アダプタの使い勝手は?
【レビュー】iPhone 7 “オーディオ周り” の機能・音質をチェック
■内蔵スピーカーの進化は予想以上
内蔵スピーカーの音も聴いてみた。iPhone 7では、これまでのイヤホンジャックがなくなった代わりに、スピーカーがステレオになった。底部右側にスピーカーが用意されているのはこれまでと変わらないが、もう一つのスピーカーが、通話用スピーカーの位置に追加された。音楽再生用スピーカーと通話用スピーカーを兼用しているかどうかはわからない。
さっそくYouTubeで動画を再生してみる。すると、これは先ほどのイヤホンアダプタとは逆に、これまで使っていたiPhone 6の内蔵スピーカーとは全く別次元のスピーカーに進化したことに、一瞬で気づかされた。
ステレオになったことで格段に音が広がるようになったことはもちろん、音の明瞭さも段違いだ。これまでのiPhone 6の音の歪みがかなり激しかったことに、逆説的に気づかされた。
スピーカーの音量そのものも格段に増し、大ボリュームで音を再生することが可能になった。ボリュームをマックスにすると、手元など至近距離ではうるさいと感じられるほどの音量が出る。動画を手軽に見たいときなど、内蔵スピーカーが活躍する機会が増えそうだ。
もちろん、別売りのBluetoothやAirPlayスピーカーに比べたら、クオリティの差は明らかだ。良い音で音楽や動画再生を楽しみたいなら、やはり別途スピーカーを用意したいところだ。
駆け足のチェックになったが、印象的だったのは、同梱アダプタによる音質劣化が予想以上だったことと、内蔵スピーカーの音質が予想以上によかったことだ。
イヤホンジャックがなくなり、気軽に手持ちのイヤホンを使うことができなくなったのは率直に言って不便だ。だが音質にこだわる方にとっては、ハイクオリティなBluetoothヘッドホンやポタアン、またはハイレゾDAPの購入を検討する良いきっかけになることだろう。実際に筆者もBluetoothイヤホンが欲しくなった。