Fliteシリーズ初のネックバンド型
伝統のオーディオ品質に美しい外観&装着性を追求。フィリップスのBluetoothイヤホン「SHB4205」レビュー
高域はややドライな印象を受けるが、音色は素直でボーカルも明瞭。アーティストそれぞれの個性もきちんと感じ取れる。特筆すべきは低域の伸びやかな表現で、量感もたっぷり。12.2mmと大口径のドライバーを採用し、フィリップス独自の「ベースチューブ」と呼ぶ音響技術が、自然で深みのある低域につながっているようだ。
また、本機はカナル型のように耳穴を完全に塞がず、周囲の音も聞き取りやすいのだが、電車やバスの中など、周囲が騒がしい環境でも低域を適度に感じることができ、音全体が痩せず音楽をリッチなテイストで楽しめる。
ほか、iPhoneと組み合わせて試聴したが、本機でのリモコン音量調整はiPhone側にも反映されるタイプで使い勝手も上々。特に最小音量(目盛り1)で、音量が充分に小さくでき、小音量派の利用にも好適だ。本機の場合、耳の窪みに乗せるように装着するので、密着度を調整すれば、さらに好みの音量感に調整することもできる。Bluetoothイヤホンでは、最小音量が大き過ぎて使い辛いケースが多いので、そうした観点でも本機は重宝しそうだ。
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音質は良いがデザインが今一つ、あるいは、デザインは良いが音質がリスニングに耐えないという製品は少なくない。その点、本機は、音質とデザインを両立、言い換えると、音質だけも、デザインだけでもないという新領域に踏み込んだ製品と言える。ファッション性を重視しつつも、ストレスの無い上質な音を楽しみたい大人に最適で、コストパフォーマンス面でも満足できる製品だ。
(鴻池賢三)
■編集部・川田が実際に使ってみた
装着感、操作性、デザインと全て◎。音質は歯切れの良い印象
最近はワイヤレスイヤホンを試す機会が多いのだが、個人的にネックバンド型モデルがすごく好きだ。ポイントはイヤホン本体を耳から外した時。完全ワイヤレスタイプは外したイヤホンを手に持ったりケースにしまう必要があるし、ケーブルタイプはクリップで留めていないと勢いで落としてしまう時もあるが、ネックバンド型なら落としたり失くす心配も一番少ない。扱いが豪快な人間(私)とは相性が良い。
一方で、SHB4205を手に取ると質量26gというのは一瞬心もとなく感じるほど軽くて、装着してみても文字通り着けている感覚がほとんどない。ただ、ネックバンド部分はサラサラとした感触ながら服の上などでは滑りにくそうな素材で、1時間ほどさくさく早めの速度で歩いていても、落ちるかも…といった不安は感じなかった。
また、ネックバンド内側に備えられた音楽再生/一時停止や着信応答、音量調整などの操作ボタンは、クリック感もあり押しやすい。それぞれボタンの大きさなどが異なっているので、実際手元を見なくても迷わず操作できた。
iPhone 8とペアリングしてApple Musicの音源を聴く。普段耳穴に深く挿入するカナル型で聴いてばかりだったので、耳穴の入り口部分に乗せるようにして使う本機での音楽再生は最初こそ慣れなかったものの、平たい形状はフィット感もよくて、むしろ圧迫感なく音楽を楽しめる。外音がしっかり取り込めるので、夜歩きながらのリスニングでも安心だ。
音質は歯切れが良くてカラッとした印象。TRICERATOPSのアルバム『TRICERATOPS』など初期作品から久々に3アルバムくらい通して聴いてみたのだが、ボーカルのちょっと抜けるような声もニュアンスもしっかり再現してくれる。
デザイン面では、ホワイトモデルはアクセントにキラっと光るメタリックゴールドカラーを、ブラックモデルはシルバーで仕上げられ高級感ある外観で、鴻池氏のレビューにある通りアクセサリーのような感覚で身につけられそう。イヤホン選びにはファッションとの相性も重要!という人は、ぜひ試してみてほしい。
(川田菜月)
また、本機はカナル型のように耳穴を完全に塞がず、周囲の音も聞き取りやすいのだが、電車やバスの中など、周囲が騒がしい環境でも低域を適度に感じることができ、音全体が痩せず音楽をリッチなテイストで楽しめる。
ほか、iPhoneと組み合わせて試聴したが、本機でのリモコン音量調整はiPhone側にも反映されるタイプで使い勝手も上々。特に最小音量(目盛り1)で、音量が充分に小さくでき、小音量派の利用にも好適だ。本機の場合、耳の窪みに乗せるように装着するので、密着度を調整すれば、さらに好みの音量感に調整することもできる。Bluetoothイヤホンでは、最小音量が大き過ぎて使い辛いケースが多いので、そうした観点でも本機は重宝しそうだ。
音質は良いがデザインが今一つ、あるいは、デザインは良いが音質がリスニングに耐えないという製品は少なくない。その点、本機は、音質とデザインを両立、言い換えると、音質だけも、デザインだけでもないという新領域に踏み込んだ製品と言える。ファッション性を重視しつつも、ストレスの無い上質な音を楽しみたい大人に最適で、コストパフォーマンス面でも満足できる製品だ。
(鴻池賢三)
■編集部・川田が実際に使ってみた
装着感、操作性、デザインと全て◎。音質は歯切れの良い印象
最近はワイヤレスイヤホンを試す機会が多いのだが、個人的にネックバンド型モデルがすごく好きだ。ポイントはイヤホン本体を耳から外した時。完全ワイヤレスタイプは外したイヤホンを手に持ったりケースにしまう必要があるし、ケーブルタイプはクリップで留めていないと勢いで落としてしまう時もあるが、ネックバンド型なら落としたり失くす心配も一番少ない。扱いが豪快な人間(私)とは相性が良い。
一方で、SHB4205を手に取ると質量26gというのは一瞬心もとなく感じるほど軽くて、装着してみても文字通り着けている感覚がほとんどない。ただ、ネックバンド部分はサラサラとした感触ながら服の上などでは滑りにくそうな素材で、1時間ほどさくさく早めの速度で歩いていても、落ちるかも…といった不安は感じなかった。
また、ネックバンド内側に備えられた音楽再生/一時停止や着信応答、音量調整などの操作ボタンは、クリック感もあり押しやすい。それぞれボタンの大きさなどが異なっているので、実際手元を見なくても迷わず操作できた。
iPhone 8とペアリングしてApple Musicの音源を聴く。普段耳穴に深く挿入するカナル型で聴いてばかりだったので、耳穴の入り口部分に乗せるようにして使う本機での音楽再生は最初こそ慣れなかったものの、平たい形状はフィット感もよくて、むしろ圧迫感なく音楽を楽しめる。外音がしっかり取り込めるので、夜歩きながらのリスニングでも安心だ。
音質は歯切れが良くてカラッとした印象。TRICERATOPSのアルバム『TRICERATOPS』など初期作品から久々に3アルバムくらい通して聴いてみたのだが、ボーカルのちょっと抜けるような声もニュアンスもしっかり再現してくれる。
デザイン面では、ホワイトモデルはアクセントにキラっと光るメタリックゴールドカラーを、ブラックモデルはシルバーで仕上げられ高級感ある外観で、鴻池氏のレビューにある通りアクセサリーのような感覚で身につけられそう。イヤホン選びにはファッションとの相性も重要!という人は、ぜひ試してみてほしい。
(川田菜月)