【特別企画】日本限定モデル「2SE」速攻レビュー
日本限定ユニバーサル機も登場! 中国プロオーディオ市場の人気カスタムIEM“qdc”の魅力に迫る
【2】qdcの現行ラインナップをおさらい。注目の日本限定モデルが登場
qdcのIEM製品は、大きく3シリーズがラインナップされている。レコーディングエンジニアやプロデューサー向けの「Studioシリーズ(CS)」、ライブパフォーマンスやライブミキシング向けの「Liveシリーズ(CL)」、コンシューマー向けの「Hi-Fiシリーズ(CH)」で、それぞれにカスタムモデルとユニバーサルモデルがある。
▼カスタムモデル
カスタムモデルの方は、各シリーズの最上位機種が6月から展開中だ。レコーディングエンジニアやプロデューサー向けStudioシリーズの8CS、ライブパフォーマンスやライブミキシング向けLiveシリーズの8CL、コンシューマー向けHi-Fiシリーズの8CHをラインナップする。
いずれも、バランスド・アーマチュアドライバーを低域×2/中域×2/高域×4の合計8基搭載している。ユニット自体は3機種とも共通のもので、各シリーズのユーザー層にあわせ、同一ドライバーで異なるチューニングを施していることが特徴だ。
周波数特性は20Hz〜20kHzで、入力感度は112dB(1mW)、インピーダンスは22Ω。付属ケーブルは長さ約122cmで、プラグ形状は3.5mmステレオミニ。リケーブルの際のコネクター形状は、qdc独自開発の2pin端子を採用している。
▼ユニバーサルモデル
上述のカスタムモデルと異なり、今回登場したユニバーサルモデルは、各シリーズからドライバー数の異なる3機種がラインナップされた。
まず、4SSはレコーディングエンジニアやプロデューサー向けStudioシリーズに属するモデルで、低〜中低域×1/中域×1/中高〜高域×2の4ドライバーを搭載する。3SHは、コンシューマー向けHi-Fiシリーズに属するモデルで、低域×1/中高域×2の3ドライバーを搭載している。
そして最後の2SEは、中低域×1/高域×1の2ドライバー構成のモデル。実は特に注目度の高いのがこの2SEで、qdcの国内販売代理店を務めるミックスウェーブ(株)がサウンドチューニングに携わった“日本限定版”となる。上述3シリーズのどこにも属さない特別版であり、日本でしか販売されない。型番の“SE”は「Special Edition」の略だ。
Unique Melodyのユニバーサルモデルなど、これまで同社がサウンドチューニングに携わったイヤホンには国内で一定のファン層が存在する。ミックスウェーブではそれを踏まえ、「あえて日本限定モデルを作ることで、国内でのqdcの知名度を上げたい」との思いから、本機のサウンド作りに参加することを決めたそうだ。本体をAstell&KernのDAP「AK70」にあわせやすいカラーとするなど、デザイン面でも日本限定モデルとしての工夫が凝らされている。
さて、そんなqdcの日本限定イヤホン2SEは、実際にどんな音がするのだろうか? 同時発表された4SS、3SHもあわせ、いよいよ次頁では高橋敦によるユニバーサルモデル3機種の音質レビューをお届けする。
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