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コウォン「PLENUE J」実力検証! スマホとの2台持ちも苦にならない小型軽量ハイレゾプレーヤー
PLENUEシリーズが伝統的に貫いてきた、むやみに足し引きをしないピュアで歪みのないサウンドが本機の最大のトレードマークだ。ステレオイメージが鮮やかで空間再現も広くて懐が深い。パンチの効いた密度の濃いPLENUE Dの中低域に比べると、PLENUE Jはよりフラットバランスで軽やかなチューニングに仕上げられているように感じる。
マイケル・ジャクソンのアルバム「Off The Wall」からタイトル曲の『Off The Wall』では、本機のスピード感ゆたかでクールな音が冴え渡る。
ボーカルの声は質感がきめ細かく、余韻の抜け味もさわやか。音の輪郭に強調感はないが、立体的でメロディの押し出しが鮮明だ。香水がふわっと匂い立つようなシンセサイザーの艶やかなハーモニーが演奏に彩りを添える。低音はだぶつくことがなく、引き締まっていて筋肉質だ。軽やかな躍動感がダンスミュージックやアップテンポなロック、J-POPによく合った。
原田知世のアルバム「恋愛小説2」から『Spetember』を聴く。女性ボーカルの繊細な質感の再現力はPLENUEシリーズが伝統的に得意とするところだ。新しいエントリーモデルのJにもその魅力が継承されている。
ブレスやビブラートなどの微細なニュアンスの移り変わりが、ノイズに埋もれることなく自然と浮かび上がる。歌声の表情がリアルに伝わってきた。冬の晴れた午後の陽だまりのように温かなエレキピアノの音色がこの楽曲のイメージにぴたりとはまった。低音は打ち込みがスムーズで滑らか。線はやや細めだが女性的な芯の強さを感じる。
■オーケストラやスカパラもきちんと鳴らせるプレーヤー
ミロシュ・カルダグリッチの「アランフェス協奏曲」から『第1楽章 アレグロ・コン・スピリト』では、大きな器に迫力いっぱいのオーケストラサウンドを満たしきる。分離感が鮮明で奥行きは深いところまで見通せる。
主旋律を奏でるギターの定位は非常に安定している。音色がからっと乾いていて、細かな音もふわっと解れる手応えが気持ちよい。フォルテシモに向かって徐々に熱を帯びていく演奏を破綻させずに、楽器の生音を濃厚に響かせる。エントリークラスのプレーヤーとは思えないタフネスは、歴代PLENUEシリーズの開発から培ってきたノウハウに支えられているものなのだろう。
東京スカパラダイスオーケストラのアルバム「Paradise has NO BORDER」から『Believer』も聴いてみた。トランペットやトロンボーン、サックスなど管楽器のメロディは輪郭の彫りが深く、前にグンと張り出してくる。質感はしっとりとしていて艶っぽい。
少し厚手でアタックの鋭いピアノとのコントラストもくっきりと鮮やかに描き別ける。大編成の演奏も全体のバランスを崩さずに一つひとつの音を丁寧に鳴らせるプレーヤーだ。
■「渾身のハイレゾDAPが誕生した」
MP3プレーヤーの時代からコウォンが代名詞としてきたエフェクト機能「JetEffect 5&BBE+」も上手に使いこなしたい。フラットバランスでどんなジャンルの音楽再生もオールマイティにこなせるプレーヤーなので、再生する音楽のジャンルやリスニング環境によってはエフェクトを加えた方が楽しく聴けることもありそうだ。
例えば騒音に囲まれる地下鉄の中で女性ボーカル系の楽曲を聴く時にはプリセットの「Pop」を選ぶと声の張りや艶が引き立った。スカパラの楽曲は「Jazz」や「Funk」を選んで聴くとこってりとした低音のうまみがにじみ出てくる。
PLENUEシリーズらしい忠実な原音再現を基本にしながら、単体の音楽プレーヤーを選ぶことの大きなメリットの一つでもある、好みの音質への「カスタマイズ機能」も出し惜しみなく充実させた。
ポータブルオーディオプレーヤーの開発に長い経験を積み重ねてきたコウォンだからこそ、ここまで入門機のパフォーマンスを引き出せたのだろう。渾身のハイレゾDAPが誕生した。
(協力:COWON販売株式会社)