【特別企画】国内4Kサービスの先駆者、ひかりTVの魅力とは?
<評論家 座談会>ドルビービジョン配信も開始!『ひかりTV』の4K/HDRをプロはどう見たか!?
そのメリットは、「ダイナミックメタデータを使ったシーンごとの最適化」ができること、「テレビの性能を踏まえた最適化」ができること、「ハリウッドを背景にした豊富なコンテンツ」が揃うこと、「ドルビービジョン以外のHDRコンテンツも再生できる」こと(「Dolby Vision Day 2016」でのドルビージャパン大沢幸弘社長コメントより)などだ。
なお、ひかりTVが現在配信しているドルビービジョン作品は、ひかりTVが独自製作したもの。「日本でドルビービジョンでのグレーディングなどのノウハウを持っているのは、現時点ではまだ我々、および我々と一緒に取り組んでいる数社くらいではないか」(NTTぷららスタッフ)という。
ひかりTVのドルビービジョン作品には、2016年9月時点でLG製の4K有機ELテレビ「OLED E6P」「OLED C6P」シリーズと4K液晶テレビ「UH8500」シリーズが対応。今後「OLED B6P」と「UH7700」シリーズも順次対応する。
なお、各作品はドルビービジョン版に加えて、HDR10版、そしてSDR版も用意。上記のドルビービジョン対応テレビ以外のユーザーでも4K/HDRで作品を視聴できるほか、HDR非対応テレビのユーザーも4Kでコンテンツを視聴できる。
これはつまり、裏を返せば「各バージョンを見比べることもできる」ということでもある。熱心なオーディオビジュアルファンにとっても大きなポイントではないだろうか。
■多彩な4K/HDR作品をひかりTVで視聴可能
もちろん、ひかりTVが配信している4K作品はドルビービジョンのものだけではない。HDR10での4K/HDR作品はハリウッドのメジャー映画を含む全20作品を提供中だ。
大橋氏は、宮本亜門演出・鈴木亮平主演の舞台『ライ王のテラス』の4K HDR映像について「舞台では光そのものが演出表現のひとつですが、2KやSDRの世界ではそこを表現しきれていませんでした」とコメント。4K HDR映像でそれが表現できていることを評価し、舞台映像を4K HDR収録した点に歓迎の意向を示す。
また、「演劇やコンサートのライブビューイングも広がっていますが、これらはまだ4K HDRではないこともあって、特に暗闇の表現などはやっぱり生で見ているのとは違ってしまうのです」とコメント。「公演を直接見た時との差が、仮に現状のライブビューイングでは100分の1くらいしか表現できていないとしたら、4K HDRであればそれが数分の一までのレベルに縮められると思いますね」と、4K HDRに期待の今後に期待を寄せた。