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シェルやリードの交換も可能

初めてのアナログプレーヤーの選び方。ティアック「TN-570」をおすすめする理由

公開日 2016/10/04 12:43 炭山アキラ
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初心者はもちろん、上級者でも十分に楽しめる製品

モーターはダイレクトドライブ並みの回転精度と、ベルトドライブならではの回転の滑らかさを誇る。アームはS字型だから、カートリッジはもちろんのこと、ヘッドシェルやシェルリードも交換して音質チューニングを図ることが可能だ。高さ調整もできるしアンチスケーティング・ツマミも装備されているしと、まさにアナログのノウハウを十分活かせる構成なのである。

±6mmの範囲でトーンアーム自体の高さを変えることが可能なユニバーサルトーンアームを採用。幅広いカートリッジや厚みのあるターンテーブルシートにも対応可能

また、フォノケーブルが交換できるようになっているのも見逃せない。本当にこれほど色々と腕が振るえるプレーヤーは、昨今珍しいくらいである。その意味では、上級者でも十分に楽しめる製品ということもできるだろう。

こんな小ぶりで薄型のプレーヤーだというのに、プラッターへレファレンス盤を載せて針を落としたら、いささかたまげた。レンジは相当に広く、デジタルに出せないアナログの躍動感、反応の良さもそこそこのレベルで表現するではないか。

いかにも日本ブランドらしい生真面目さ、几帳面さも感じさせる。これは相当細部の精度を詰めていないと奏でることのかなわない表現である。おそらく「本当に必要なところ」を見極めて、全力投球しているのではないかと推測するところだ。

ベルトの掛け替えではなく電子制御によるスピード調整切り替え機構を採用

二層構造のシャーシによってハウリングを防止、金属製のインシュレーターは、緩衝性能の高いラバークッションを介して本体シャーシに取り付けられている

本機にはMMタイプのカートリッジが付属しており、これがまたかなりシャキッとした明るく通りの良いサウンドを奏でてくれる。決して潤沢なコストをかけられるわけではないだろうに、この表現は相当のものだ。

純正装着のヘッドシェルはしっかり作られているようだが、やはりたとえばオーディオテクニカ「AT-LT13a」あたりに交換してやると、かなりの音質アップを見込むことができるだろう。

また、シェルリードもいろいろ交換して楽しみたくなってくる。ユニバーサル・タイプのアームを使うからには、こういったところにこそ楽しみを見いだしてほしいものである。

(本記事は「analog」Vol.51所収記事をもとに一部再構成したものです)

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