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2,000万画素CMOSを2基搭載

かんたん・お手頃価格で4K/360度撮影! エレコム「OMNI shot」レビュー

公開日 2018/02/02 10:36 山本敦
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4K画質の全天球動画・静止画のクオリティは?

撮影した動画をiPhone Xの画面で再生してみるとディティールの情報量にも富んでいて、明暗のコントラスト感や色合いも自然に再現されている。撮影現場の空気感もリアルに残せている手応えも感じられた。ハンドリングは手軽だが、画質はあなどれない。

ふたつのレンズで撮った映像の継ぎ目(スティッチ)の接合処理も違和感が少なく、引き込まれるような仕上がりになる。自宅にあった簡易なVRスコープでも再生してみたが、普段見慣れている近所の街の風景だからこそ、いっそう生っぽい臨場感が肌身に染みて感じられた。

OMNI shotで撮れる360度全天球の静止画もクオリティが高い。最大解像度から3段階(24.5M/7.3M/1.8M)に画質を変えて撮影してみたが、iPhone Xの画面上やPCに取り込んで再生してみても、7.3M以上の画質であれば遠くに写っているビルの窓枠の輪郭などもシャープに再現できている写真が撮れていた。

シャープな描写を見せる静止画

夜景を動画で撮ってみると、さすがに暗部はノイズが目立ちはじめるものの、被写体の輪郭や色彩はしっかりと押さえられている。WDRをオフにすると明るい照明の白飛び、暗部の黒つぶれが若干ながら目立つようになるので、暗い場面では特にWDRは基本オンにして撮る方が良さそうだ。



音声はカメラ本体の前後に搭載する内蔵マイクで記録する。各方向の細かな音までピックアップしてくれるので、カメラ単体でも十分な方位感が得られて楽しい。近くに大きな音を出して走るバイクやトラックなどが走り抜けた時に、少し音がうるさく感じられることもあったので、ソフトウェアのアップデートなどでマイクのゲインコントロールができるようになったら、ますます頼もしい存在になりそうだ。USBの外付けマイクユニットなどもアクセサリーとしてぜひ商品化してもらいたい。

バッテリーは4K動画が最長50分まで撮影できる。イベントによっては1時間近く動画撮影を長回しすることもあるだろうし、旅行の時には本体の電源をオンにしたまま観光地を歩きまわることも考えられる。ポータブルタイプのUSBバッテリーを備えておけばさらに安心だ。また4K映像を1分ほど撮影すると、ファイルサイズは500MBを超えてくるので、やはり記憶媒体にはこのカメラで使える最大サイズである32GBのmicroSDメモリーカードを備えておきたい。

動画解像度の選択肢は4K/2K(2対1)

毎日の生活空間がクリエイティブな被写体に変わる

エレコムのOMNI shotを使ってみて、さらにパワーアップを期待したくなる部分もあった。例えばカメラ単体での撮影機能をより磨き上げて、スマホとペアリングしている時にも本体のボタンでシャッターを切れたら、片手にカメラ、もう片手にスマホを構えた状態での撮影もますます軽快にこなせそうだ。ファームウェアのアップデートなどによって実現できるようならとてもありがたい。またOMNI shotのユーザーが増えてきたら、動画を投稿してシェアできるコミュニティサイトもぜひ開設してほしい。

OMNI shotカメラは、何気ない日々を暮らしている中で、ふと訪れる“大切な思い出を記録しておきたい瞬間”をカジュアルに残せる新感覚のカメラだ。コンパクトだし、生活防水対応も万全。旅行に出かけるときやキャンプ、バーベキューなど、これから春にかけて楽しみなアウトドアレジャーの時間を家族や友だちと過ごす時にも、さり気なくポケットに忍ばせておきたい。きっとあなたのクリエイティビティを刺激してくれるアイテムになるはずだ。

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