とはいえ、アナログレコードプレーヤーといえば(SP盤から数えても)100年近い歴史を持つ、熟成の極みにあるオーディオ機器。そのためある程度のノウハウは確立している印象があり、音質をとことん追求しようとすると重厚長大・大艦巨砲主義の超ハイエンドモデルになってしまいがち。カートリッジひとつをとっても「30万円? 手ごろな価格だね」といった会話が交わされることもあるなど、デジタルオーディオ系に慣れ親しんだ若者にとっては、とてつもなくハードルの高い世界だったりする。
しかしながら、最新のアナログプレーヤーにはもうひとつの潮流がある。それは、最新技術に基づく薄型筐体とシンプルなパーツ構成を採用することで、現代のライフスタイルやインテリアにもマッチさせつつ、それでいて格安エントリーモデルとはレベルの異なる、アナログレコードならではの良質さを充分に引き出してくれる製品が揃い始めていることだ。その代表格のひとつといえるブランドが、英国Rega Reserch Limited、通称Rega(レガ)社である。
Rega社製品はいったん日本向けの代理店がなくなっていたが、つい先日、完実電気が正規輸入代理店契約を締結。この5月上旬から再上陸を果たし、本格的な日本国内での販売がスタートした。
Rega社の創業は1973年と、いまや名門と呼べる歴史を持ち合わせている。英国本国ではアンプやスピーカーなどもラインナップするが、アナログプレーヤーやトーンアーム、カートリッジ、フォノイコライザーなど、アナログレコードにまつわる製品がメインアイテムとなっているのも確かだ。
しかも「Made in England」にこだわり、ターンテーブルやトーンアーム、カートリッジなどの主要部品から内部配線のリッツ線に至るまで、すべて英国内の自社工場にて開発&生産しているのだという。そういった体制で製品を作り続けていること自体、貴重な存在といえるだろう。
独自哲学に基づき設計されたこだわりの筐体
そんなRega製ターンテーブルだが、今回、日本国内に導入されたのは3モデル。フラグシップの「RP10」と上級モデルの「RP8」、そしてミドルクラスの「RP6」だ(これらに先立ちコラボモデル「Queen by rega」もリリースされているがわずか26台の限定品のためしばらくは先の3モデルでの展開となりそう)。
そのうち「RP10」と「RP8」は、ユニークな形状、かつとても軽量なキャビネットを採用している。一見すると四角いキャビネットに見えるが、実は内側の部分だけで再生可能となっていて、四角いキャビネット部分は事実上ダストカバー設置台と言っても過言ではない構造となっている。こちらは剛性が高く制振性がよく、さらに軽いというRegaの設計理念を具現化したスタイルを持つ。
もうひとつの「RP6」は、上位モデルの思想と技術を受け継ぎつつも、オーソドックスなスタイルを採用することで、高いコストパフォーマンスを実現した製品といえる。とはいえ、薄型キャビネットやシンプルな構造のストレートアームなど、軽量さにとことんこだわった、Regaならではのアイデンティティはたっぷりと盛り込まれているイメージだ。
さて、今回は3モデルのうち、「RP6」について様々なチェックを行うことができたので、この製品についての詳細を紹介していこう。
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