“モバイルのため”に生まれたブランドの実力とは
VGPダブル金賞! GLIDiC「SE-5000HR」「WS-7000NC」と人気高音質スマホの相性チェック
●「SE-5000HR」と高音質スマホ3モデルの組み合わせで音質レビュー
まず、国内のハイレゾスマホの代表モデルであるSONY「Xperia XZs」。筆者の試聴曲であるRADWIMPSの『前前前世 (movie ver.) 』を聴くと、やはりソリッドなサウンドの再現力によりSE-5000HRをダイナミックに響かせる。男性ボーカルの声の立ち上がりの鋭さ、グイグイと気持ちよく鳴らすベースサウンド、鮮鋭感あるギターは音楽としての爽快感が抜群。
映画『ラ・ラ・ランド-オリジナル・サウンドトラック』より「アナザー・デイ・オブ・サン」では、ジャズの音源として音楽的なバランスを繊細に整え、編成の音をクリアに鳴らし分ける。ボーカルの声と演奏も意識して聞き分けられる水準で、楽器の質感も豊かだ。
SIMフリースマホとして人気のZTE「AXON 7」も、音楽再生はハイレゾに対応した注目モデル。実際にサウンドを聴くと、RADWIMPS『前前前世 (movie ver.) 』では低音をボリューム感たっぷりに鳴らす、ダンス系ミュージックのようなチューン。エレキギター、シンバルの金属音のまとめ方が上手く、空間の中に響く音として展開する。
『ラ・ラ・ランド-オリジナル・サウンドトラック』はウッドベースの情報たっぷりの低音、シンバルの響きまでも、ライブな空間再現と共に生み出してくれる。思いのほか女性ボーカルもクリアだ。この組み合わせはボーカルもフラットに鳴らす中で聴き分けられるタイプといえる。
そして、いまや国産高音質スマホとして外せない存在となったONKYOの“GRANBEAT”「DP-CMX1」では、やはりRADWIMPS『前前前世 (movie ver.) 』を聴いた時点で表現力が圧倒的。冒頭のエレキギターの音の純度の鋭さ、男性ボーカルの瑞々しい声の質感、シンバルの音の表現、ソリッドな低音と共に量感も揃うサウンドまで鳴らし切る。
『ラ・ラ・ランド-オリジナル・サウンドトラック』を聴いてもイントロのピアノの音がメロディ以上の生音らしさを伴うし、楽器のアタックの揃いと鋭さ、ボーカルと演奏の情報量に振り切ったセパレート感が素晴らしい。
それぞれに高音質なスマホではあるが、得られた感触は明確に異なる。SE-5000HRがプレーヤーのサウンドを存分に引き出すための表現力を備えていることが、はっきりと確認できた。