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【特別企画】対応サービスを視聴

VODもサラウンドで! 急増中「ドルビーオーディオ」採用サービスを実力検証

公開日 2016/08/17 10:00 折原一也
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NetflixとAmazonビデオで5.1chサラウンドを体験!

まずはNetflixだ。同社を世界No.1の映像配信サービスへと成長させた原動力は、Netflixオリジナル作品として提供されているドラマ作品の数々にある。それらの作品の多くが「Ultra HD」(4K)クオリティで提供されており、しかも、ほとんどの作品は5.1chサラウンドで提供されている。

Netflixは様々な機器で視聴できる。ドルビーオーディオに対応しているものでメジャーなのはAppleTVだ

今回視聴タイトルに選んだのは、7月にシーズン2の配信を開始したばかりの『マルコ・ポーロ』。著名な冒険家マルコ・ポーロを主人公に、モンゴル帝国とシルクロード、そして中国を舞台とした歴史スペクタクル大作だ。

「5.1」ロゴが表示され、ドルビーオーディオに対応していることが明示される


主な舞台を中国に移したシーズン2のエピソード1冒頭のエピソードは、モンゴル帝国皇帝フビライが子どもたちに燕の習性を用いて街を焼き払う術を見せ、皇帝として歩む道を示すシーンだ。

夜の平原で松明と炎の光が揺らめく、ドルビービジョンのHDRの見どころでもあるこのシーンを5.1chサラウンドで聴くと、重厚なBGMともに、カゴに収められた無数のツバメたちが飛び交う羽音と鳴き声、フビライと子供達の声がセパレートし、カメラの移動と共に動く音の移動感もリアルだ。

映像、そしてアジアの楽器を多用する音楽と、実に良く作りこまれている『マルコ・ポーロ』だが、作品へさらに深く没入したいなら、サラウンド音声が大きな効果を発揮する。

サラウンド音声の試聴は音元出版で行った

Netflixで配信されている劇場映画も、もちろん5.1chで提供されているものが多い。

大地震を題材にしたパニック映画『カリフォルニア・ダウン』を視聴する。まずストーリー序盤のネバダ州のダムが大地震に見舞われ決壊するシーンでは、5.1chサラウンドらしい、サブウーファーから突き上げるような轟音が響き、崩れ落ちる道路の効果音も実にスリリングだ。 

サンフランシスコを地震が襲うシーンでも、天井が崩れ、ビルが崩壊し、その破片が飛び交い、身をかすめる様子までがリアルな音空間で再現される。逃げ惑う人々の声の移動感、そして崩壊するビルの爆音まで、やはり劇場映画にしかないサラウンドの精緻な作りこみが感じられた。

続いて、Amazonビデオの作品も視聴してみよう。

Amazonオリジナルの大人気海外ドラマといえば『ウォーキング・デッド』シリーズがまず頭に浮かぶ。そのスピンオフ作品『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド』のシーズン2を視聴した。シーズン2は、ゾンビが復活したロサンゼルスからクルーザーに乗船して脱出するシーンから始まる。

空軍による爆撃が行われている状況での脱出シーンだが、絶えず響く爆撃の轟音のボリューム感と重低音、そして空間の広がりは、世紀末的な作品の世界を盛り上げる。

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