【特別企画】ノイズ半分に。高感度イヤホンとも好相性
OPPO「HA-2SE」を聴く − ポタアン新時代を拓いたモデルがさらに音質強化
■ノイズを1/2に低減。残留ノイズの極小化にも注目したい
ヘッドホンアンプ回路はHA-2と同じくAB級アンプ設計としているが、HA-2SEではさらなるブラッシュアップを図った。ディスクリート構成による出力段やマッチドペアの選別品の使用などは継承しつつ、アンプ回路を新規設計。ノイズ量を約1/2に低減することができたという。
このノイズ低減は、音質の向上に加えて、いわゆる残留ノイズ(ホワイトノイズ)の極小化にも貢献した。残留ノイズとは、アンプなどが無音時に発するノイズのこと。例えばスピーカーとアンプを接続して、無音のままボリュームを上げるとサーッというノイズが聴こえるはずだが、これが残留ノイズだ。
ヘッドホンやイヤホンの場合でも同様のことが起こる。スピーカーより感度が高く耳にも近いことから、この残留ノイズを気にする方は多いはず。インイヤーモニター(IEM)など特に感度の高いイヤホンでは、残留ノイズが発生しやすくなる。
最近ではカスタムIEMをリスニングに用いるユーザーが増えたこともあり、HA-2のパフォーマンスには満足しているが、残留ノイズの低減にはさらなる改善を求めたいというフィードバックも、日本のユーザーを中心にOPPO Digitalへ寄せられていたという。
残留ノイズのレベルを下げるためには、アンプ出力段のインピーダンス、つまり抵抗値を下げる処方箋が効果を発揮するが、引き替えに電流が多く流れて全体の発熱量が増大する。これはこれで、ポータブルオーディオ機器にとっては望ましくない結果となってしまう。
HA-2SEではアナログアンプ回路の設計を丁寧に見直したことで、発熱量を抑えながらノイズレベルを下げ、感度の高いイヤホンで音楽を聴く場合も、インピーダンスの変動による影響を抑えている。感度の高いイヤホンをHA-2SEに接続して、無音のままボリュームを上げてみると、残留ノイズの少なさが実感できるはずだ。
■ゲイン設定を見直して、カスタムIEM使用時や小音量時の音量調整も容易に
HA-2SEは従来機から引き続き、ゲインをHi/Lowの2段階で切り替えが可能だ。ボリュームは、精密に稼働するアナログポテンショメーターとDACチップ内蔵の32bitデジタルボリュームの組合せでコントロールする。
ボリューム調整についても、HA-2SEでは改善が行われた。HA-2のユーザーから寄せられた声として、ボリュームを低く設定しても音量が大きく取れてしまうので、感度の高いイヤホンを組み合わせた時にボリュームを調整しづらいという意見があったという。
これはESS製DACの出力がそもそも大きいことに起因するのだが、HA-2SEではHigh/Lowそれぞれのゲイン設定を見直すことで、高感度なイヤホンでもより容易にボリューム調整が行えるようにした。
実際にHA-2SEとHA-2で比較してみると、同じ目盛りでもHA-2SEの方が音量は小さい。実際にカスタムIEMで試してみたのだが、小音量でもスムーズで、かつギャングエラーのないボリューム調整が行えた。
■「4極グラウンド分離出力」を継承
改善点に注目しながら実機の試聴を始める前に、HA-2で好評だった「4極グラウンド分離出力」の機能がHA-2SEにも継承されたことを伝えておきたい。
4極グラウンド分離出力の詳細ついては、昨年春に筆者がOPPOの「HA-2」と「PM-3」を組み合わせて解説をしているので、こちらの記事も合わせて参照してほしい。
効果を要約すると、いわゆるバランス出力に匹敵する高分解能でエネルギッシュなサウンドが、スリムでポータビリティの高いHA-2SEでも楽しめるようになる機能と言えるだろう。
ヘッドホンアンプ回路はHA-2と同じくAB級アンプ設計としているが、HA-2SEではさらなるブラッシュアップを図った。ディスクリート構成による出力段やマッチドペアの選別品の使用などは継承しつつ、アンプ回路を新規設計。ノイズ量を約1/2に低減することができたという。
このノイズ低減は、音質の向上に加えて、いわゆる残留ノイズ(ホワイトノイズ)の極小化にも貢献した。残留ノイズとは、アンプなどが無音時に発するノイズのこと。例えばスピーカーとアンプを接続して、無音のままボリュームを上げるとサーッというノイズが聴こえるはずだが、これが残留ノイズだ。
ヘッドホンやイヤホンの場合でも同様のことが起こる。スピーカーより感度が高く耳にも近いことから、この残留ノイズを気にする方は多いはず。インイヤーモニター(IEM)など特に感度の高いイヤホンでは、残留ノイズが発生しやすくなる。
最近ではカスタムIEMをリスニングに用いるユーザーが増えたこともあり、HA-2のパフォーマンスには満足しているが、残留ノイズの低減にはさらなる改善を求めたいというフィードバックも、日本のユーザーを中心にOPPO Digitalへ寄せられていたという。
残留ノイズのレベルを下げるためには、アンプ出力段のインピーダンス、つまり抵抗値を下げる処方箋が効果を発揮するが、引き替えに電流が多く流れて全体の発熱量が増大する。これはこれで、ポータブルオーディオ機器にとっては望ましくない結果となってしまう。
HA-2SEではアナログアンプ回路の設計を丁寧に見直したことで、発熱量を抑えながらノイズレベルを下げ、感度の高いイヤホンで音楽を聴く場合も、インピーダンスの変動による影響を抑えている。感度の高いイヤホンをHA-2SEに接続して、無音のままボリュームを上げてみると、残留ノイズの少なさが実感できるはずだ。
■ゲイン設定を見直して、カスタムIEM使用時や小音量時の音量調整も容易に
HA-2SEは従来機から引き続き、ゲインをHi/Lowの2段階で切り替えが可能だ。ボリュームは、精密に稼働するアナログポテンショメーターとDACチップ内蔵の32bitデジタルボリュームの組合せでコントロールする。
ボリューム調整についても、HA-2SEでは改善が行われた。HA-2のユーザーから寄せられた声として、ボリュームを低く設定しても音量が大きく取れてしまうので、感度の高いイヤホンを組み合わせた時にボリュームを調整しづらいという意見があったという。
これはESS製DACの出力がそもそも大きいことに起因するのだが、HA-2SEではHigh/Lowそれぞれのゲイン設定を見直すことで、高感度なイヤホンでもより容易にボリューム調整が行えるようにした。
実際にHA-2SEとHA-2で比較してみると、同じ目盛りでもHA-2SEの方が音量は小さい。実際にカスタムIEMで試してみたのだが、小音量でもスムーズで、かつギャングエラーのないボリューム調整が行えた。
■「4極グラウンド分離出力」を継承
改善点に注目しながら実機の試聴を始める前に、HA-2で好評だった「4極グラウンド分離出力」の機能がHA-2SEにも継承されたことを伝えておきたい。
4極グラウンド分離出力の詳細ついては、昨年春に筆者がOPPOの「HA-2」と「PM-3」を組み合わせて解説をしているので、こちらの記事も合わせて参照してほしい。
効果を要約すると、いわゆるバランス出力に匹敵する高分解能でエネルギッシュなサウンドが、スリムでポータビリティの高いHA-2SEでも楽しめるようになる機能と言えるだろう。