<山本敦のAV進化論 第118回>
話題の「4K/HDR」環境は約20万円で手に入る! お手頃システムを組んで試してみた
そのビットレートの差は画質にも表れるが、インターネットに接続ができるNetflix対応のテレビや、グーグルから発売されたHDMIマルチメディアプレーヤー「Chromecast Ultra」などが手元にあれば、プレーヤー機器を買わなくても手軽に楽しめるのでハードルが低い。Chromecast Ultraがあれば、YouTubeの4K/HDRデモ動画が無料で体験できる。
このほかにもNTTぷららが10月から、ひかりTVで4K/HDRの映像配信を開始した。フレッツ光のクローズドIPネットワーク回線を使うことで安定感の高いネットワーク環境が確保でき、約30Mbpsのビットレートでより高品位な映像コンテンツを快適に楽しめる。
ひかりTVでは、HDR対応の4K-IP放送の生中継も商用サービスとして成功させている。同じくスカパー!もHDR対応の4K-IP放送を4月から始まった「スカパー!4K体験」チャンネルで開始した。どちらも放送に適したHDR技術「Hybrid Log-Gamma(HLG)」に対応しているので、視聴するためには東芝のレグザ「Z20X」シリーズなどHLG対応の4K/HDRテレビが必要になる。
試験放送を成功させた4K/HDR放送は、2017年から制作側での対応機材の導入がさらに進むと言われており、いよいよ本格スタートの兆しが見えてきた。ひかりTVでは2017年秋にHLG対応の4K外付けチューナー「ST-3400」の発売を予定しているので、多くの4K/HDR対応テレビで視聴できる環境が広がりそうだ。
4K/HDRへの注目はゲームの世界でも急上昇中だ。ソニー・インタラクティブエンタテインメントはPlayStationのプラットフォーム上でHDRグラフィクスを収録したゲームコンテンツの配信に力を入れる。最新の「PlayStation 4 Pro」では4K映像出力にも対応した。
マイクロソフトからはUHD-BDディスクの再生もできる「Xbox One S」が発売され、価格が手頃なUHD-BDプレーヤーとしても注目されている。
■お手頃価格で4K/HDR環境をコーディネート
こういった状況をふまえ、今年の冬休みからすぐに家庭に導入できる4K/HDRシアター環境を、お手頃価格を念頭にコーディネートして、筆者の自宅に揃えて視聴してみた。