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今週試聴会も開催される注目イヤフォンをチェック

AROMA「Witch Girl Pro」&「Witch Girl S」レビュー〜新しいブランド像を見せてくれるイヤフォン

公開日 2016/12/02 18:06 岩井 喬
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まずはWitch Girl Sのサウンドから聴いてみよう。オンキヨー「DP-X1A」に直結してみたところ、各帯域バランス良く、クリアにまとまったサウンドを聴かせ、ローエンドも適度に引き締まり素直でスムーズな音色を実感した。音像はBAタイプらしいシャープな浮き立ちを感じるが、音ヌケ良くすっきりと見通せる音場のクリアな描写性も相まって、分離の良い明晰なサウンドとなっているようだ。

「Witch Girl S」をオンキヨー「DP-X1A」と繋げて試聴

クラシックのレヴァイン指揮/シカゴ交響楽団『惑星』(CDリッピング:44.1kHz/16bit)を聴くと、管弦楽器の澄んだハーモニーが広がり、個々の旋律もハリ良く爽快に引き立たせている。低域方向の伸びも十分だが、打楽器のリリースも余分な響きを抑え込みスマートに描く。

続いて同じくクラシックでハイレゾ音源となる『飛騨高山ヴィルトーゾオーケストラ コンサート2013』(96kHz/24bit)では、管弦楽器の響きもまろやかにまとまり、低域もふくよかさが感じられる。しかし全体的に制動を効かせたような感触もあり、余韻の階調性をしっかり残しつつも無駄な響きを抑えた素直なハーモニーを味わえた。倍音の華やかな響きもほんのりと乗せ、弦楽器の響きは潤い良くしなやかに描かれる。

ジャズはオスカー・ピーターソン・トリオ『プリーズ・リクエスト』(CDリッピング:44.1kHz/16bit)を聴いた。ハーモニクスの澄んだピアノのクリアなタッチと、ウッドベースのキレある弦のアタック&むっちりと艶やかな胴鳴りの響きがバランス良く展開。音像は引き締まる傾向で、低域の響きは素直に伸びている。スネアブラシも粒立ち良くスムーズなハリを見せ、個々のパートがナチュラルに引き立つ。

ロックのデイヴ・メニケッティ『メニケッティ』(CDリッピング:44.1kHz/16bit)では、リズム隊のクリアなアタックとエレキギターの締まり良くすっきりとしたピッキングを見せるリフの爽やかさが印象的。ヴォーカルもソリッドだがきつい方向ではなく、適度な厚みをほんのりと感じさせる余計な音を省いたバランス志向で組み立てられたサウンドとなっている。

さらに設計陣も意識しているというアニソンから、Lia『Planetarian〜星の人〜』(96kHz/24bit)を聴くと、密度の高いシンセによるストリングスや潤い良くスマートなヴォーカルがクリアに引き立ち、煌びやかなフレーズも粒立ち細かくすっきりと表現。低域は明晰なバランスで描かれ、重くならない。リヴァーブの澄んだ響きと一体化したシンセの爽やかなサウンドが包み込むように展開。流麗で耳当たり良いサウンドだ。

そしてLiaとは正反対のアップテンポなTRUE『サウンドスケープ』(96kHz/24bit)では、鮮烈なホーンセクションとタイトに押し出すリズム隊の低域がパワフルに楽曲をリード。ヴォーカルはハリ良くスカッと鮮やかに前へ出てくる印象で、ギターやシンセのフレーズもつぶれることなくすっきりと描き出している。

次ページ続いて「Witch Girl Pro」のサウンドを聴く

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