ソニーにもメールインタビュー
次期Android“Oreo”が対応「LDAC」「aptX HD」はどのスマホで使えるようになるのか?
■これからどうなる? そしてあのOSは?
Android OにおけるLDACおよびaptX HDのありかたは、これでおよそ理解いただけたかと思う。両者の音質改善効果はよく知られたところだが、いまひとつ存在感を発揮できずにいたのは"活躍の場"がなかったからだとすると、エンコーダは無償/オープンソース化、デコーダーは有償/プロプライエタリのままというアプローチは理に適っていると思える。これを理解する端末ベンダー、ヘッドホン/イヤホンを扱うオーディオメーカーにとっては、格好の商機到来と映るに違いない。
さすがにソニーの動きは速く、IFA 2017でAndroid Oプリインストール/LDACとaptX HD対応の「Xperia XZ1」と「Xperia XZ1 Compact」を発表。ワイヤレス対応ヘッドホン/イヤホン新製品の多くも、LDACとaptX HD対応を果たしている。
ここまで読むと、今後のワイヤレスオーディオはAndroidプラットフォームを軸に進展する、と受け止められてしまいそうだが、筆者の見解は異なる。よく考えていただきたい、オープンソースソフトウェアである。それもコードの修正や派生版の配布、ライセンス継承に制限のないApache License 2.0である。LDACとaptX HDのエンコーダーが他のOS、特に同じUNIX系OSへと移植されるのは時間の問題だろう。ということは……今後に期待したい。
(海上 忍)